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第5話
‐side yayoi‐
ねぇ睦月、私はあなたにもらってばかりで何も与えられなかった。大好きだったよ。愛していたよ。さようなら。
『私が死ぬ前に手紙を書きます。睦月、私はあなたといて初めてのことがたくさん、たくさんありました。恋をしたのもあなたが初めてだし、学校が楽しいと思ったのも、生きたいと本気で思えたのもあなたがいたからだと思います。「嫌いだ」とか言ってあなたを傷つけたのに、この手紙を書くのはたぶんあなたが愛おしいからだと思います。あなたに会えた私はこの世で1番幸せだと思います。言い訳にしか聞こえないかもしれないけど、あなたを愛していたから突き放しました。でもやっぱり、無理でこの手紙を書いています。ごめんなさい。あなたのことが大好きです。あなたが愛おしいくてたまりません。死んでもずっと愛しています。来世でも愛しています。来世でまた会えたなら、私をお嫁さんにしてくださいね!』
「おかぁさん」「どうしたの?弥生」これは私の最後の思い、最後の愛、「私が死んだらこの手紙を睦月に渡してほしいの」お母さんは息を呑んでから泣いていた。「わかったよ、わかったよ」ごめんねお母さん、親不孝な娘で。
‐side mutsuki‐
『ごめんね弥生。俺のことをまだまだまだ、1ミリでも好きなら読んでほしい。未練たらしくてごめんね。小さい時、弥生にあった日のことを今も鮮明に覚えています。君を見たとき、君は1人ぼっちで何となく話しかけてみたんだ!顔を見た瞬間、「好きだ」って思ったんだ。それから10年、学校で弥生を見たときは驚いたよ。だってあの頃と同じように1人でいるんだもん。話しかけることはできなかった、何となく話しかけづらくて。余命のことを聞いたとき告白しようと思った。最後は一緒にいたいと思った。一緒に獲れてうれしかった。大好き、大好き、大好き、ごめんね弥生。』俺の愛した人許してくれるならまだ一緒にいたかった。