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「やっほー!」
「根暗陰キャ最原ちゃん!」
「たまにはオレと過ごさない?」
超高校級の総統
王馬小吉
コロシアイの世界で彼は本当に最悪の存在
そして
僕にとって1番謎に包まれた人物
(絶対にかかわりたくない相手だ)
でも…
今はあの世界とは違う
「うん、いいよ」
「にしし、そうこなくっちゃ」
┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈
「ねぇ、最原ちゃんって超高校級の探偵なんでしょー?」
「オレずっと気になってたんだよ」
そして
「オレ最原ちゃんのためにプレゼント用意してきたんだー」
彼は今僕の隣で笑っている
「ほい、電池切れでお陀仏寸前の最原ちゃんにピッタリの品だよ〜!」
「僕はロボットじゃないんだけど…」
「えー最原ちゃんこれが油かなにかに見えるわけ?れっきとした麦茶なのに!」
「いや、パッケージにオイルって書いてあるだろ」
「たはーっオレとしたことがバレちゃったら仕方ない」
「そうだよ、根暗引きこもりの最原ちゃんにあげる飲み物なんてないよ!働かざる者食うべからず!人生甘くみんなよ!」
「…後ろの手に隠してるものは何?」
「…」
「探偵はめざといなぁ。ほい、一緒に飲もうよ」
目まぐるしい王馬くんの嘘は
あの記憶を思い出させるようで
それを上書きしてくれるものだった
「うわっすっぱ!」
「だまされてやーんの!そうだよー生搾りレモンだよ〜」
君の嘘はあの時とくらべたらくだらないものばかりだった
(厄介は厄介だけど
王馬くんに驚かされたり嘘に振り回されるときだけは)
(あの過ぎ去った日々を考え込まずに済むんだよな…)
((最原ちゃん最近元気そう))
((オレの嘘、ちょっとは楽しんでくれてるかな))
それにどういうことか
ときどき流れてくる王馬くんの心の声は
僕の心を動かすには十分だった
((オレは嫌われ者だけど最原ちゃんには嫌われたくない))
((でもオレは生粋の嘘つきだからな
最原ちゃん、オレの嘘好きになってくれたらいいな))
((オレの嘘に付き合ってくれるのは最原ちゃんだけ、最原ちゃんといるとたのしい))
((オレは最原ちゃんと卒業したい))
「…そんなにみつめて、なあに最原ちゃん?」
「…いや、なんでもない」
(どういう仕組みなんだよこれ…)
「えーなんでもって顔じゃないよ!オレ人の嘘って大嫌いなんだよね!」
(僕って案外単純だな…)
「え…っと…」
「その…僕、王馬くんの嘘好きになれるよう努力してみようと思ってて…」
「… 」
「最原ちゃんがそんなこというなんて!」
「さてはお前偽物だな!最原ちゃんをかえせ!」
(僕も王馬くんと卒業したいなんて言えるわけないよな…)