5 城に帰って来たクルミはなぜか安堵しながらも、そういえば…と不意に思います。
サイラスをこの数日、城の中で見ていない……。
城の者に聞くと、サイラスは最近よく国王に呼び出されていたと言います。
そんな話に幾分かの疑問も持ちながら、クルミとガーデンは毎週サイラスの根城に出向きました。
しかし、どういう訳だかいつもサイラスは留守で会うことはできませんでした。
クルミはふと思いました。
お食事とか……街などに散歩とか……出来るわけないよね。
(私ってゴールを考えると、ときどきどこなのかなとよく思って怖かったし、どこかでそういう事はキッパリ思わないでいたの)
そんな事をクルミは思っていましたが、城の者達は、クルミ王女が何人かの画家に、夢中の二カ月を過ごした様な気にもなっていたのかな?と思い違いを心に持っていました。
それは城の王妃の部屋に、手を握り合う神様などを描く画家達の肖像画が飾ってあり、その肖像画の主達は、王女の趣味は、【どこかの何人かの未完成の絵をコレクトするグループを見つけ、仲間に入ること】なのかな?と王も城のもの達も勘違いしていましたから。
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