テラーノベル
アプリでサクサク楽しめる
MAKO
#全員集合
主が家族から見放され悪い男に捕まって子供と無理心中しようとしていた、という重たすぎる事実に執事たちは皆何も言えずに近くの執事の顔をチラチラと見ることしかできなかった。
そんな沈黙を破ったのは以外にもボスキだった。
「なあ、俺は赤ん坊のお守りなんてできねぇ。だから、何か主様か赤ん坊にしてやれることがあるなら何でもするつもりだ。
・・・今、何かできることがあれば教えてほしい」
その言葉にナックも同意した。
「私も主様やお子様に触れることには抵抗があります。
しかし、どうにかしてお役に立ちたいのも事実・・・
何かできることがあれば、私も何でもいたしましょう」
執事たちは何か必要なものが無いか考え始める。
「まず赤ん坊に必要なのは、ミルクとオムツだよな」
「あとは着替えとか?」
「あ、ベッドは?赤ちゃん昨日どうやって寝てたの?」
ラムリが赤子の寝る場所について質問した。
「ああ、ハナマル様が添い寝したぜ」
ハナマルは一晩中側にくっついていたことを話し、自分のベッドで一緒に寝たと報告した。
「・・・確かに、ベビーベッドは必要かもしれないな・・・」
「お出掛けなさる時に、乳母車などもあったほうが便利かもしれませんね・・・」
「あ、抱っこ紐なんかも要るんじゃない?」
「・・・おもちゃとか・・・」
考えてみれば色々出てきたので、それぞれ担当を決めて用意することになった。
着替え・抱っこ紐など→フルーレ
ベビーベッド、乳母車→ハウレス、ボスキ、ナック、フェネス
おもちゃ→フルーレ、バスティン、ベレン、ハナマル
担当の無い執事は主の世話をすることになった。
ベビーベッドや乳母車は売っていないわけではないが、かなり高額になるため今すぐに買うのは難しい。
そのため、設備管理担当のハウレスとボスキ、何でも器用にできるナックとフェネスで作ることにした。
まず、ハウレスとフェネスで設計図を作り、ボスキとナックでデザインや素材を決めた。
木材の加工はハウレスとボスキが担当し、クッションや布団などはフルーレに教わりながらフェネスとナックが作った。
仕上げにボスキが外装・内装の装飾を、ナックが布製品に刺繍を入れて完成した。
仕上げの時期にハウレスはベッドに付けられるモビールなどのおもちゃを作っていた。
ベビーベッドが仕上がるまでの期間は、主のベッドで一緒に寝てもらうか執事のベッドで寝かせることになった。
基本的には主が一緒に寝ると言って連れて行ってしまったのだが、どうしても泣き止まない夜や主の体調が優れない日には執事達のベッドで眠らせた。
主はベビーベッドを見ると大変喜び、こんな素敵なベビーベッドを買ってあげたかった、と泣き出してしまった。
主はベビーベッドを作った4人に深々と頭を下げ、何度もありがとうと繰り返していた。
赤子も自分のベッドが嬉しいのか、モビールが気に入ったのか、ご機嫌でベッドに寝ていた。
しばらくしてつかまり立ちを始める頃、ベッドから落ちそうになって執事たちが肝を冷やすことになるのだった。
ちなみに、おもちゃ担当が用意したおもちゃはそれぞれ
バスティン→木彫りの猫やウサギ
フルーレ→鈴の入ったぬいぐるみ
ベレン→抱き枕にもなるぬいぐるみ
ハナマル→お手玉、竹まり
コメント
1件