テラーノベル
アプリでサクサク楽しめる
コメント
0件
👏 最初のコメントを書いて作者に喜んでもらおう!
sideベルゼ
愛しいリリアが隣国メイスの高級レストランに行きたいというので、その日俺達は馬車を飛ばしてメイス国の王都メイナスに着いた。
レストランに入ると、そこには、見たくも無い女が2人の男と共に居た。
マリーナ…
うざい元婚約者で、薬草臭い女だ。
奴隷のくせに何故ここに来ている!?
と、問い詰めると、2人の男がマリーナの前に立ちはだかった。
「そなたがベルゼか…
なるほど、卑しそうな顔をしておる。」
金髪に深いブルーの瞳の男がそう言った。
「マリーナはオレたちの権限でここに来ている。
お前こそ、出入り禁止にするぞ?」
同じく金髪だが、アイスグリーンの瞳の男が言った。
「なんだと!?
俺はライラック家の伯爵だぞ!?」
そう言うと、2人の男はおかしそうに笑った。
「伯爵の分際で、王子に楯突くか!
はっはっはっ!
面白いではないか!」
深いブルーの瞳の男は、剣を引き抜いた。
「兄上、このベルゼとやら、不敬罪で切り捨てますか?」
アイスグリーンの瞳の男が言う。
「お、お、王子だと…!?
馬鹿な!
王子が奴隷を連れて歩くものか!!!」
しかし、その時、レストランの支配人が現れ慌てた様子で言った。
「ベルゼ様、この方々は本物の王子でございます!
今日はお引き取りください!」
な、な、な!?
マリーナが王子に気に入られておるのか!?
「どうした?
さっきまでの勢いは?」
「お、お、俺は王子に楯突くなど恐れ多いことで…
ただその女は信用せぬ方が…」
「黙れ!
さっさと去らぬなら、俺の剣がお前の心臓を貫くぞ!」
剣を構える王子の1人が言った。
「し、し、失礼します!!!
いくぞ、リリア!」
俺たちは急いで馬車に戻った。
まずい…
まずいぞ…
もしも、あの王子達が俺のしたことを調べたりしたら…
俺は死罪かもしれん!
くそ!
どうすれば!?
そうだ、マリーナを殺してしまえば良いではないか!
そうなると…
俺は思案を巡らせた。
「何なのぉ?
あの王子ってぇ?
偉そうにぃ。」
リリアが髪を指に巻き付けながら言う。
「大丈夫だ、リリア。
俺がきっちりカタを付けるから!」
「どうやるの?ワクワク」
「まぁ、見ておれ。」
そして、俺たちの馬車は逃げるようにセイントの国に駆けていった。
その日、俺は1人の召使いをメイスの後宮に潜り込ませる事にした。
もちろん、ナイフと毒を持たせて、な。
これで、マリーナは死に、証拠も全て無くなるというものだ。
なんといっても死人に口なし、だ。
そして、俺の嘘に加担した貴族達には、さらに金をばら撒き口を割らないようにしなくてはならない。
俺はそんな事を考えながら、眠った。