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小説



ワイマールが、この醜き世界から姿を消してから数ヶ月……



私は、お前と出会った。



確か名を「ソビエト連邦」という者だったな。



お前は確か……私に気があって、それからは数回程度、会っていたな。



話をしたり、共に何処かへ行ったり……そういうのを数回ながらも、やってきた。



だが……私はそんなお前には……惚れてなどもいないし、好きとでも思っていない。寧ろ、敵意を持っていた。



だが、お前は私が敵意を持っている事を知らずに、何度も何度も会いに来てた。



本当に……愚かな者だ。何も私の気持ちを分かっていない。



そんな中、私はある野望を夢見ていた……



その野望は……「この醜き世界を変える」と言うもの。



第一次世界大戦後に敗れ、それからドイツはみなから非難され、貧しい生活を強いられている……



そんな世界を……この私が変えるのだから、私は自分自身を「英雄」として見ていた。



それから、私はオーストリアの併合・ポーランドへの侵攻をした。



侵攻と共にあの二人から宣戦布告を受け、第二次世界大戦が勃発した。



ポーランドを侵攻していくに連れ、私はまたお前と出会った。



だが……ここで戦争を持ちかけるのは困る為、ポーランドを分割して、戦争を起こさせずにすませた。



そこから、東にいる弱い国々を支配していったが……私はある事を恐れた。



「もしも、仮にソ連が私の元へ侵攻しにいけば……」というものだった。



私は、お前の強さをよく理解している。だからこそ恐れている……



そこで、私はお前に「不可侵条約」を結ばせ私の元へ攻め込んで来ないようにした。



だが……それはソ連「だけ」は侵攻してはならないものであって、私はソ連へ侵攻しても「良い」というものになっている。



つまりは、私が持ちかけたものだから私は私なりに好き勝手やらせてもらうというものになる。



我ながら、この条約は素晴らしいものと賞賛した。



そして、欧州の大半を支配できた私は……



お前に攻撃を仕掛けた。



最初こそは……お前が油断していたのも相まって、侵攻しやすかったが状況が状況なものだったから、それ以上は進めなかった。



だが……私がお前に攻撃を仕掛けた時のあの絶望な顔と信じられないと言わんばかりにショックを受けていた姿が……あまりにも良いものだった。



そして、今度こそはお前に勝つ為に……また私はお前の所にやって来た。



だが、今度のお前は以前のあの姿が見受けられなくなり、寧ろそれ以上に強くなって私に反撃してきた。



私は、このままだと死んでしまうだろうと思い、私だけでも戦場から逃れようと真っ白な世界を駆け抜けた。



だが……あまりにも極寒な故に、私はあと少しの所で倒れ込んでしまった……



━━━━━━━━━━━━━━━



目を覚ますと、私は暗く狭い異様な部屋に閉じ込められていた。



まさか……お前が私を捕虜としてここに閉じ込めたとは思わなかった。



そこから始まるものは……「地獄」そのものだった……



カナズチと釜が彫られた鉄を火で炙り、そのまま私の右胸に押し当てたり……



目隠しされた状態で手や足の爪全てを剥がしたり……



私が気絶するまで、暴力を振るったり……


私の腕や脚に浅い傷を付けて、しばらく放置し出血によって私を気絶させたり……



お前にやったように……右目をを潰したり……

(徐々にゆっくり、針を目に近づけて、一旦離し、そこからまた一気に刺すように寸前まで止める。何度かした後に、目を刺した。)

(これは1回きりで終わり)



空砲の拳銃を私の口の中に押し込み、引き金を何度も何度も……引いたり……



数日間睡眠や食事を与えなかったり……と本当に精神的にも身体的にも、私は追い詰められた……



それも……何度も何度も……お前が飽きるまでやり続けていたからな……



だが、そんな矢先に……私の同士が私を救出してくれた……



これで……ようやく地獄から解放される。そして、私の野望が叶えられる……そう思うと私には、希望が見えたかのように思えた。



だが……それは……私の「妄想」でしかなかった……逆に全てが上手くいかなくなってしまった……



イタリアの裏切り……



フランスの反撃……



イギリスの襲撃……



アメリカの参戦……これらが重なった所為で私は……刻一刻と敗北に近づいてしまった……



そして、敗北寸前の前夜……



私は……誰かに捕まって殺されるより、自分で自分を殺した方が何よりもいいと思い……



銃で頭を吹き飛ばした┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈



━━━━━━━━━━━━━━━



あの世から見ていて分かった事だが……



お前もやはり、敵はいるのだなと改めて知った。



そして……私にも敵がいない訳がない事と私の野望を理解してくれる同士は国内だけであって、その他の国々はそれを「恐ろしいもの」として捉えていた事を思い知った。



そして……お前は冷戦から数ヶ月もの間で崩壊していった。



そんな姿を見て、私は「ざまぁみろ」と思っていたが……



お前は、死んでも私の所にやって来た。



そして……私はもう一つ分かった事がある……



それは……私はお前という名の「長く重い鎖(地獄)」に縛られ……閉じ込められている身である事を自覚した……



私は……あの時お前が言った言葉を今でも鮮明に覚える……




「お前とは……死んでも生まれ変わっても……ずっとずっと……一緒だ。」



「そして……俺というなの鎖でお前は、俺と共に永久に過ごす。」





The end……


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