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ましろの後ろ姿を見送ってから、踵を返して歩き出す。
あのとき電話してよかった。もししてなかったら、ましろは一人で泣いていたかもしれない。
家に帰りたくない気持ちは、俺にも少しわかるから。人に話しにくい気持ちも、それでも誰かに聞いてほしいって気持ちも。
目、腫れないといいけどな。
明日会えば、きっとましろはいつも通り笑っているんだと思う。
俺らの関係は普通の友達とは違うけど、少しでも力になれたらいいんだけどな。
ポケットの中で振動を続けるスマホに気づかないフリを続けた。
「……俺も帰りたくねぇな」
そんなこと誰にも言えるわけない。
助けなんて、俺の場合は求めたって無駄だ。
けれど、巻き込んで傷つけてしまった彼女には……笑っていてほしい。
海の紅月くらげさん