テラーノベル
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明日の抗がん剤投与のために点滴がつけられ、また頻尿かとがっくりしている。相変わらず下痢だし、今日はベッドとトイレの往復しかしてない。それなのに、すごく疲れた……。
午後に、千歳が藤さんを連れてきた。
「この度は本当に……和泉さんに頼らなくても事態を動かせるように頑張るよ、今まで頼りすぎてた」
「いえ、そんなに大したことしてないですよ」
『大してる! ワシ頑張るからな』
千歳が俺の肩をポンと叩き、俺は久々に千歳に触れてもらって、こんな時なのにくすぐったい気分になった。
藤さんは言った。
「藪さんに協力してもらってニュース出したのは、事態を動かす一環で。でも和束美枝さんは気づいてないみたいですね」
「ニュース自体を追うのをやめちゃったみたいですね、でも彼女が事実を知るのもかわいそうだなと……」
自分の産んだ子10人のうち、9人が実母に殺されてる。どういう地獄だ?
藤さんは真剣な目になった。
「でも、いつかは知らなきゃならない。和束みやびを確保するなら、和束美枝さんも当然保護しないといけないから」
「それは……そうですね」
和束みやびを止めるなら、和束美枝さんも保護しないといけない。そして、それはアタリの子の保護にもつながる。
アタリの子だけは、どうか無事でいてほしい。手遅れにだけは、なりませんように。
#幽霊
凛道桜嵐 新
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がくじゅつてき・あかげ
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わーい
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コメント
1件
ああ、第981話……読ませていただきました。 千歳さんが和泉さんの肩を叩くシーン、すごく温かかったです。闘病でベッドとトイレの往復だけの毎日なのに、あの一瞬で和泉さんが「くすぐったい」と感じられたのが、読んでいて私も救われた気持ちになりました。 それと、和束みやびの真相――自分の子を9人も……この重み、藤さんが「いつかは知らなきゃならない」と言った言葉が胸に残っています。アタリの子が無事でありますように、心からそう願います。