今俺は、うたいさんと一緒にさもさんの家の前にいる。
俺はインターホンに指を伸ばしかけて、押す直前でぴたりと止める。
「………凸さん」
「ごめん…なんか勇気が出なくて。」
もうここに来て、かれこれ十分は経ってる。
「…………っ!」
俺はやっとインターホンを押した。
…………………けど、いつまで経ってもさもさんは出てこなかった。
「………あれ?凸さん、玄関開いてる…」
「え…?」
俺は胸騒ぎを感じながら、さもさんの家に足を踏み入れる。
さもさんの家は俺の家より綺麗だった。
……………………………ある一箇所を覗いて。
「うっ……………!?」
二階のある部屋は、ゴミ袋や薬のカプセル、小瓶がそこら中に散らばってて、足の踏み場もないような部屋だった。
そして、部屋の真ん中を見て、俺は膝から崩れ落ちた。
さもさんが、首を吊ってた。
「………さ、もさん…?」
「嘘…そ、そうだ!きゅ、救急車!?」
うたいさんが慌ててスマホで救急車を呼ぶ。
俺はさもさんのことを、ただ呆然と見上げていた。
……………………………………なんでだ…?
俺は、どこで間違えた……………?
……………あれから俺は家に籠もりっきりになってしまった。
さもさんのその後なんて、言わなくても分かるはず。
うたいさんに心配されて、無理やり病院に連れてかれた。
俺はどうやら精神がぶっ壊れてしまったらしい。
俺は毎日薬を飲まなきゃいけなくなった。
………そういえば、さもさんの部屋にも、薬あったな。
あれは俺みたいな治療のためじゃなく、心を落ち着かせるためのものだったんだろう。
…薬、か
ちゃんと医者から飲む量は決められてる。
でも
………今日はもう薬飲んで寝よう
コメント
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お薬飲んで寝ようの良さが出ている、、、、良き
ああ最高ありがとうございます