「……どうして」
「どうしてそれをあんたが言うの?」
自分で動かなくちゃ始まらない。
知らないから知りたい。
思っているよりも人はひとりじゃない。
どれが原因だろう。
ただ、 音井(おとい)さんが涙を流しているのは、事実だった。
第10話 好きってなんですか?④
「学(まなぶ)に言って欲しかった」
音井さんが口を開くまで、しばらくかかった。
「学からなら、素直に受け止められたのに」
「学が大切なんだね」
「そんなことない」
「そうなんだ」
「納得しないで」
「違うの?」
「学は、最初にきちんとあたしを見てくれた人だもん」
結局どっち!?
とりあえず、ここは頷くだけにした。
また、静かな時間が流れる。
秋風が頬をなでていく。
「どうしてこうなったんだろう……」
音井さんは、ポツリと言葉をこぼした。
「歌っても歌*****************************
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