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ー世界樹の内部。
「う・・・んん・・・あ。」
世界樹の中へと取り込まれたオーターは、自身を包み込む触手にその美しい身体を頭の上からつま先まで愛でられていた。
サラサラの髪の毛は撫でられてしっとりと濡れ、白い肌はなぞる触手により先程よりも更にヌルヌルになり、先端部分がパカっと人の手のように枝分かれした触手に両方の乳房を覆われ上下にユッサユッサと揺すられ甘い刺激を与えられる。
「ふ・・・んんっ!」
オーターが目を閉じたまま、触手からの愛撫を受けていると、 オーターの耳に世界樹の声が聞こえてきた。
『・・・ーター、オーター。聞こえるかい?』
「ん、世界樹様。はい。」
オーターは閉じていた目を開け返事をした。
『すまない。大事な事を言い忘れていた。』
「何ですか?」
『私達は繋がり私は君を中に取り込んだが、まだ完全には一つになれていないんだ。』
「ではどうすれば、完全に貴方様と一つに?」
『君の目の前に私の核となる水晶がある筈だ。』
世界樹にそう言われ、オーターが目の前を見ると、確かに白く淡い光を放っている3~5㎝程の正八面体の水晶が浮いていた。
「ありました。私はどうすれば?」
『簡単だ。まず私と一つになりたい、この世界を守りたいと祈りを捧げるんだ。』
「分かりました。やってみます。」
世界樹に言われた通りオーターが祈りを捧げると、正八面体の水晶がより輝きを増した。
『どうやら上手くいったようだね。』
「はい。」
『次に君の中にその水晶を埋め込む。そのまま力を抜いているんだよ。いいね?』
「はい。」
オーターが身体の力を抜いていると、正八面体の水晶がゆっくりと近づき胸の中央に来ると、オーターが見つめる中ズズッと少しずつ埋め込まれていく。
「うん・・・あ・・・あ・・・はぁ。」
(入ってくる。熱い。世界樹様をより感じる。)
ズズズズッ。
少しずつ着実にオーターの中に埋め込まれていく正八面体の水晶。
そして遂に、
ツプン!
「ああ!」
正八面体の水晶がオーターの中に埋め込まれた。
オーターの胸の中央で正八面体の水晶が黄土色に輝く。
そしてそれと同時に、先程までオーターの身体を愛でていた触手達が動きを止め静かになった。
「あ、はあ・・・はあ。」
『よく頑張ったね。これで私達は本当に一つになった。これからは君が私の核となり、その魔力を私に捧げ共に魔法界の均衡を保つんだ。分かったね?』
「はい。世界樹様の仰せのままに。」
『よろしい。さあもう疲れただろう、眠りなさい。』
「はい。」
オーターは、世界樹の言葉に甘えてそのままゆっくりと目を閉じて眠りについた。
それを見届けてから世界樹が呟く。
『ふふ。次に目覚めた時には君はもう人ではなくなって、人であった事も忘れているだろう。当然、君と関わった人間達を含め全ての人間達が君の事を忘れる。・・・だがたとえ全ての人間達が君の事を忘れてしまっても、君にはこの私がいる。オーター・・・オーター、私の愛しい子よ。これからは私と共に永遠を生きよう。そしてこの世界を共に守っていこう。それまではゆっくりとおやすみ。』
世界樹は眠るオーターにそう呟きながら、彼女の目覚めの時を待つのだった。