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「シンタ〜!今日はヒーロー、やらないのら?」
「…今日は、ヒーローはお休みだ…」
「えーっ?なんでなのら〜…」
ワタルがいつも通りのふにゃふにゃ笑顔で駆けてきた。
「ヒーロー」やらないのか、と。
いつもなら楽しくヒーローとして楽しんでいたが、
今はもう…………………
「だって、マモルもリンリンも、マドカもいなくなっちゃっただろ!!!」
つい、大声をあげてしまった。
ワタルに、当たってしまった。
「し、シンタ、でも僕ちゃんはまだ……………」
「ブロックアンサーの時…ヒーロー戦隊のこと、ほんとに好きなのは……
3人、だけって、言ってただろ…」
「・・・。」
ブロックアンサーの事を、まだ引きずってるのか…
と我ながら落胆している。
でも、吐き出してしまった。ワタルに甘えてばっかりだなあ。
「あの時、あの時…合言葉を守ってくれたあの2人が、
マモルとリンリンが、3人のうちの2人だったら………お前は………」
ワタルは、恐らくヒーロー戦隊が好きではなかったのだろう。
それでも、わざわざヒーロー戦隊付き合ってくれてたんだ。
もう、終わりにしようかな…
「し、シンタ!ぼ、ぼくちゃんはシンタとのヒーローになるの、
楽しいって思ってるのら!!だから…その…」
口ごもるワタル。
「…なんだよ?」
「ぼ、ぼくちゃんはシンタのことだ、ぃす…きだから、
遊ぶときも一緒がいいのら!!!!」
大声で笑ってそんな事を言ってくれる
ワタル。
そんなふうに思ってくれる人がいたんだな…と痛感しながら、
オレは大声で叫んだ。
「……よーーし!ヒーロー戦隊復活だーー!!!」
「なのらーー!!!!」