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その日、ベルゼン殿とラッセル殿と城下町に飲みに出かけた。もちろん、作戦会議も兼ねてであるが。
まぁ、飲み会がメインになるだろうか?
酒場に着くといつもの個室に通され、私たちはそれぞれに酒と肴を注文した。
「皇帝陛下は次はデリス国を攻めようというお考えがあるらしい。」
ベルゼン殿が白ワインを飲みながら言った。
「ほぉほぉ。
では、デリス国に攻め入る訳ですね?」
「もう既に、デリス国の中央あたりまで進軍しているが…」
ベルゼン殿がオニオンフライをつまみながらいう。
「が?」
何か問題でもあるのだろうか?
「それが、エティーナ殿。
デリス国のデリィ城は難攻不落の城として、超有名なんですよ。
デリス軍はその城に籠城しており、こちらの軍資が尽きるのを待っている様なのです。」
ラッセル殿が説明した。
「ほぉほぉ。
なるほど。
難攻不落の城ですか?
で、どの様に難攻不落なのですか?」
私はイカゲソを食べながら尋ねた。
「大きくは、よく地理を利用したところに城が建てられている点です。
つまり、デリィ城は四方を高い山脈に囲まれているのですよ。」
ラッセル殿が続けて説明する。
「へぇ?
山を越えることはできぬのですか?」
「それがなぁ…
その山脈は標高が高く、武装して上るには、ちときつい。
それに、デリス国はその山脈にモンスターを放ち、様々な魔法の罠を仕掛けている。
とても、デリィ城までは辿り着けぬよ…」
「なるほど…
それは分かりましたが、攻略せねば負けるのでございましょう?」
「それはそうだ。
だから、陛下も頭を抱えておるのよ。」
ベルゼン殿がいう。
「何かいい案はございますか?
エティーナ殿?」
ラッセル殿に問われて私は考える。
「それにしても…
デリィ城が難攻不落なのはわかったけれど…
その城の物資はどうやって運んでいるの?
高い山脈に囲まれていたんじゃ、自分達だって困るでしょう?」
「それがな。
どうもデリィ城と街を繋ぐ秘密の経路があるらしい。
しかし、それを探っても、全くわからなくてな。
もしかしたら、結界でも張ってあるやもしれん。」
ベルゼン殿が困ったような表情で言う。
「うーん、その秘密の経路を割り出せれば…とも思ったのですが…
無理…か…」
「無理だな。」
「無理ですな。」
ベルゼン殿とラッセル殿が言う。
そうして、その日の飲み会は何も実りの無いまま、終わりを告げたのだった。
今日はベルゼン殿は潰れていないので、明け方、3人でゆるやかな坂道を上がり、後宮、本城へ、それぞれ帰って行ったのだった。