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千星 「 …んじゃ 、両方 頼むわ 、 」
私がそう言えば、彼らは同時に一瞬だけ口角を上げ、服を脱ぎ始めた。
久しぶりに見る彼らの身体と…大きく反り上がっている彼らの肉棒に、鼓動が少しだけ早くなる。
興奮しているのか 、口を半開きにし、
「はぁ、 …♡ 」と 婀娜っぽい息を漏らす。
右を見ても左を見ても彼らが居て、視界に逃げ場はないようだ。
スタンリー「ん、何よ、俺らの身体に 見とれてんの? 顔 可愛いぜ 。 」
ゼノ 「 嗚呼 、…その表情は 実にエレガントだ 。 僕らを 誘っているように しか見えないね 。 」
2人は更に私に近づけば、私の頬に同時にキスを落とした。
温かい。 唇の感触が直接伝わってくる。
千星「 …っん、 …♡ どんな顔してっかなんて、私にも分かんねぇよ 、 … 」
嫌味のようにそう呟く。それでも彼らは上機嫌なのか、気分良く笑っている。
否、感情どうなってんだよこいつら…。
ゼノ「無意識だからこそいいのだろう? …そんな君に目隠しをするのは少し勿体ないがね。 」
そう言って、ゼノは近くに置いてあった黒い布を取り出し、私の後ろに回った。
「 少し顔を上げてくれ 」
なんて言われれば、その通りに顔を上げた。
そうして、黒い布を後頭部で縛られ、「視覚」という1つの感覚の情報が脳内から消えた。
スタンリー「 プレイみたいで、こっちまで変な気分になんね 。 これ 、 」
そう言っている彼の表情はどんなものなのか、今までわかっていたことが分からなくなるというのは大層寂しいものだ。
…でもスタンの言う通り、目隠しをされているだけで、何故かいけないコトをしている気分になる。
普段と違う状況に、先程より更に興奮してしまう。
ゼノ 「これでようやく始められる。 千星はそのままリラックスしていてくれ 。安心して、僕らに身を任せるといい 、 」
千星「 …あ”ぁ、 分かった … 。 」
ゼノの言葉を聞いて何処か安心出来る自分がいる。
リラックスをしようとゆっくりと深呼吸をすれば、ベットに身体が沈み込んでいく。
ジャスミンの香のお陰もあってか、意識がふわっと軽くなって、寝れそうなくらいだ。
ゼノ「湯煎で温めたから大丈夫だとは思うが、今から潤滑油……オイルを身体に塗っていくよ。 何かあったらすぐ言ってくれ 。 」
スタンリー「あんたの脳を溶けさせてやっから、楽しみにしてな 。 」
ゼノは相変わらず紳士的な言葉で、私を気遣ってくれている。
スタンは、色気満載な台詞で私の耳を妊娠させる勢いだ。
それぞれ違う個性を持った恋人を持つというのはいい意味で困るな…。
と、目の前の状況があまり分からない中で そんなことを考えていたら、
腹の上ら辺にヌルッ、とした何か温かい感触がした。
千星 「 ひ ャ 、 ッ” … 」
スライムのようなヌメヌメとした感触につい声を漏らしてしまった。
きっと、オイルでも垂らされたんだろう。
身体から感じる感触だけを頼りにしているからか、より感度が上がっている気がするのは気のせいだろうか。
否、気のせいではない。
どう考えても、感度が上がっている。
自分で分かっていたことなのにどうして忘れていたのか。
五感の1つを無くすことで、他の感覚がより鮮明になる、と…前から知っていたじゃないか。
スタンリー「んじゃ、そろそろ触るからな 。」
そういった声が聞こえてくれば、オイルが付いているであろうスタンの手が私の腕を揉み出した。
急に彼の手に触れられたからか、ビクッ、と身体を跳ねさせた。
千星「 ん ッ っ 、 少し… くす ぐっ た … 」
彼らの顔を見られないというのは残念だが、自分の恥ずかしい姿を見なくていいと言うのはありがたい。
前よりも2人に対して心を開けているのか、声を出したりするのにも抵抗はなくなった。
…しかし、何か、…私は、本当の自分を隠しているような気がする…。それは、私にも分からなかった。
ゼノ 「スタンが腕をやるなら、僕はこっちをしようかな 。 」
ふふ、といつも通りの愛おしい笑い声が聞こえてくれば、脹脛(ふくらはぎ)にも先程のヌメっとしたものを感じた。
それから、ゆっくりと優しく脹脛を揉まれる。
段々と血流が良くなってきたのか、身体がポカポカかと温まり、気持ちよくなってきた。
千星「…っん 、… あ” ~ 、 いいなこれ 。 思ってた以上に気持ちいいわ 、ぁ … 」
凝り固まっていた筋肉が解されていく。
マッサージ師でもないのに上手すぎんだろ…。
ゼノ「先に全身にオイルを塗ってしまおうか、スタン 、君は上半身を頼むよ 。 」
スタンリー「あいよ 、 任せな 。 」
そんな会話を耳に入れながら、私は意識が深く深く落ちていくのを感じた。
頭からつま先まで、重力が強くなったかのように身体が重くなり、動かしにくくなる。
決して金縛りにあった、とかではなく、快楽という名の沼に引きずり下ろされていくような、そんな感じだ。
千星 「 ふ … っん、 あ …ッ 、~ 」
スタンの手は腕から胸、そして腹、腰にまで伸び、私の体をオイルで浸していく。
ゼノの手は私のつま先、脹脛、太腿と侵食を始めていく。
気持ちいいと言うのもあるが、体全体をなぞられ背筋がゾクゾクとする。
身体は2人に触られ る事にピクりと跳ね、声が漏れる。
マッサージ、と言うより、今の状況はくすぐられているような感覚に近いのかもしれない。
ゼノ「 ふむ、…そろそろいいかな 。 」
スタンリー「ん 、了解 。 … なぁゼノ、一旦マッサージ任せてもいいか? 」
ゼノ 「嗚呼 、構わないが 。 どうしてだい? 」
2人の手の感触が消える。
どうやら、何か小声で話しているようだ。
彼らの動きが読み取れないからか、少しだけ心配になる。
ゼノ「…おぉ、それは実に興味深いね、 君にならできてしまいそうだ 。 」
話が終わったのか、ゼノは上擦った声で楽しそうにそう言葉を発した。
…彼らがこうして私に聞こえないように何かを話したりするのは何かを企んでいる証拠だ。
嫌な予感しかしねぇ … 。
千星 「…てめぇら、何話してんだ 、 ? 」
スタンリー「ふっ、何でもないね 、千星は何も考えずに唯俺らに身を委ねてな 。 」
声だけで分かる。
楽しそうな上機嫌な声色をして、きっとスタンは私を見てほくそ笑んでいる。
…多分、これ以上追求しても何も教えてはくれないだろう。
千星「… わーったよ、もう何でもいいから 好きにしやがれ 。 」
何を企んでいるかは知らないが、こいつらは 私の嫌がることは絶対にしない。
逆に、紳士的で信頼出来る彼らが私をどこまで驚かせれるのか、…少し見ものだ。
くく、と小さく癖のある笑い方をすれば、呼吸を整え、一旦気持ちを落ち着かせる。
刺激や接触にはやはり慣れないが、このムードには時間が経つにつれ、慣れてくる。
ゼノ「 千星から許可が出たようだ 、 良かったねスタン 。 」
スタンリー「 これでチセを好き勝手出来んね。 」
好き勝手って…いや、まぁ合ってっけど…怖い言い方すんなよな、…
なんて思っていたら、頭の方からコツコツと足音が近づいてくるのが分かった。
一体スタンは何をする気なのか… 。
スタンリー「チセ、少し頭持ち上げんよ。 」
そう言われれば、重かった頭が多分、スタンの手によって支えれれた。
そのまま、背後で何か物音がすれば、またゆっくりと頭を降ろされた。
先程よりも、頭の位置が高い気がする。
スタンリー「目隠しのせいで可愛い顔が見れないのは残念だな。どう?チセ、アンタ専用の膝枕だぜ。 」
あ”ぁ、暖かくて少し硬いなと思っていたらそういうことだったのか。
スタンの身体は軍人用に鍛えられているので、もちろん足も筋肉で硬くなっている。
枕では無いな、これは。
千星「……くく、悪かねぇな 。 ちっと硬いが、んまぁ、…スタンの肌を直に感じる、 」
私は、目隠しの内側で静かに笑う。
やはりこうして人肌に触れるというのは、安心出来る。
ゼノ「ふふ、羨ましいね。 僕なら何時でもやってあげると言うのに。 まぁ今は千星のマッサージに集中することにするよ。 」
ゼノの声が足元から 聞こえてくれば、彼のヒンヤリとした冷たい手で太腿の内側を優しく撫でられる。
力を入れられればM時のように足を開かれた。マッサージなのに、…多分、ゼノには私の秘部が完全に見えている。
触って貰えないもどかしさと、擽ったさが相まって、私は体をくねらす。
千星「 っ、 … ♡ は、 … ッん、ぁ、 」
もっと、欲しい _ … なんて、
言いかけたところでその言葉は最後まで音を発しなかった。
…あ”、? 何故私は今言葉を止めた……?
彼らの行動に恐怖心はない、緊張もしていない。寧ろ信頼しているし、安心している。
素直に言おうと、思ったのに、無意識に言葉を止めてしまった。
これが、本当の自分を隠している…ってことか、…… 。
…素直って何だ、 。
スタンリー「 …チセ 、 」
耳元から、深く、語りかけるように名前を囁かれたと思ったら、私は唇に暖かい感触を覚えた。
千星「 ッ …… ん、 ? ♡ 」
舌を入れ込んで、私の脳内をぐちゃぐちゃに砕くような口付けとは違い、…
スタンは、徐々に溶かしていくような、ただ唇を触れ合いさせ、舐めるだけのキスをした。
突拍子もなく、唇を奪われたが、…
彼の先程の声と、この優しくて蕩けてしまいそうな接吻で、何となく私の考えを …
彼……否、もしかしたら”彼たち”に感ずかれたかもしれない。
『チセ 、好きだぜ 。 俺も、ゼノもあんたの全部が好き 。 其方から求めなくても、俺らが求める。 …そんな好意が嫌なら、断ってくれて構わねぇ。 …けどさ、 嫌じゃねぇなら 、俺らの愛情を 素直に受けとってよ。 』
『心配しなくとも、僕らは君を欲し続ける。 千星が無理矢理素直にならなくたって、思いを言葉にしなくたって、多少のコミュニケーションさえあれば、考えていることくらい、察しがつくんだ。 千星、君が本心から嫌がっていないと分かるから、僕らは君をこうして求めている。 』
スタンから、口をゆっくり離されれば、私の考えを完璧に当てた彼らから長々と、そんな言葉を受け取った。
バキ ッ 、
私の心の中の、何かが割れて崩れた音がした。
それは決して悪いものではなく、心のだけに留めていたものが、全て飛び出すようなもの。
……あ”ぁ、目隠しをしてるのに分かる、分かっちまう。
こいつらは、唯只管真っ直ぐに、私を見つめてくれている_ 。
『 …素直になれねぇ理由が、ちっと分かったわ。 …私も好き、てめぇらの全部、大好き。だから、…もっと、触ってくれ、 … マッサージも、キスも、全部 、 』
欲しい _ 。
✡
?? 「わぉ、!! すっごいでかいですなっ! 」
?? 「うん、そうだね 。 マッコウクジラ…僕も潜水艦の 窓からしか見た事なかったよ 。 」
帆船…ペルセウスでは、乗員の半分が混沌、半分が愉快さで包まれていた。
??「やばいよ~これ!? 僕ら死んじゃう!? 」
?? 「くく…安心しろ、マッコウクジラは人を襲わねぇ。 衝突も何も、此方には腕利き船長がいっからな。 問題ねぇ、」
この後何が起こるかも知らずに、全員がこの船旅を楽しんでいた_。
… アメリカ到達まで 残り 5 日 。
✡
(なんかさ、もう何日経ったのかも忘れちゃった…けど遅くなったよね!?ごめんなさい!!そして、ドクターストーンPV出ましたね!!!1月からかな!アニメ化と同じくらいにこっちも進みそう! 今回も見てくれてありがとうございました!!! 次回もお楽しみに!! )
コメント
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ほんとこの作品神です!スタンとゼノ かっこよすぎ😭 続き楽しみにしてます!千空とチセちゃん の再会も楽しみにしてます!