夜明けの裏切り者

いわもと）　なぁ？

ふかざわ）　ん？

いわもと）　…スタッフさん全然来なくね…？

ふかざわ）　…そうだね、…1時間は待ってるよな…？

俺らは今

初めて来る建物でスタッフさんを待っている

外ロケで見たことの無いビルの中で待機しているんだが、

スタッフさんに｢待っておいてください｣と言われてから軽く1時間は待っている

いわもと）　だな、…

ふかざわ）　なんでだろう…（戸近

ふかざわ）　…あれ、…（戸手掛

いわもと）　ん~？

ふかざわ）　ドア開かないっ、！（引張

いわもと）　え？

ふっかはドアノブに全体重掛けて引っ張っている

いわもと）　ちょ、代われ、

ドアノブに手をかけて引っ張る

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ビクともしない

いわもと）　ｯ、なんだこれ…

ふかざわ）　もしかして、…鍵締められてる、？

いわもと）　嘘だろ？そんなわけ…笑

そう思い、もう一度引くが開く気配は無い

しかも内側の鍵もない

ふかざわ）　内側に鍵ない事ある…？

いわもと）　…滅多にないな、

ふかざわ）　やっぱり閉じ込められたんだよ、！！

いわもと）　いや、だとしたらなんで俺らなんだよｯ、！

ふかざわ）　…、あのスタッフの人…ファンだったとか…

いわもと）　そんなわけないっ、…ディレクターさん見たことある人だったし…

ふかざわ）　そこもグルとか…

いわもと）　んなわけないだろ…

ふかざわ）　あ~、今冷静に考えられないや…、変なことばっか出てくる、（頭抱

そういえばさっきまで外が騒がしかったのに突然静かになった

このビルに俺らしかいないような感じ

いわもと）　ふっか、…なんかやばいぞ、このビル

ふかざわ）　え、？なにが…、

いわもと）　気配がないんだ、

ふかざわ）　気配、？

いわもと）　人がいる感じがしないというか…

いわもと）　さっきまでの騒がしさがない、

ふかざわ）　そう言われてみれば…、

いわもと）　確実におかしい、

ふかざわ）　…うわ、やばいなんか寒くなってきた、

いわもと）　…これ逃げた方がいいんじゃないか、

俺の本能がそう言ってる

ふかざわ）　でも、逃げるったって、出れないし、…

いわもと）　最悪、ベランダから降りるしかない、

ふかざわ）　はぁっ！？馬鹿だよ！

今いるのは7階

ふかざわ）　こんな高いところから命綱なしで降りるなんて馬鹿すぎる、！

いわもと）　でも、そもそもここでやばい事が起きてからじゃ遅いだろ、！

ふかざわ）　そうだけどっ、…（窓見

ふかざわ）　ｯ、…むり、俺には無理だ、（屈

いわもと）　ふっか、ｯ…（抱

ふっかがしゃがんで震え始めたため、近くに行って慰めていると

突然シューっという音と共に扉の隙間から白い空気が入ってきている

ふかざわ）　へっ、なにこれっ、！！

いわもと）　っ、ふっか、口塞げ！！（覆被

俺とふっかは必死に口を覆い、空気をなるべく吸わないようにする

その間にソレはどんどん部屋の中に充満していく

ふかざわ）　なにこれ、…照ｯ、…（抱

いわもと）　喋るな、

何だかふわふわする

これは睡眠薬的なものだ

ふかざわ）　ｯ、…（力抜

ふっかが突然ぐったりし始めた

いわもと）　、ふっか…、？

ふかざわ）　照、…ふわふわするっ、…

いわもと）　ふっか、寝ちゃダメだっ、！

ふかざわ）　照ｯ…、

いわもと）　ふっか、…寝るな、！

ふかざわ）　照ｯ、…ひかるっ…（目閉

いわもと）　ふっか…！

ふっかは目を閉じて深い眠りについた

いわもと）　くっそ、…頭がクラクラする、…

いわもと）　ｯ、…ふ…っか、…（寝落