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2 - 入学式は華やかに&このお話でのソーマのイメージ

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2022年08月10日

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⚠️注意事項追加⚠️

⚠️本家とはなんの関係もありません!!!

⚠️ソーマはソーマとして書きます

⚠️この話は主にというかもろに?原作をもとに書いています‼️なので、悪く言ったらパクリかもしれないのかもしれないのですが、あくまで、この話はソーマが女の子だったらという設定の話であって、本家とはなんの関係もありません!!!

⚠️ソーマは前世の性別が男で今世の性別が女という設定です

⚠️ソーマのクラスと寮は原作と同じです



入学式は華やかに

『ここはクラッテンベルク王国最高の学び舎にして、世界一の学び舎でもある。最高の教官、最高の教師がいる。そして難問中の難問にして多くの入学希望者を振るいにかける、あの入学試験を突破してきた君たちもまた、最高の新入生だ。―才に敬意を、胸に誇りを、剣に忠誠を』

魔法を利用した道具によって、声は朗々と大きく響いている。

ここは円形の学生講堂であり、2階席、3階席、4階席まですべて生徒たちで埋まっている。―色とりどりの制服に身を包んだ生徒たち。


「才に敬意を」

ドンドンと足踏みする多くの生徒たち―2階席より上にいる、在校生たち。


「胸に誇りを」

トントンと胸を叩く。


「剣に忠誠を」

腰に吊った剣―武器を叩く、ジャッジャッという音が響く。


「うおぉ……すげぇ」

1階にいるのは「新入生」―つまり、私…俺ことソーマ=レックがいる。

やっべぇ……なんかめっちゃ感動してる。

......

こっちの世界に転生してからかれこれ13年。今さら日本にいたときのように学校に通うことになるとは転生当初は全然思わなかったし、まさか、入学式なんかで感動するとは思ってなかった。

異世界の学園に自分も組み入れられていくという実感がこのとき初めてあったのかもしれないな。

初めて聞いた生の「敬意誇り忠誠」。これは学園の名物らしい。

正式名称は「騎士学園三拍子」と言って、学園のイベントでは必ずやる―とそばの新入生が話していた。

感動してるのは私…俺だけじゃないよ?

300人を超える新入生たちは、今起きているこの「入学式」に圧倒されていたんだ。

ステージを照らすきらびやかな光。自信満々で学園の制服に身を包んだ在校生にステージで演説する生徒。

『君たちはこれから多くの困難に出会い、仲間の助けを必要とするだろう―』

前世が男の俺……私だって目を離せないくらい、顔の整った生徒が演説している。とは言ってもまぁ、私の家族もかなりの美形だから免疫あるんだが。

この国、私の生まれ育った国、クラッテベルク王国の第3王子。

プラチナブロンドの髪とか、どうやったらあんなに光り輝くんだ?この世界にキューティクルとかそういう概念はなかったはずなんだが。

ああ、抜け毛だけは世界を超えた男たち共通の悩みではあるみたい。今世の俺……私には関係ないけど。

「ふぁ―……」

私…俺の後ろあたりから女の子の声が聞こえる。どうやら新入生がうっとりしているようだ。というか、在校生もだが。


『私は学園に入学し、多くの仲間たちを得た。その多くが白騎(ホワイト)の仲間たちだけれど―』

すると2階席の在校生たちがワァッと声を上げた。正確に言えば白のブレザーを着た一部の生徒が。歓声に演説が中断され、第3王子は苦笑しながらも右手を挙げる。ますます白のブレザーから歓声が上がる。

ホワイト、とはクラス名のことでこの学園には6つのクラスがある。


第3王子など王族含む、貴族だけで構成される「白騎(ホワイト)クラス」。


完全実力主義にして貴族平民関係ない「蒼竜(ブルー)クラス。


女の子だけが所属でき、他のクラスでは絶対に教えてくれない秘密任務の訓練もするという「緋剣(スカーレット)クラス」。


...

見た目で選んでいることを公言している美男美女の集まる「黄槍(イエロー)クラス」。


質実剛健の言えば聞こえはいいが、パッとしないが問題も起こさない多数派の「碧盾(エメラルド)クラス」。


で……問題あるヤツだけが入れらると評判の「黒鋼(ブラック)クラス」。


一番重要なのは、このどのクラスに入っても、卒業さえできれば「騎士」に就職できることである。

安定堅実安全確実高収入の騎士!

これ。

今生を生きる私…俺の最終目標。

謙虚堅実をモットーに……じゃなかった。波風立てずにリスクなく生きる。これですよ。


『みんな知っていると思うが、私たちは王国騎士団の直下にあると言える。私の白騎クラスはホワイトライダーズの傘下にあり、4年次から騎士団任務もカリキュラムに組み込まれる。そこでは君たちの個性や才能が輝く場面がきっとある。』


新入生がざわつく。意外と知らなかった生徒も多いようだ。

はい、わたしもしらなかったです。

この学園に入れば「騎士団に入団確実」「騎士団にもし入れなくとも絶対に食いっぱぐれない」という断片的な情報だけで入学を目指す生徒も多いからだ。

はい、わたしのことです。

どのみち卒業したら騎士になるんだから騎士団任務もやらんとマズイでしょ。


『君たちが君たち自身を知るために、これからアビリティ判定とスキルレベル測定、その結果によるクラス分けが行われる。だけど、これは忘れないで欲しい』

ステージ上の第3王子がキリッとした顔をした。

あちこちでバタンバタンと音がするのは第3王子を見て失神した女子生徒たちだろう。係員が走ってくると手馴れた様子で医務室に連れていく。いいのだろうか?手馴れてて。

『大陸の覇者たる我らがクラッテンベルク王国は、ホワイトライダーズ、ブルードラグーン、プリンセススカーレット、ブルームイエロー、エメラルドイージス、ブラックソルジャーの六大騎士団によって成り立っている。―そのどの1つも欠けてはならないのだ。』


第3王子の言葉にどんな思いが隠されているのかはわからないが―王子の言葉をそのまま受け取った新入生はいないだろうね。

誰がどう見たって、飛竜に乗って最前線で戦うブルードラグーンはカッコイイし、イエローの女子はめちゃくちゃ可愛い。

(それに引き替え、ブラックソルジャーは……)

私……はステージ上、第3王子の後ろに座っている5人の生徒を見た。

第3王子は白騎の総代。あとの5人は蒼竜、緋剣

黄槍、碧盾、黒鋼クラスのそれぞれ総代である。

「やっべぇ……」

黒のパーカーのフードをかぶっている、男子生徒。眠そうな目の下にはべっとりとクマがあり、唇に金の3連ピアスがある。

貫禄の黒鋼総代だ。

やっべぇ、としか言えない。なんかもう、やっべぇ。

『君たちの入学を、心から歓迎する。白騎総代ジュエルザード=クラッテンベルク』


第3王子がそう締めくくると割れんばかりの拍手が起きた―。


クラッテンベルク王国の王都にあるのが、「王立学園騎士養成所」―通称「ロイヤルスクール」だ。5年制で全寮制の学校である。

王族も通うから「ロイヤル」という。

この大陸の7割を手中にしているクラッテンベルク王国のモットーは、

「人が国をつくる」

である。

「優れた人材を集める」ためにこのロイヤルスクールができた。

俺みたいな、王都から移動に1ヶ月かかるような場所に住んでいる田舎の子どもにも入学のチャンスは等しく与えられる。まあ、1ヶ月って言っても、この世界には魔法があるものの移動手段が馬車だからな。


(うう、思えば長かった……)

入学式が終わり、クラス分けが行われる直前―トイレに来ていた。

今までのことを思い返してみると……

試験、試験、試験、試験、

王都に着いたと思ったら試験。

まさに試験、試験、試験、試験、試験である。

(ま、内容自体は楽勝だっけどね)

俺には家族にも言っていない秘密がある。それは、前世の記憶があること。

23歳で死んだ相馬という苗字の日本人男性の記憶が。

記憶が蘇って、俺は驚いた。

だってさ、今世の俺、女の子ダッタンダヨ?

まぁ、だから家族にはなしてないってわけではないけど……

以下略



重要なのはこの先どうする?ってことであり、前世の記憶でどーのこーのという悩みじゃなかった。

たださぁ、今世の性別が女の子だったことや前世のせいなのか見た目に影響してきたのは驚いた。

俺……私の髪はもともと父譲りの赤茶色だったんだけど、だんだん濃くなって、黒ずんで、終いには黒髪になり、母譲りの琥珀色の目もだんだん黒くなっていった。


(私の家族は私以外、ものすごく美形なんだよ〜。俺……私も普通よりは可愛いらしい。知らんけど)


初めて会う人達に実の家族って言ってら驚かれたり、親戚に変わったねって言われるぐらいには見た目が変わったらしい。

「よし、じゃ、行きますかー」

と言ってトイレを出たときだった。

「―あんなことを言って大丈夫なんですか」

「―ああ、問題ないさ。それにあれは本心だよ」

そんな声が聞こえてきた。

あれ?今の声って……「問題ない」って言ってた方、さっき演説して第3王子じゃないか?

トイレの横、廊下を曲がったところで誰かと話しているようだ。

でも、聞き耳を立てるのは良くないよね。

といっても、第3王子たちに気づかれるかもしれないから動けないんだが。

「―騎士は力を合わせなければいけないんだ。せめて学園の中にいるとき、貴族も平民も垣根を越えて対等に過ごすべきだ。それに気づくのに私は遅すぎた……」

まじか〜王子様、さっきのことマジで言っていたのか……

「―それを言っているのはお兄様だけではありませんか。たった一人でどうしてそこまで……周囲からはよく見られないこともご存知でしょう。」


たったひとり……。

その言葉は俺の胸にズン、と落ちてきた。

日本で……俺はひとりだったんだよな……。

「わかっているよ。でも誰かがやらなければいけないんだ。それが私である必要はないかもしれないし、確かに、私のやっていることは貧乏くじを引くことにほかならない。それでも、『やることが正しい』とわかっていることを放り捨てることなんてできない」

第3王子……。

私なんかとは全然違う立場なんだろうけど、なんか共感してしまったのは……私の前世のせいだろうな。


下はソーマの性別が女の子だったらという設定のイメージソーマです。


8歳以前のソーマ

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8歳以降のソーマ

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