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第一話 旧帝國
1000年もの歳月が流れたある日、人間の世界と神々の世界が揺らいでいた。古の伝説が再び動き出そうとしている。天空を覆う雲が割れ、雷鳴が轟く中、一人の男が神々の世界へと歩を進めていた。彼の名はマドレシス。人間の世界を離れ、神々の領域に足を踏み入れるのは、彼にとっても人間にとっても初めてのことだった。
神々の神殿は壮麗な輝きを放ち、無数の星がその周囲を取り囲んでいた。大理石でできた階段を登り、広大な玉座の間に辿り着いたマドレシスの前に、威厳に満ちた神々が並んでいた。その中で、最も目立つ存在が、彼の兄、マデスだった。マデスは長い髪と鋭い目つきを持ち、神々の中でも圧倒的な存在感を放っていた。その玉座には、彼の神としての威厳が漂っており、周囲の神々もその存在を畏れていた。
「マデス」マドレシスがその名を呼ぶと、広がる空間が一瞬静寂に包まれた。
マデスが目を開け、冷酷な視線を向けると、千年の間が縮まったような感覚があった。立ち上がり、ゆっくりとマドレシスに向かって歩み寄る。そ優雅でありながら、威圧感を放っていた。
「マドレシス…お前がここに現れるとは思っていなかった。」マデスの声は低く、冷たさを含んでいたが、親しみも感じさせた。
マドレシスはその視線に応え、落ち着いた口調で言った。「兄上、決意は変わりません。神の座を奪うと決めたのは、ただの権力闘争に対する個人の感情ではありません。人間の世界のために、神々の支配を終わらせるのです。」
マデスはその言葉に微笑みを浮かべたが、その微笑みには複雑な感情がこもっていた。「ならば、私もそれ相応の試練を与えよう。神々の世界には「18の厄災」と呼ばれる、我々神々さえも恐れる存在がいる。それを倒すことができれば、私の座を譲ることを考えてやろう。しかし、失敗すればお前は消え去る。」
マドレシスはその提案を受け入れ、神殿を後にする。彼には決意と希望が宿り、神々の世界に立ち向かう準備が整っていた。彼の旅はこれから始まるのだった。兄と弟の、いや、神と人間の権威をかけた代理戦争をマドレシスは自ら背負った。
千年ぶりの再会は、兄と弟の運命を大きく変える新たな章の幕開けであり、18の厄災との壮絶な戦いが待ち受けていた。神々の領域を越えた試練が、マドレシスの運命を決定づけることになる。