コメント
0件
👏 最初のコメントを書いて作者に喜んでもらおう!
💙❤️
R無し
今の時刻は土曜日の午前10時、踊ってみたの練習日
なのだが、なにかと練習が捗らない。
いや、理由は明白にわかっているが、解決どうこうに持って行けるかのも少し怪しい所なので
1時間の練習を終え少し考え込んでいた
「きっつーん??」
「……」
「きっつん!!」
「うぉ!?」
「ビックリし過ぎとちゃう…?」
ていうかそろそろ練習だよ。と笑うおかめさん。
考えていたら随分な時間が経っていたようで休憩という休憩は出来ていない気もする。
そんな自業自得の思いを持ちつつ立ち上がりおかめさんの前に立ち一言ありがとうございますと感謝を述べ周りを呼ぶ般若さんの声へ向かう
「よし、みんな集まってるな。」
お面を各自装着し次の流れなどを真剣に聞く中
自分はある人物にしか目がいかないようで、話はほぼ頭に入っていかない
「あにき〜?ソロ回しのここさ、俺3番目じゃん。ここ入れ替えた方が繋がるんじゃない?ポッパーで続いてるから2人の存在感薄まる気がしてさ。」
「あ〜、ならおかめを〜〜」
「…」
そう、悩みの種は今たった目の前にいる阿形
いや俺が気にしすぎな可能性も無いわけでは無いが。
阿形と自分の関係は随分近いもので、それは行為に至るほどなのだが…全く声を出さない
吐息だけで全く心情が読み取れず、正直こちら側として不安になってしまう所が大きい。
「はぁ……」
「あ?狐どうした?」
ふと悩みをぐるぐるさせていると勝手に吐息が漏れていたようで、隈ちゃんから声をかけられる
「はっ…すみません、つい。」
「今日元気ないよねきっつん、大丈夫?」
「あ〜、いえ、や、はい、大丈夫です。もっかい話聞かせて頂いてよろしいですか?」
戸惑ってしまい歯切れの悪い返事を般若さんに返すと疑問符を浮かべる様にこっちに目を向けるメンバー達。
静寂の中1人が小さく口を開く
「…俺なんかしたかな。」
聞こえるか聞こえないかの声でちいさく呟いた阿形の言葉に反応して俯いていた頭を上げるとおかめさんが口をつく
「体調悪いなら無理しない方がいんじゃない?」
「いえ、大丈夫です。体の問題では無いので…」
「…無理すんなよ」
般若さんとおかめさんから心配の目を向けられつつもその内大丈夫になると言い聞かせ練習を再開してもらうことにした。
「っ、、はぁっ、、はぁ、、」
考え事をしながら踊るとやはり心身ともに疲れるものでいつもかいてるはずなのにやけに汗が鬱陶しい。
息を整えていると首筋にひやりと冷たい物体が当たる
「ぅおっ、!?」
「水、おかめにやろうと思ったけどもう持ってたからお前にやる。」
「く、隈ちゃん…ありがとうございます。」
咄嗟に体を後ろに向けると同じ筋肉組として
仲良くしてる隈ちゃんが水を持ってきてくれたようで、おかめさんの水は話しかけてもらった時全然残っていたため、隈ちゃんなりの気遣いだろう
「…」
「…」
阿形の幼馴染なこともありなんとなく気まずさを感じつつも水を受け取る。
「阿形となんかあったか?」
「えっ!?」
沈黙の中咄嗟に図星をつかれたのもあり声をあげてしまう。やはり昔からの関わりを持つ友人には中々隠し通す事が出来ないようだ。
最初隠そうとしていた阿形との関係を知る者たった1人の人物なだけある
「よっこいしょっ、ほら、、お前も座れ」
「あ、はい」
壁を背もたれとして床に腰を下ろした隈ちゃんの言葉に従いつつ隣に腰を下ろすと何か教えろと言うように”ん。”と言葉に出しちらりと目を合わせられる
「…何となく、不安と良いますか…あまりおっぴろげにできる話ではないのですが、その……ちゃんと甘えてくれなくて。」
「あ〜〜なんだよも〜、喧嘩でもしたかと思ったわ…良かった。」
「良くないですよ…相性がいいと思ってるの俺だけだと思うと怖くてしょうがない…」
良かったという一言に怒りを覚え不満を隠す気も失せていく。
「…ふぅん、、つまりはヤッてる時に声出してくんないってことね」
「ぶっっ」
核心をつかれ含んだ水を思わず吹き出す
うおきったねと言いながらタオルを投げ渡される
そりゃ驚くだろう、いつもそんな簡単に言わない言葉を
濁した主軸を当たり前に気付いてその上ドストレートに言ってくるのだ。
隈ちゃんの目はこちらを向いてふと笑い言葉を続けた
「まーお前らの関係にごちゃごちゃ言う気もないけど、聞いてくれば?。」
「急に投げやりじゃないですか…笑」
「そりゃ本人に聞かない事には何も進まねーよ、ほらもうすぐ練習終わりになんだから早めにホテルにでも誘うんだな。」
「なっ”!?いつもそんなこと言わないのに随分珍しいですね…」
いつもは聞くことない言葉に驚きを覚え立ち上がった隈ちゃんを見上げると嘲笑するように口角を上げ
焦れったく伝えんの嫌いだし
とだけ言い残しぱっぱと準備をし帰っていった
「…まぁ、当たって砕けろと言いますしね…」
隈ちゃんの言っていたことを信じたいという一心で記録用の動画を見返す阿形へ足を向かせる。
歩いていくと阿形が般若さんの名を呼び肩を持ち口を動かす姿が目を覗く。話すのだろうと少し立ち止まる事にした
練習スタジオだから声は響くはずなのだが、生憎そこまでの声量で話す様子もなく数十秒言葉を投げかけあっている
「〜〜〜〜笑」
「はぁッ!?!?そんなんできないっすよ!!」
「うぉ、どうしたんです、阿形」
「うわっはあっ!?」
「はっは!ナイスタイミングゥー…ってことでじゃあなきっつん!阿形、がんば〜俺コンビニ行くわー」
咄嗟に声を掛けると驚いた様子で振り向く阿形をチラリと見た般若さんはなにか面白そうに笑いヒラヒラと手を振り出口に歩いていく。
┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈
続く