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X(@0_____ray__0)
冬のある日にロウと付き合い始めて、かれこれ3ヶ月が経った。ロウとは同棲の話も出て緩やかに進めつつあるも、東と西の離れた距離で過ごしている。事務所やヒーロー本部で会う際にそのままどちらかの家へ、という事は多いものの、互いに肩書きが複数ある身としてなかなか会えないのが現状だ。
それでも毎日1時間ほど通話やらゲームやらをして2人の時間を作っている。忙しい日は作業通話になったり、そもそも通話が難しい日はメッセージのみだったりと色々だけれど、距離を感じさせないくらいロウは身近にいる。例えば、俺が喉を休めたい日は尊重してくれて通話ではなくメッセージで話してくれる優しい狼だ。喉休め期間が終わって落ち着くと大体ロウが家に来ると言い出すあたり分かりやすい。
ロウのカッコいいところも可愛らしいところも、「同期」としてだけじゃ知らない面を多く知るようになって、ロウの好きなところはどんどん増えていって留まることを知らない。
そんなロウと俺だが、付き合っていることを同期には伝えていない。案外切り替えられるものなのか、「恋人」としての顔は自分だけが知っていればいいと互いに思っているのか、いまだにバレていそうな雰囲気はない。付き合ってすぐにみんなに報告するか2人で相談したものの、聞かれてもいないしこれまでの過程で特に相談してきたわけでも無いのにわざわざ言う必要はないかと結論が出たのだ。
今日はMECHATU-A全員での任務があった日だった。配信者としての仕事も少し落ち着いていて、ヒーローとしても大きな仕事は舞い込んできていない。そして円滑に誰も怪我する事なく任務も終わった為、ウェンを筆頭に飲みに行こう!と場が盛り上がっていった。
ロウも珍しく素直に参加を決めて、飲み屋に移動して個室で盛り上がって、そして今。
「ロウきゅん、今年は結構ご飯来てくれるよね!」
ウェンがそう言って嬉しそうに笑う。確かにロウは今年…正確に言えば、俺と付き合うようになってからご飯に毎回来るようになった。ロウがどう返事するのかを楽しみに、右隣に座っているロウを見れば、チラリとコチラを見て、目を逸らされる。そして対面のウェンの方を向いていつも通りの調子で言った。
「ロウきゅんって呼ぶな。…別にいいだろ、そういう気分が続いてるだけだから」
「じゃあdyticaだけの時も来いよお前!oriensと一緒の時だけしか来ねーじゃん!」
すると俺の左隣に座っているライがロウの方を指さして言った。行ってないんかい、分かりやすすぎやろこの狼。
あとで絶対言お。今日も俺の家に来るやろうし。よし、そうしよう。
「なんでわざわざお前らと行かなきゃなんねーんだよ」
「ひどくて草」
「oriensに激甘って事?」
「激柳甘?」「語呂悪」
dyticaから野次が飛んでくる。一方oriensのみんなはニコニコ嬉しそうにしている。あ、ロウがめっちゃめんどくさそうな顔した。
「でも小柳、今まではoriensがいても断ってたじゃん。本当になんで?」
ライが真面目そうな顔で聞いた。理由があるなら知っておきたいのだろう。
「………そういえば報告し忘れてたんだけど。俺、もう少ししたら東に引っ越すから」
「「「「「「はぁ!?!?」」」」」」
場は騒然としている。俺も内心心臓バクバクだ。そう、俺とロウはついに同棲に踏み切った。いくら身近に感じられるから〜と言っても、東西の山脈を跨いだ距離はもどかしさを感じさせられることが多かった。そんなもどかしさを感じるようなこと…例えばせっかく会えたのに任務がまだ翌日以降も詰まっているからゆっくり出来なかっただとか、怪我をしたと聞いてもすぐ駆けつけれなかっただとか。そんな出来事を経て、ロウから文明が進んでいる東の方で一緒に住みたいと提案されたのだ。
ちょうど今は家を見定めて引越しの日程が決まりつつあるタイミングだった。
「え、ちょ待って?東に引っ越す???」
ライがドン!と机に手を置いてロウを詰めた。そりゃそうだろう。俺でも急にそんなこと言われたらびっくりするし。
「別に任務に支障は出さねーから心配しなくていいぞ」
「いや、それも気にならないわけじゃないけどそうじゃなくて…え、なんで???」
「なんで…マナと住むから?」
そう言ってロウは俺をぎゅ、と抱き寄せた。キャー!♡カッコいい♡じゃなくて!
「っ!ちょロウ!」
「流石にこれは伝えなきゃだろ。ダメだった?」
「いや、別にええんやけど…」
「だろ?」
目を合わさせられて至近距離で問われた。…顔がいい。本当にこの小柳ロウという男はつくづく顔がいい。大丈夫ちゃんとわかってるから、みたいな顔して見透かしてくるのは…なんか、なんか不服だが。
「…マナがいるからご飯来てるってこと!?」
「そりゃそうだろ」
キャー!♡カッコいいー!♡(2回目)これ俺の彼氏マジ?カッコよすぎ。流石に自慢の彼氏すぎる。内心はさっきの動揺なんて忘れ去ってロウにメロメロだ。ちょろすぎるって?いやいや、小柳ロウがメロ男すぎるだけやから。
「待って待って!…え、なに、付き合ってるってことでいいの?」
脳内で大騒ぎしていたらライに聞かれた。…てかさっきからライしか質問して来てへんやん。
「うん」「そやね」
とりあえず肯定しておけばロウとハモった。そんな小さなことにも喜びを感じてしまうのは惚れすぎなのだろうか。でも嬉しいもんは嬉しいしな、うん、ええやろ。
というか、他の奴らは何をして…
そう思って周囲を見れば全員が唖然としたような顔をしていた。…正直面白い。
「言えよ!!」
「…聞かれてもねーのにわざわざ言う必要ねーだろ」
「な。聞かれたら普通に答えとったよ?」
「いや…いや…はぁ…?」
困っているのが面白くて「え、何がおかしいんですか?」みたいな顔をする。みんなの反応が良くて面白くてロウと顔を見合わせて思いっきり笑ってしまった。
なんだかんだで話は進んでいき、俺とロウの関係は無事受け入れられて、同棲を祝ってもらえた。聞いたところ、俺たちが付き合っているなんて全く気付いていなかったらしい。
「んふふー!ロウー!」
なんだか嬉しくってふわふわした気持ちになってロウを何度も呼ぶ。その度に優しく返事してくれるロウが大好きで堪らない。
「ええ…俺ら、こんなバカップルに気付いてなかったの…?」
「堂々とイチャつけるようになったからって見せつけやがって…!」
「緋八めっちゃニコニコやん」
「ロウも見たことないくらい優しい顔してるー!」
「末長くお幸せにーってやつか」
「そうだね。…にしても、俺たちこれからずっとこのイチャイチャを見せつけられるの!?」
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