テラーノベル

テラーノベル

テレビCM放送中!!
テラーノベル(Teller Novel)

タイトル、作家名、タグで検索

ストーリーを書く

シェアするシェアする
報告する

  痛みは消えない. 

いじめは解決したし、家族とも話せるようになった.所謂”普通の生活”を送れるようになったよ.

当たり前に起きて、学校に行って、ご飯を食べて、帰ってきて、家族と話して、またご飯を食べて、なんとなく勉強して、ねる.

僕にとっての特別でみんなにとっての普通.嬉しいよ.

もう痛いとか苦しいとか思わないからね.いじめられてできた傷はたくさんあるよ.

左目は失明してるし、右目は重度の弱視、左耳はストレス性難聴になっちゃった.

左足は切断しなくちゃいけなくて、義足.体の左部分をたくさん失った.

でも、もう傷はほぼ治ってるし、義足があるから一応歩ける.

でも唯一治らない傷があるんだよね .

それが心の傷.

やっぱり殴られたし蹴られたし、暴言もたくさん吐かれたからさ、怖いんだよね.

弱視だけど一応ぼやっと見えてる右目を失うんじゃないか、両耳が聞こえなくなるんじゃないか、手足全部なくなっちゃうんじゃないかって、考え出したらキリがないことまでいっぱい考えちゃう.

暴言吐かれてた時はいつも大きな声だったから、今も大きな声とか大きな音が苦手なんだよね.誰かがなんとなく上にあげた手も怖い.

ほんとは家から出たくない.

欲を言えば部屋からも出たくない.

でもそれだと、家族に迷惑とか心配かけちゃうから、言わないよ.

欲張らないよ.

我慢は得意.

でも変わったよ.

  

朝は昔の癖で早く起きる.

学校の準備をして、時間があるからなんとなく歴史の教科書を読む.

社会は苦手.

信長は好き.

怖いなと会いたいなの二つの気持ちが5:5くらいでぶつかるけど、リビングに向かう.

青「なぁくん、おは、よ」

紫「あ起きた?おはよう」

紫「朝ごはん、パンと米どっちがいい?」

青「今日はぱん、がいい、」

紫「おっけ〜.昨日莉犬くんがパン作り教室行ってたでしょ?そこでメロンパンとクロワッサン作ったらしくて、いっぱいあるからさ、何個でもどれ食べてもいいよ〜って莉犬くん言ってたよ笑」

青「メロンパン食べる」

青「おいしい」

 食欲がないのは変わらなくて痩せる一方だなって自分でも思ってる.でも食えん.

紫「ころちゃん、学校楽しい?」

青「…なんで、?」

紫「いやぁ、なんか俺の、勘?だよ笑」

青「楽しいよ.友達もいるし、みんなと勉強できてるから.うん、楽しいよ」

紫「ころちゃん、知ってる?ころちゃんは嘘つく時右手で右耳触るんだよ笑ころちゃん今、触ってた.わかるよ.いやわかるっていうか、その、俺らのことまだ怖いだろうなって感じる.だからほんとのこと言えないかもしれない.でも、俺らはころちゃんにもう2度と悲しいとか苦しいっていう感情を持たせたくない.だから、いつか言える時、俺らに相談してね.俺らころちゃんのこと大好きだから笑.」

青「…怖い.まだ僕のこと嫌いなんじゃないかなって、迷惑だと思ってないかなって不安で、……あと、外に出て学校に行く途中で、その、あの人たちにまた会っちゃうんじゃないかな、ってだから、その、」

紫「話してくれてありがとう.あの人ってその、ころちゃんを虐めてた子達だよね」

青「、うん」

紫「…ころちゃんはっきりYESかNOで答えてね.学校に行きたいですか」

青「..行きたく、ない」

紫「言ってくれてありがとう.ころちゃん俺が学校に言っておくから、しばらく学校おやすみしよう」

青「へ、?でも、学校行かなきゃ成績とか進路とか」

紫「ころちゃんは今まですごく頑張ってたでしょ.俺らのせいで辛い思いばっかりだったのに勉強も頑張ってた.だからおやすみしていいんだよ.」

青「ほんとにいいの?」

紫「うん、いいんだよ笑」

︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎

僕は学校には行かなくなった.

イコール毎日僕が家にいるって事なんだけど、毎日ずっと誰かが家に一緒にいてくれてる.

僕ほんと愛されてるね笑嬉しいけどなんか申し訳ないね.

︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎

青「なぁくん、」

紫「どしたの」

青「あのね抱っこ、して欲しいの、」

紫「おいで ころちゃん素直だね笑かわいい.いや素直じゃない時も可愛いんだけど、可愛いんだけどね素直な時は特別かわいい笑大好きだよころちゃん」

青「僕もみんな大好き」

︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎

みんな僕を人として、家族として大切にしてくれるんだけど、たまになんか怖くなっちゃってまた裏切られて死ぬ直前まで追いやられて、、、ってなるんじゃないかなって怖くなる.

でも最近は甘えられるようになったよ.

素直に抱っこして欲しいって言えるのは僕にとって大きな成長だね笑

きっとこれからも昔のことを思い出して泣いたり怖くなったりって情緒不安定になることはいっぱいあると思うけど、今の僕は昔と違ってひとりじゃないよ.

だから僕は強い.

強いんだよ.

今の僕は僕として生きていくことが目標.

この目標を達成してみせるから待っててね.

loading

この作品はいかがでしたか?

33

コメント

0

👏 最初のコメントを書いて作者に喜んでもらおう!

チャット小説はテラーノベルアプリをインストール
テラーノベルのスクリーンショット
テラーノベル

電車の中でも寝る前のベッドの中でもサクサク快適に。
もっと読みたい!がどんどんみつかる。
「読んで」「書いて」毎日が楽しくなる小説アプリをダウンロードしよう。

Apple StoreGoogle Play Store
本棚

ホーム

本棚

検索

ストーリーを書く
本棚

通知

本棚

本棚