テラーノベル
アプリでサクサク楽しめる
注意:テラビル、語彙力ボロカス、口調はほぼ自己解釈故多少の解釈違いはお許しを。
本編へどうぞ😉😉
君はどこまでも、ずるいやつだ。
= Builder side =
彼との出会いはもう随分と前のことだろうか、神聖なローブを身にまとい、その陰影の奥底には凛々しく、誰もを魅了する目でこちらを静かに見つめていた。金色の大きな翼は一つ一つ繊細に手入れがされていて、とても美しかったのを覚えている。そう、彼の名前は…
「Builder?」
陽気でありながらも、神々しさを感じさせる彼の声でハッとする、昔のことを思い出して、懐かしさに浸っていたところを不思議そうな顔で目撃されてしまい少し恥ずかしくなって、咄嗟に大きな声で返事をしてしまう。
「ど、どうした?!」
へへ、と苦笑をして話をつなげようとしたがどうやら相手は恥隠しの為にした行動になにかあったのではないかという不安感を感じたのか、首を傾けてじっとこちらを観察しているようだった。
「…まあ、良い。時間があれば私の部屋にでも来てくれないだろうか。いや、無理にとは言わないし、いつ来てくれても構わない。」
やわらかい表情で上記をすらすら述べ、少しじれったく「話した内容は他言無用で頼んだ…」と、静かに告げてドアを閉めた。正直彼がじれったくしていた意味が分からず、いや、でも自分の鈍感さは周りからも定評されるほどなので仕方がないか。とため息をつき、彼の後を追って部屋に向かおうとする。
そういえば、言い損ねてしまったが、彼の名前はテラモン。誰もが一度は耳にしたことがあるのでは無いだろうか。まあ、古代ギリシアの英雄テラモーン…といえば伝わるものもそう少ないはずだ。
テラモンの部屋のドアを2、3回ノックし、ゆっくりドアを開けると、ソファに腰かけ、足を組みながら座るテラモンの姿が見える。僕が来た途端に早くドアを閉めるように、とジェスチャーをして急かされたため、バタンと大きな音を立ててドアを慌ただしく閉める。こちらにおいで、というように手を振り、机越しで彼の目の前に置かれたソファをもう片方の手で指さした。
小さく頭を下げちょこんとソファに座るとほんのりとテラモンの頬が赤く染まっていたようにも見えたが見間違いだろうかと目をこすり首を傾げる。
「えーと、何か話があるのか?」
問いかけるとテラモンはきごちないような、緊張しているような…そんな雰囲気で目を一向と合わせてこないために更に首を傾げた。
「ah…単刀直入に言わせてもらってもいいだろうか?」
あまりにも真剣な顔つきで話してくるためにこちらまで緊張してゴクリとつばを飲み込む。
「…いや、やっぱり、これを単刀直入に言うのは難しいな。少し回りくどい言い方をしてしまうが、君には愛している人が居るのだろうか?」
いや、いやいや。まわりくどい言い方をされると逆に困ってしまうんだが。とは思ったが今は質問に答えることを優先した
「umm…僕はここで働いてくれている人全員が好きだ…って、こういうことであってるのか?」
先ほど言った通り鈍感で定評のある僕だから、すこし不安になって聞き返してしまった。テラモンは気まずそうにuh…と唸りながら後にこう述べる。
「恋愛的に、と言う意味で…なのだ..が…」
そう言うと彼はちら。とこちらを一瞬見てまたそっぽを向いてしまった、恋愛的に…と言われるとこれまた難題だがうーんと俯き考えているうちに思いつくのは、
「テラモン」
だった。…?….?!?!思わず口にそれを出してしまった事に気づき、僕自身も、そしてテラモンも目を丸くして驚いている。僕は慌てて弁解をしだす。
「ああ、いや!いや違うんだ!その…」
とは言ったものの、自分でも分かっている。やはり僕はテラモンが好きなのかもしれない。恋愛対象として。鈍い僕には今まで分からなかったことがあるんだ、彼と話す時間が恋しいし、面と向かって話していると胸の高鳴りが抑えられない。だから多分…
「嫌だったらいいんだ、僕は..君が好きなのかもしれない」
ぶわっと顔が熱くなり、頬が非常に赤くなるのを感じる。照れくさくて、バッと顔を両手で隠し、長い溜息をついた。いったい僕はなにを言っているんだ?!頭を抱えてうなだれているとテラモンが照れくさそうに顔を覗く
「私もそれを言おうと思っていたんだが..先を越されてしまったな..。」
テラモンは僕の顎を持ち上げると優しくこちらに笑いかけ、そっと手を取ると、手の甲に口づけをした。
「私も君のことが好きだよ」
そのずるい顔を止めてくれ。やはり君はどこまでもずるいやつだ。
そして私はこんな夜中に何を書いているんだ
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