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3章:ポポハスの青
31話:バカすぎるから。
導奇秋
→視覚 生死を導く能力
加和夏希
→嗅覚 時の凍結能力
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〈注意〉
3章では暴力表現を扱うのシーンがあります。原作より柔らかい表現にし、注意喚起をするのでセンシティブ設定を付けていませんが、苦手な方はお気をつけ下さい。
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ーシュウsideー
僕らは一日それぞれの想いをまとめて、翌日、中庭へと集まった。花を見ると心が落ち着くヨという双子神様からの提案からだった。
「…」
「、…」
入ってきた夏希さんにダインは顔を伺うだけで、夏希さんも夏希さんで目を伏せたまま。
「…あ、あのさ!!僕、しっかりとお話ししたいんだ。」
気まずい空気の中、僕の呼びかけに二人が反応する。夏希さんは腕を掴みながら苦い表情を見せている。
すると決心がついたのか、ため息混じりにダインが口を開いた。
「…、俺は確かに知っていた。五当主として味覚の感生の子のことを。」
「どうして教えてくれなかったの。」
畳み掛けるように尋ねる。
「…メイの言う通り俺は五当主に戻るかもしれないってどこかで迷っていたんだ。対立関係に戻るかもしれないなら話したところでって考えてた。」
夏希さんは視線を外す。それでも僕は二人を見つめる。
「けど…だから迷っているんだ。」
「え?」
「お前らがバカみたいに真剣で、バカすぎるほど笑うから…、友達ができたみたいで楽しかったんだ。」
その発言に僕は…僕らは目を見開く。ダインはその様子を見て、申し訳なかったというように頭を下げた。夏希さんも落としていた視線をダインに戻して何か言いたいみたい。だけど言葉がまとまらないのかはっきり声に出ていなかった。
「今回の県は俺にも責任がある。五当主とか以前に、ダイン・ソウルとしてアイツを助けにいくつもりだ。」
「待ってよ!!」
夏希さんはやっとのことで焦りながら声を出した。
「私…。昨日はごめんなさい。その、強く言いすぎたわ。ダインも色々と考えていてくれたのね。」
「いや、俺の方こそ勝手な判断ですまなかった。」
申し訳なさそうに、でも相手の言葉を受け入れで二人は微笑んだ。二人のすれ違いは元に正すことができたみたい。
「…よし!!じゃあここからは秀蘭救出大作戦だ!!!」
僕を中心に色んな案を出していく。夜間中にや、地下から、スパイ!?なども考えたけどやっぱり…
「正面突破でしょ!!」
「え、シュウさん本気?」
「馬鹿らしい。」
「え!?」
けど一番僕達らしいこの作戦が一番しっくりした。
ある程度の情報がわかってるダインが指示、夏希さんが魔法と素早さを活かしたナイフで率先、僕が魔法で援護する形だ。
「じゃあ、いつにする?」
「そうだな…。二日後、満月手前でどうだ?」
「賛成!!!」
僕らはおちゃらけて、でも確実に秀蘭を連れ戻す信念を持って作戦を立てた。
「じゃあ
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