コメント
0件
👏 最初のコメントを書いて作者に喜んでもらおう!
※史実 政治的意図は無いです 戦争を助長するものではありません
昔々ある所に
第二次世界大戦が終わり、世界が疲弊していた頃
2つの小さな国が独立しました。
片割れの兄は、1948年8月13日に独立を喜んだものの、間もない1950年6月25日より双子の弟と戦火を交えることとなりました。
片割れの弟は、1948年9月9日に独立を喜んだものの、間もない1950年6月25日より双子の兄に攻め込む選択を取りました。
兄は後の同盟国と国連から支援を受け、弟は後の同盟国から支援を受けました。
1953年7月27日、彼等は半島を分断する一本の線を引き、休戦することとなります。
昔の更に昔、ある所に
大戦や恐慌で世界が疲弊していた頃
後に国となる2つの小さな子がありました。
片割れの兄は、よく静かで冷たい双子の弟にちょっかいをかけ遊んでいました。
片割れの弟は、よく明るくうるさい双子の兄にちょっかいをかけられていました。
彼等の置かれている状況は決して良くありませんでしたが、それでも彼等は楽しく暮らしていました。
片割れの兄はよく言いました。「そんな本ばっかり読んでないで遊ぼうよ!頭悪くなるよ?」
片割れの弟はよく言いました。「なんでそうなるんだよ。貴様は黙って勉強しろ。」
喧嘩する程仲が良いと言いますが、彼等はその典型的な例でした。
輝かしく澄んだ赤色の目を持つ彼等は、厳しい時代を共に生き抜いてきたのです。
ある時、彼等が一生忘れるのことのないであろう出来事が起こりました。
第二次世界大戦が終わり、彼等が解放された頃
大国が彼等を引き裂いたのです。
彼等の共通の模様は大きく変わり、双子とは思えない程異なる模様を持つようになりました。
片割れの兄はそれこそ激しく嫌がりました。片割れの弟は対照的に冷静で大人しかったです。
片割れの兄は言いました。「ねぇ、また遊べるよね?」
しかし大国と共に去っていく片割れの弟は振り向きませんでした。
国というのは人間より長生きし、人間より早く成長します。
5年も経てば、少年は立派になります。
休戦合意をした日、かつて共に苦楽を経験してきた双子達は、一本の人為的な線を挟んで互いに見つめあっていました。
片割れの兄は言いました。「俺達、バラバラになってしまったね。」
片割れの弟は言いました。「それが運命だ。俺はこれで良い。」
片割れの兄は言いました。「君はいつもそうだよね。運命を受け入れるのが早い。」
黒く濁った目を持つ片割れの弟は、表情を変えずに背を向きました。
それに従うように黒く濁った目を持つ片割れの兄も背を向きました。
ほんのり笑みを浮かべている片割れの兄は言いました。「また遊べると良いな。」
表情を変えない片割れの弟は何も返さず去っていきました。
「そうだよね。」そう呟いて、片割れの兄も去っていきましたとさ。
めでたしめでたし。
アメリカ「どうだ?中々の傑作だと思わないか?」
ソ連「どういう物語考えてるんだよ頭イカれたか」
アメリカ「イカれてんのはお前だよ。俺は結構こういう雰囲気の物語好きだけどな」
ソ連「貴様の趣味はどうでも良いが、わざわざ自らの行いを悪く描く奴がいるか?」
アメリカ「俺が『創った物語』は自分でどう描きなおしても問題ないだろ」
ソ連「自ら彼等を壊したのに、それを楽しそうに描くような心もとないところが気味悪いんだよ。サイコパスか?」
アメリカ「さぁな。俺にはわからん。」