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新双黒を可愛いと思ってる旧双黒のお話です。
居酒屋の喧騒の中、太宰治は珍しく頬を赤く染めていた。
「ちゅーやん、聞いてよぉ」
猪口を傾けながら、とろんとした目で太宰が言う。
「うちの敦くんがねぇ、最近本当に可愛いのよぉ」
向かいに座る中原中也は、太宰よりもっと酔っていた。テーブルに片肘をついて、体がゆらゆらと揺れている。
「あぁん?なんだそりゃ」
中也は呂律の怪しい声で返す。
「あー、そういや芥川だって可愛いぞぉ。あんの、生意気な奴がよぉ」
「へー。うちの敦くんはねぇ、純粋なのよ。まっすぐでねぇ、私が何言っても信じちゃうのぉ」
太宰はうっとりと目を細める。
「最近ちゃんと強くなってねぇ、成長してるのよぉ。ほんとに可愛いったらないわ」
「芥川もな、健気なんだよ。あいつ、出会った頃は俺のこと嫌ってるみてぇな顔しといてよぉ、ちゃんと見てたんだよなぁ、俺のこと」
中也はにやけながら猪口の酒をあおる。
「強くなったよなぁ、あいつも」
「今度俺、敦と会ってみてーわ」
中也がぽつりと言う。
「いいねぇ、私も久しぶりに芥川くんに会いに行こうかなぁ」
太宰が応じる。
2人は互いの猪口に酒を注ぎ合う。とくとくと注がれる音だけが、しばらく響く。
「2人とも実質幼女だよねぇ」
太宰がふと言った。
「幼女なら今度可愛い服とか買ってやるか」
中也はスマホを取り出し、画面をいじりながら呟く。
「いいねぇ」
太宰はにこにこと頷いた。
それから数十分、話はさらにおかしな方向へと転がっていった。
「あの子たちの親としてはさぁ、式場は手配してあげるべきなんだよきっと」
太宰が真剣な顔で言う。
「そうだそうだ、それが親ってもんだよなぁ」
中也も深く頷く。
「ドレスの色どうする?」
「芥川くんが黒で、敦くんが白でぇ」
太宰は指を動かしながらながら考え込む。
「リングガールは銀ちゃんと鏡花ちゃんのどっちがいいかなぁ」
「2人にしようぜ」
中也が即決する。
「めいあーん」
太宰はにっこり笑って賛成した。
「神父はどうする?」
「国木田くんでいいんじゃない?」
太宰は少し考えてから付け加える。
「あー、あと広津さんもいいかも」
「司会は……」
そんな調子で、2人の会話はどこまでも続いていく。誰の結婚式なのかも、なぜ自分たちが親になっているのかも、もはや誰も気にしていない。太宰も中也も、互いの言葉に「お前何言ってんの」とツッコむこともなく、ただただ真剣な顔で式次第を組み立てていく。べろべろに酔った2人の間では、それが至極当然のことのように進んでいった。
「ブーケは薔薇にしよっか」
「いや、コスモスがいいだろ、幼女受けいいぞ」
「確かにー」
「知らねぇけど、」
「じゃあ引き出物は何にする?」
「引き出物なぁ……」
中也は腕を組んで唸る。
「敦の奴、食い意地張ってっから、菓子折りがいいんじゃねぇか」
「芥川くんは几帳面だから、実用的なものがいいかもねぇ。タオルとかぁ」
「おう、それでいいんじゃねぇの」
そんな会話を交わしながら、2人はさらに酒を重ねていった。店員が心配そうに様子を見に来ても、「大丈夫でーす」とふにゃふにゃな声で返す太宰と、すでに机に突っ伏しかけている中也。2人の前には空になった徳利がいくつも並んでいた。
霰石
1,010
じこまん
49
怜
206
碧瑠(みどる)&理雨
44
そして翌朝。
太宰はひどい頭痛と共に目を覚ました。カーテンの隙間から差し込む光が、やけに眩しく感じる。
「うーん……昨日、何してたっけ」
記憶を辿ろうとするが、居酒屋に入ったところまでしか思い出せない。中也と乾杯したことは覚えている。その後は、まるで靄がかかったように何も出てこない。
「まぁ、いっか」
太宰は頭を振って、二日酔いの体を引きずりながら身支度を整え、いつも通り出勤することにした。
武装探偵社に着くと、中島敦が心配そうな顔でこちらを見ていた。
「太宰さん、大丈夫ですか?なんだか顔色が……」
「あぁ、大丈夫大丈夫。ちょっと飲みすぎちゃっただけだからぁ」太宰はいつもの調子でひらひらと手を振る。
「そういえば」
敦が思い出したように言う。
「部屋の前にウェディングドレスが置いてあったんですけど……あれ、なんですか……?」
太宰は一瞬固まった。
「……ウェディングドレス?」
「はい。白い、綺麗なドレスが、寮の玄関のところにぽつんと。誰のものかわからなくて、鏡花ちゃんも困ってるんですけど」
「さぁ……なんのことかしらぁ」
太宰は首を傾げるが、本当に心当たりがない。頭の靄はますます濃くなるばかりで、昨夜の記憶は一向に戻ってこなかった。
一方その頃、ポートマフィアでも似たような光景が繰り広げられていた。
「中也さん」
芥川龍之介が、いつものように無愛想な、しかしどこか戸惑った様子で声をかける。
「あの、今朝玄関に、黒い……ドレス、みたいなものがあったのですが……」
中也もまた、太宰と同じくひどい二日酔いに苦しんでいた。こめかみを押さえながら、芥川の言葉を聞いても何のことだかさっぱりわからない。
「あぁ?ドレスぅ?」
「はい。黒くて、丈の長い……誰かの忘れ物でしょうか」
「知らねぇよ、そんなん……」
中也は唸りながら答える。頭の中には、昨夜の楽しかった記憶の断片すらも残っていない。ただ、なぜか胸の奥がむずむずするような、妙な満足感だけが残っている気がしたが、それが何に由来するのかは、本人にもまったくわからないのだった。
「まぁ、いいです。捨てておきます」
芥川はそう言って立ち去ろうとしたが、ふと足を止めて振り返った。
「中也さん、飲みすぎには気をつけてください」
「うるせぇ、放っとけ」
そう返しながらも、中也の脳裏には一瞬だけ、誰かの笑い声のようなものがよぎった気がした。だがそれもすぐに頭痛にかき消され、忘れ去られていく。
こうして、双黒の2人が酔った勢いで企てた壮大な計画は、当人たちの記憶からすっかり消え去ったまま、寮の片隅に残された2着のドレスだけが、その夜の出来事の唯一の証拠として残されたのだった。
いつか受け攻め論争始める旧双黒を書きたい!!!!!!
あと、こちら↓
女体化新旧双黒です。
四時間かけてレイヤー100枚超えてこの画力ってやばくね泣
何がとは言わないけど
中也>敦>太宰>芥川
のイメージ。
何がとは言わないけど
コメント
8件
イラスト可愛すぎます!!🫶 身長かな?って思ったけど多分胸の大きさですよね…笑
わかった!わかった!胸の大きs(((殴 ん”ん”っ 結婚してしまえ、旧双黒。
酔った太宰さんと中也さんが新双黒を「幼女扱い」して結婚式の段取りを真剣に決めてるの、可愛すぎて苦しい……(笑)翌朝の記憶飛び方もナチュラルで、ちゃんとドレス届いてるラストが最高に面白かったです🥀 酔っぱらうとあ♡♡♡2人、すごく好きです!