テラーノベル
アプリでサクサク楽しめる
872
#異世界転生
しめさば
6,713
#現代ダンジョン
夜鐘
1,031
651
第十六話「空白の可能性」
神城怜とバッドは第三幹部・ノアに押され続けていた。
ドン!!
神城怜は再び吹き飛ばされる。
「ぐっ……!」
ノアは静かに歩み寄る。
「終わりか。」
神城怜は立ち上がろうとする。
(勝てない……。)
(どうすれば……。)
その瞬間。
頭の中に一人の姿が浮かぶ。
古流斬。
⸻
回想
修練場。
神城怜は地面に倒れていた。
「どうやったら。」
「勝てるんですか。」
古流斬は少し考える。
「えー。」
「とりあえず殴る。」
神城怜
「え?」
古流斬
「フェイント入れる。」
「あと。」
「切り札は最後まで使うな。」
「最後の最後。」
「ここしかないって時に使え。」
神城怜は頷く。
「はい。」
古流斬は神城怜を見る。
「それと。」
「お前の空白。」
「お前。」
「意識をずらせるだけだと思ってるだろ。」
「はい。」
古流斬は腕を組む。
「俺の推測だが。」
「もっとできる。」
神城怜
「もっと?」
古流斬
「意識の入れ替え。」
「そんな現象が起こせる気がする。」
神城怜は驚く。
「え!?」
古流斬は苦笑する。
「まだ確証はない。」
「だから試せ。」
「能力は使い方で変わる。」
「思い込みが一番の壁だ。」
⸻
回想終了
神城怜は目を開く。
「……そうか。」
ノアが剣を振り下ろす。
神城怜は避ける。
「バッド隊長!」
「少し時間ください!」
バッドは笑う。
「任せろ!」
神城怜は静かに目を閉じる。
(空白。)
(意識をずらすだけじゃない。)
(もし。)
(古流斬さんの言う通りなら。)
(意識を――。)
(入れ替えられる。)
神城怜は静かに拳を握る。
「やってみる。」
ノアは神城怜を見て笑う。
「何か思いついたか。」
神城怜は剣を構えた。
「……まだ。」
「切り札じゃない。」
「でも。」
「勝つための一歩だ。」
戦場に再び緊張が走る。
⸻
第十六話 完
コメント
1件
第16話、読みました。追い詰められた中で浮かぶ古流斬さんの回想、いいですね。「切り札は最後まで使うな」「思い込みが一番の壁だ」——この言葉が今のピンチと重なって、グッと来ました。「まだ。切り札じゃない」と言い切る神城怜の一歩が、爽快でした。次で切り札がどう炸裂するのか、楽しみです!