テラーノベル
アプリでサクサク楽しめる
第11話「変わらない距離」
幹部になってから、数日が経った。
だが、生活自体は驚くほど変わっていない。
朝は資料整理、昼は現場確認、夜は報告と処理。
莉「……いつも通り、ですね」
変わったとすれば、周囲の視線だけ。
廊下ですれ違う前同僚たちは、以前よりも一歩距離を取る。
声をかけられることも減った。
――楽でいい。
そう思う反面、ほんの少しだけ、居心地の悪さも残る。
自席で資料をまとめていると、突然、机の上に影が落ちた。
蘭「相変わらず仕事早いねぇ、莉々ちゃん♡」
竜「もう終わったの?」
顔を上げると、案の定、灰谷兄弟。
莉「……何か御用でしょうか」
蘭「用なんてなくても、来ちゃダメ?」
莉「業務の妨げです。」
竜「即答かよw」
蘭「相変わらず手厳しいなぁ♡」
二人は楽しそうに笑いながら、勝手に近くの椅子に腰掛ける。
竜「でもさ、幹部になっても態度変わらないの、逆にすげーよ」
莉「変える必要性を感じません。」
蘭「普通、もうちょい偉そうになるんだけどねぇ♡」
莉「そういう趣味はございませんので」
淡々と返すと、蘭は肩をすくめた。
蘭「ま、そこが気に入ってるんだけどさ♡」
莉「理解不能です。」
その日の夕方。
現場確認のため、○×地区へ向かっていた。
同行は、部下数名。
部「佐藤さん、前方クリアです」
莉「ご報告ありがとうございます。引き続き警戒を」
周囲を確認しながら歩く。
――静かすぎる。
直感的に嫌な予感が走った、その瞬間。
物陰から複数の人影が飛び出した。
「――っ!」
部下が反応するより早く、体が動く。
莉「下がってください」
部「で、でも!」
莉「いいから。」
一歩前に出て、ナイフを抜く。
相手は五人。
動きが荒い。恐らく、末端のチンピラ。
――問題ない
数十秒後。
地面に転がる五人と、静まり返る空気。
部下たちは、目を見開いたまま立ち尽くしていた。
部活「……は、早すぎ……」
莉「拘束してください。警察沙汰になる前に、処理を」
部「は、はい!」
自分の手を見下ろす。
微かに震えている。
――違う。寒さのせい。
そう言い聞かせ、深く息を吐いた。
一瞬、脳裏に、白い部屋がよぎる。
冷たい台、縛られた手足、無機質な声。
莉「……」
首を振り、思考を振り払う。
私は、ここにいる。
それだけでいい。
今は違う
夜、拠点へ戻ると、エントランスで灰谷兄弟と鉢合わせた。
蘭「おかえり♡ 仕事?」
莉「はい」
竜「部下達でもう回ってるよ~」
莉「……何が、でしょうか」
蘭「港で五人を一瞬で沈めたって」
竜「部下、みんなビビってた」
莉「事実誤認です。最適な処理をしただけです」
蘭「それが怖いんだって♡」
くすくす笑う蘭を横目に、ため息をつく。
莉「……誇張はお控えください」
竜「でもさ」
竜は一瞬、真剣な目でこちらを見る。
竜「無理だけはしすぎんなよ」
莉「……」
言葉に詰まる。
蘭も、少しだけ表情を和らげた。
蘭「壊れたら、面白くないからさ♡」
莉「……お気遣い、感謝いたします」
そう返すと、二人は満足そうに笑った。
自室に戻り、ベッドに腰を下ろす。
天井を見上げると、無意識に深呼吸していた。
「無理はすんなよ」か、
――大丈夫私は、強い。
そうでなければ、生き残れなかった。
だが。
莉「時々、」
小さく呟く。
脳裏に浮かぶ、白い部屋。
冷たい床。
押さえつけられた体。
注射針。
すぐに目を閉じて、追い払う。
莉「……過去は、終わり」
そう言い聞かせるように、静かに呟いた。
だが、心の奥で、確かに何かが疼いていた。
莉「いちご大福食べよ、、」
こんにちは見てくれてありがとうございます🥲
ちょっと伏線分かりやすすぎる?
辛い過去もちの主人公は痛い?古い?
もし、痛かったり古かったりしたらすいません
そして
書くのが下手かもしれませんが見てくれたらとても嬉しいです!コメントもとても嬉しいです!
今日もう1本投稿しようと思ってます!(9時頃)
出来なかったらすいません💦
コメント
0件
👏 最初のコメントを書いて作者に喜んでもらおう!