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第1話
「コスモ、おはよう!」
そう言っていつもニコニコと屈託のない笑顔で手を振ってくれるスプラウト。
「スプラウト、おはよぅ!」
こうやって、いつもスプラウトの声量に負けないように僕も頑張って挨拶する。
「今日も元気だね〜!まだまだ俺よりはちっちゃいけど!」
「いつか絶対越す時が来る!宣言するもん!」
「全く〜。コスモは可愛いなぁ」
今日も、僕の頭を優しく撫でてくれた。その時の温かくほぐれた表情が大好きだ。
いつもなら、「今日は何を焼く?」「昨日はクッキーだったから、パンにしよう!」みたいな他愛もない会話が繰り広げられる―
はずだった。
「ごめん、今日はちょっと用事があるんだ。またお昼ごろ来てくれる?」
「そっか…わかった。」
「用事がある」なんてスプラウトが言い出すのは初めてだったから少し驚いたけど、用事くらい誰にでもあるか。
いつも一緒に遊んでいるコスモに泣く泣く用事を伝え、エレベーターに向かう。
今日はメインだけのガーデンビュー調査だった。
「スプラウト、おそーい」
「ごめんてシェリー…」
「ワフワフ!」
「これで全員そろったね。」
「じゃあ、エレベーター閉めますネ。」
「ねえ、ヴィー?これって帰れる…よね?」
「もちろん!今回の目標の50階まで到達したら自動的に戻りますヨ!」
「そうか…よかった」
ヴィーの言うとおり、50階の調査を終えると、エレベーターは上昇を始めた。
「ねえ!みんな大してケガしてないし、このあと何処か遊びに行かない?」
「まあ、家にいてもヒマなので行きまス。」
「今日は珍しくあんまりねむたくないから行く。」
「スプラウトも来るよね!」
「あ、ああ…もちろん行くよ。」
「よしっ決まり!」
「わんわんわん!」
「ペブルも一緒に行こうねー♡ナデナデ」
…とまあ、その場の空気に合わせて頷いてしまった。
お昼過ぎ、僕は朝も来たいつもの待ち合わせ場所に立っていた。
エレベーターが戻ってきて、扉が開く。
「スプラウト〜!まってたよ!怪我はない?」
そう言って僕はスプラウトの胸に飛び込む勢いで突撃した。
「ありがとう、心配しないで。…ごめん、このあとまた用事ができちゃって…また明日。」
「…え?」
今までのスプラウトと何かが違う。僕は…
「僕は、スプラウトの一番じゃないの…?」