サーッと聞こえる静かな音で目が覚めた。
カーテンから入ってくる光は薄く、どこか体が重く感じる。
「用意しなくちゃ」
ベッドから降りて、カーテンを開ける。
鈍色(にびいろ)の空から絶え間なく降り続ける雨。
目の前の道を通っていく車と共に、どこか音楽を奏でているよう。
「弥奈(やな)……今日も来るのかな」
これまで、毎日一緒に登校していた相手。
昨晩も、何度もスマホを手にしてLIMEを開いたけど、文字を打つことすらできなかった。
『ごめんね』
『私は大丈夫だよ』
『 空太(くうた)に変なことされなかった?笑』
いくつもフレーズは浮かんできたけど、どれが正しくて、 弥奈に伝わるのかわからなかった。
当然だ。
どれが正しいなんてない。
選んだものだけが、その時の正しいものになるのだから……。
恋愛*スクランブル
第19話 杏葉の見つけた*****************************
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