【 一話 】
※黒名がすごい事になってる
※潔は名前しか出しません
※まーーーーっじで僕の性癖を全部詰め込みました
※深夜テンションです
黒名蘭世は、恋…否、それよりも重くてどす黒い感情を抱えていた。
黒名がどす黒い感情を向けたその人はとてもキラキラしていて、自分を認めてくれる心優しい人だったのだ。そんな黒名は、まるで深い深い沼に沈んでいくかのように堕ちた。その沼は真っ黒で、目が眩みそうになるほどだった。
その人は、他のヤツらからも愛されていた。本人は気づいてなかったと思うが、他のヤツらの間には火花がバチバチッ!と音をあげるほど、その人を取り合っていた。
でも黒名はその取り合いには参加しなかった。他の誰よりもその人に重い感情を向けていたはずだが、そんな哀れな取り合いに参加したくなかったのだろうか。いいや、そんなモンじゃなかった。
“取り合いで言い争いをする位なら、その間に俺がその人を独り占めした方が早い。”
…なんて、恐ろしいことを考えたのだ。
思いの外、独り占めなんて容易いご用だった。
その人は…その時だけは、自分”だけ”を見つめてくれる。自分のことを、考えてくれる。
“それ”を知ってしまったときには、もう救いようがなかった。沼に沈んでいったならば、”誰か”が手を貸して沼から引きずり出してくれればいいのに。だが、その”誰か”の手を振り切って、黒名は自ら真っ黒な沼に沈んでいったのだ。呼吸もできないほど苦しい、痛い筈なのに。なんという自/殺行為だろう。
でも……それでも、黒名は幸せだった。その人が自分だけを見つめてくれるときの、その瞳が大好きだったから。その瞳で見つめられる時だけ、自分は呼吸をできたから。
____そんな黒名を、他の連中は”おかしい”、”なんだこいつ”と罵倒してきた。でも、それも「その人からの愛の試練」と考えたらそんなのへっちゃらだった。
黒名はにっこりと笑って、
「あいつ(その人)を愛しているだけだ。俺の愛を否定するんだったら、殺すぞ?」
なんて優しく言ってあげたりしてあげた。そう言ったら、大体その連中達は”なんだあいつ!!頭狂ってる!!”と怖がって逃げていくのだ。
(狂ってる?…俺は、狂ってるのか)
ははっ!と乾いた笑みがこぼれた。自然と口角が上がり、彼の元々大きい瞳が大きく開かれる。
「潔(その人)で俺が狂ってるんだったら、本望だよ。」
綺麗だった紅色の瞳が、赤黒い瞳へ変貌していく。幸せそうに頬を赤く褒めて、思わず冷たい床の廊下でうずくまった。
「 俺は幸せ者だ 」
呼吸もできない苦しい沼の奥深く。そんな地獄みたいな沼にハマってしまった。
狂ったように笑って、ご主人様の帰りを待つ使い勝手のいい犬。
きっと他のヤツらはこんな沼深くに沈まない(依存しない)だろう。独りぼっちで、こんな呼吸もできない沼に沈んでるしかないのだ。
でも、それで良いのだろう。
だって、こんなに彼が……こんなに彼が幸せそうに笑ったことなんて、ないのだから。
コメント
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グッド⤴続きみたいです!