ミスズ「おはようございます!」
イリス「ふわぁ〜、おはよ…朝から元気だね」
ミスズ「えへへっ、もう出発ですか?」
イリス「待って、もうすぐだと思うんだけど……」
イリスが辺りをキョロキョロと見渡す
グラン「お待たせしました」
後ろから眠たそうな少女がひょこっと現れる
メラン「ん〜?だれだれ…って!」
ミスズ「メラン!?グランさんも!」
メラン「もしかして一緒に行く人ってイリス様とミスズなの!?」
グラン「ああ」
イリス「よろしくね、メランちゃん」
メラン「はっはい!よろしくお願いします!」
イリス「みんなホウキに乗ったね、
じゃ、いくよ」
地面から足が離れ、いっせいに飛び上がって行く
町の家々が遠く小さくなってゆく
ミスズ「わあぁぁ!」
メラン「私、ホウキでこんなに飛んだの初めて!めっちゃ楽しい!」
グラン「あまりはしゃぐなよ、落ちたらどうする」
メラン「ちぇ〜、」
イリス「ふふっ」
ミスズが大きな森を指さす
ミスズ「イリスさん!あのもr((」
イリス「しっ!(小声)」
イリスが少し後ろにいるグランを確認する
イリス「あの家の事は内緒、いいね?」
ミスズ「は、はい…」
あの家、隠れ家だったんだ…そう思うミスズなのであった…
イリス「そろそろ高度落とそっか」
ミスズ「どうしてですか?」
イリス「私達が飛んでるくらいの高さに葉がある木の森があるんだよね」
イリス「どうせもうすぐだしね」
ミスズ「確か、トールウォールの木ですよね?」
グラン「そうだ、トールウォールは人畜無害な木で野鳥も多く住んでいる」
メラン「へぇ〜」
ミスズ「なんか、飛んできてるような…」
イリス「!下がって!」
シュッ…という音を立てて矢が飛んできた
避けた矢は後ろの木に刺さったが、衝撃で鳥がバサバサと逃げる
グラン「ブッシュ・ココン《木の繭》!」
メラン「矢?なんで?」
ミスズ「…通り魔かな??」
イリス「…撃ってきた相手は結構遠くにいるね、このまま急ぎで通り抜けようか」
ミスズ「はい!」
メラン「怖かった〜…」
ミスズ「びっくりしたね…」
イリス「ねえ、見えて来たよ」
メラン「あれがニジイロ山!?」
ミスズ「昼間なのに光って見える!」
イリス「どうも〜」
気さくな門番「お!イリスさん!一年ぶりっすね!」
真面目な門番「お久しぶりです、今年はグラン様も一緒なのですね」
気さくな門番「後ろの二人は?」
ミスズ「イリスさんの弟子のミスズ・フォーレスです!」
メラン「グランお兄様の妹のメラン・ジウムです!」
真面目な門番「おや、団長さんの次女さんですか、お二人が連れてきた子ならもんだいないですよ…どうぞ」
イリス「いつもありがと」
ミスズ「素敵〜!」
レンガ調の建物が立ち並び、中には工芸品のお店やパン屋もある
煙突からはケムリが出ており、道も出店が並んだりと賑やかな雰囲気に包まれている
イリス「まずは宿に行こうか」
イリス「予約したイリスだよ」
おばちゃん「いらっしゃいイリスさん!ゆっくりしてくれよ!」
イリス「もちろん」
廊下を歩きながら言う
ミスズ「受付のおばちゃんも知り合いですか?」
イリス「毎年ここの宿だからね、年一の常連なのよ」
ミスズ「へぇ〜」
イリス「ここだよ……グランは隣の一人部屋ね 」
イリスが部屋の鍵をグランに手渡す
グラン「…ありがとうございます」
イリス「私たちはここの四人部屋を使うよ」
部屋の扉を開ける
メラン「おお〜!さすが四人部屋!広い!」
ミスズ「内装もおしゃれだね!!」
所々に民族調の柄が入っている部屋はいつもの場所では無いことを実感させる
ミスズ達が驚く横でイリスは荷物をだし始めた
イリス「驚くのも良いけど、これから見学だから準備するんだよ?」
メラン「見学??」
ミスズ「あっ!シャロカラストーンの!?」
イリス「そうそう」
メラン「そうなの!?私、お兄様になんにも言われてない……」
イリス「そうなの?グランはそういうとこ抜けてるね」
メランはうんうんと首を縦にふる
イリス「準備できた?そろそろ行くよ」
つづく
補足
ブッシュ・ココン《木の繭》は木で自分を囲って守る魔法です
コメント
0件
👏 最初のコメントを書いて作者に喜んでもらおう!