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明那”牢獄”
何日たったのだろうか
ここは地下で窓もない
日も当たんないし、外がどんな感じなのかも分からない
[あきな、大丈夫ですか?]
『はい、加賀美さんは…?』
[私は平気ですよ]
加賀美さんは優しい
1日に一回しか出されないご飯を、俺たち三人に半分分けてくれる
【…俺はこういうの慣れてるから大丈夫だけど、晴がな…】
晴は一人横になって寝ている
実際、晴は初日から大体一ヶ月ぐらいだろうか(確かな日月は分からないが)
その時から パニックを起こしていた
明那”牢獄”1ヶ月前
俺とローレン、加賀美さんと晴で仕事は分けられた
そして、俺らが牢屋に戻ってるときに、加賀美さんの声が聞こえてきた
『そんなに騒がしくして、どうし…ッ!?』
【ちょっ…!馬鹿!!!】
そこでみたのはロープを天井に巻き、それに身を委ねようとしている晴の姿だった
慌てて俺とローレンも止めにはいる
〖離せ!俺は自由になりたいんだよ!〗
3人がかりに取り押さえられながらもバタバタと暴れまわる晴
でも、気持ちはよくわかった
こんな地獄より、命を自分で絶ったほうがどれだけマシなのか
その後は、ローレンが一回気絶させ、何とかその場は持ちこたえた
それからも、ときとぎパニックを起こすことがしばしば…
明那”牢獄”
【でも、このままじゃ晴は…】
[ええ、一人にしておくと何をしでかすか分かりませんからね…]
『……』
湊様は無事だろうか
あの二人は、上手くやってくれているだろうか
葛葉”村”
「…えっと、これは?」
《この村では自給自足なんだよ、だから畑仕事》
叶に頼まれ、畑仕事と、こいつを見張っとく役割をまかせられた
《王宮みたいになんでもかんでも手に入ると思うなよ》
そう強く言うと、そいつはそそくさと仕事に取り組んでいった
正直に言うと、俺はこいつが嫌いだ
あきなを酷い目に遭わせたこと、決して許した訳じゃない
でも、なんであきながこいつを助けて欲しいと言ったのか、分かんなかった
まだ剣持っていうやつはわかるけどよ…
「!これ…」
突然、声を上げた
何かと思い、そちらに視線をやると、何やら植物に目がいったらしい
《…それ?》
ほんとは仕事しろ!とか厳しく言おうとしたけど、その言葉はすんでのところで喉につかえた
何をしてるんだ俺は
なんで自らこいつに話しかけようとしてんだ
「この花…」
《コチョウランのことか?別に珍しいもんじゃねぇだろ》
「いや、俺あまり王宮以外にはでたことなかったし…花がみたいとなったら庭のやつだったり、人工とかで…」
《ふーん…》
じゃあこいつにとって花をみること事態なにかおもいれがあるんだな
俺らからしたらありきたりで、特別なことではないのに
《お前さぁ、なんで国王とかしてんのに、あいつらを心配してんだよ
別に自分が生き残れてよかった~とかないの?》
「全く、俺にとっては家族みたいなものだから」
家族、ねぇ…
《お前さあきなのこと好きだろ?》
「んなッ!?あいつはそんなんじゃ…」
《じゃああきなにこの花をあげた理由は?》
「え、なんでしってんの?」
《まぁまぁ、そこは置いといてさ》
「まって、全く置いておけない」
こいつには言わないが、あきなと俺らは文通している(いまはしてない)
その時に送られてきた手紙に、こうかいてあった
『今日は湊様に胡蝶蘭を貰ったんですよ!綺麗でした。また村にもどったら花畑一緒に行きましょうね!』
あきなは純粋だからさ、花言葉とかあんま調べないんだよなぁ…
でも、もしこいつが花言葉を知っているなら…
「…好きって、そんなんじゃないですよ」
《俺のこと信頼できないから正直に話したくありませーんとかじゃなくて?》
「…」
《あ、マジなんだ》
「だって出会ったときから俺に冷たいじゃないですか…理由はわかるけど…」
《俺は許してないからな、でも、少し考えを改めようとはしてんだよ
だからもっと自分のことをはけ》
「えぇ…」
《あと敬語はやめろ、国王であった奴に敬語で話されたくはない》
「わかったよ、葛葉?」
《それでよし!》
執行までは半年、でもそれはあっという間だ
コメント
1件
最後どうなるのか楽しみです🥲💕