コメント
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ちょっとあつぴを殴った奴◯って来ますね☆ 後、あつぴの目の表現の仕方素敵すぎる!
よしっ!芥川さんそいつらは俺が始末しますから!芥川さんの手を煩わせるまでもありません! 今回も最高でした!ありがとうございます!!!
こんぶぽんずさんの作品って言葉の使い方とか表現の仕方がほんっと上手いですよね!ストーリーの話も面白くて好きです!ありがとうございます(?)
芥川(α)×敦(Ω)※年齢操作有り〼
20やつがれと16あつし(探偵社太宰さん出ます)
⚠️敦くんがかなり可哀想なので苦手な方はバックお願いします
暗くて寒くて狭い部屋。
何時から僕は此処にいるのだろうか…………。
じゃら、と足に括り付けられた鎖が重たかった。
[御前に生きる価値は無い]
「…やだっ……………やめて……!」
[殺す価値も無い!]
「はぁっ…………やめてっ…!やめ…て……!」
頭の中を駆け巡る程に浴びせられた罵詈雑言や暴力。
誰も居ない筈なのに、ずっと誰かに殴られているようだった。
誰も居ない部屋で膝を抱えて座っていると、遠くの方から人の呻き声の様な音が聞こえた。
??「あ、居た!」
がん、と音がして顔を上げると、包帯を巻いた背の高い男の人が重い鉄の扉を開けて入ってきた。
男の人は微笑みながら僕の前に屈んだ。
太宰「こんにちは、私は太宰。
君、名前は?」
「…………なかじま………あつし、です」
太宰「敦くん!私は君を助けに来たのだ!」
太宰さんという人は外套の内側から針金を取り出し、鎖を繋ぐ南京錠の穴に差し込んだ。
ガチャガチャと針金を動かすと、鍵が外れて南京錠が床に落ちた。
太宰「善し……開いた!」
「ぁ…………ありがとう…ございます……」
太宰「どうって事ないよ。其れより……疾く此処を出なくてはいけないんだ。
立てるかい?」
「はい…………ぅっ……!」
昨日殴られた脇腹が痛い。
おまけにずっと鎖に繋がれていたせいで足元がふらつく……。
太宰「敦くん、掴まっていて」
「…………はい」
そう云うと太宰さんは、僕を抱えて窓から孤児院の外へと飛び出した。
太宰さんが連れてきた白髪の少年。
ソファに坐る彼の前に茶を出し、横に腰掛けた。
「………ぁ…ありがとう………ございます…」
小さな躰を震わせている少年は、何かに怯えている子犬の様だった。
足首に残る鎖の跡や露出している肌に付けられた傷や痣が痛々しかった。
『何故…御前は彼処に居た』
「…………分からない……気付いたら…ずーっと」
柔らかい紫と黄色の混ざった夕焼け空の様な色の瞳が揺れる。
少年は目を潤ませ、きゅ、と唇をかみしめていた。
『彼奴らが憎いか……』
「………とても…」
目をぎゅっと瞑り、唇を震わせながら少年はそう呟いた。
『殺したい程……嫌いか』
「……………はい」
一拍置いた後、彼は絞り出した様に小さな声でそう呟いた。
「芥川さんは…………殺したい程嫌いな人は居ますか…………?」
『嗚呼。何年も生きていれば沢山居る』
「…………そうなんですか…」
少年の頭に伸ばそうとしていた手は、宙を彷徨っていた。