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 時刻は午後の三時を回っていた。お互い自室を片そうとなり、私は部屋に篭った。五時になったら一緒に夕食を作ろうと約束をしたのでそれまでに片さなくてはと気合いが入る。

 本の匂いで充満した部屋がなりよりも居心地が良く気持ちが落ち着く。私は漫画や小説は紙で買う派なのでどんどん増えていってしまうのが悩みだが特に小説は紙じゃないと頭に入って来ないので電子では買ったことがない。(てか電子に手を出したら見境なしに買ってしまいそうで怖い)

 実家から運んだ沢山の漫画と小説を棚に仕舞い込んでいく。勿論棚も実家からから持ってきて壁一面棚にした。一人で運ぶには無理があったので業者を頼んで運んでもらったのだけれど、運んでいる時に隆ちゃんと鉢合わせなくてよかった〜と安心した覚えがある。このズラッと並んだ光景が何とも言えない満足感。とはいえまだ半分も棚に並び終えていないので表紙を拝みながら棚に並べていく。(だから時間がかかるんだよね)


「ウギャーーー!!!」


 やってしまったよ……

床に積み重ねていた漫画たちにつまずいて盛大にブッ転けた。まず最初に漫画たちが折れていないかの安否を確認する。よし、大丈夫。ホッとしたのも束の間ドタドタと足音がこちらに近づいてくると思った時にはもう遅く部屋のドアがバンっと勢いよく開かれた。


「美桜! 大丈夫か!?」


「ヒィッ……だ、大丈夫です!!!」


 サーっと顔が青ざめていくのが自分でも分かる。絶対に見られたくない私の神の領域を驚いた顔で見渡している隆ちゃんがゆっくりと近づいてくる。


(オワタ……見られてしまった……)


 一歩、また一歩と私と隆ちゃんの距離が縮んでいく。


(いや、今この場に散らばっているのは少女漫画だ。ギリセーフ。BLはまだ段ボールの中、バレてないはず……)


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