青「そういえば桃くんって色んな人助けてるんだね」
紫「身体が勝手に動くって昔から誰かを助けてたからなんだね?」
桃「………………」
紫「本当に昔からやさしいよね」
桃「優しくない……ボソッ」
紫「でもなんで衝動的に動いたんだろうね?」
桃「………」
青「心当たりないの?」
桃「……父さんと母さんに重なって見えた…」
黄「それで体が動いたんですか?」
桃「……そうじゃね?……知らんけど」
赤「桃くんはお母さんを守ってたんだね」
桃「…守ってない」
橙「何言うてん?守ってるやろ?」
桃「確かに、母さんが殴られてるのを見たくないって気持ちはあったけど、それ以上に俺が殴られてた方がめんどくさくないからって思ってたし……」
黄「あの……桃くん。めんどくさい、めんどくさくないの考え辞めませんか?」
桃「………………」
紫「そうだね。その考え方だと損してるよ」
桃「………………?」
橙「自分が傷つくだけやで?」
赤「あと、気持ちも落ちちゃうよ?」
桃「………………」
なんとも思わないから別にいいんだけど…
赤「桃くんはさ、生きてて楽しいって思ったことある?」
桃「………………」
赤「人間って意外とくだらない事で楽しいって思える時があるんだよ。でも桃くんはさ、それをめんどくさいで捨ててるんだと思う。楽しい事があるのに気づけてなくて、だから捨てちゃう前に気付こうよ。俺も手伝うからさ!」
桃「………………」
既に面倒くさそう……
赤「面倒くさって思ったでしょ?」
桃「ビクッ…………」
青「もー!桃くん面倒くさって思うの禁止!」
紫「それいいかもね」
赤「桃くん、これから人生変わるかもね?」
桃「………………」
別に変わんなくてもいいし……
橙「あとは……俺らの事、思い出して欲しいな」
黄「そしたら少しは楽しいって感覚が掴めるかもですね」
青「そうだよ!桃くん、昔は少しだけど笑ってたんだから!!」
桃「………ふーん」
橙「興味無さそうやなぁ」
桃「まだ、俺だって証拠無いじゃん」
赤「うっ、そうだけど……」
紫「記憶戻したいと思わないの?」
桃「思わないね」
赤「そっかぁ……」
青「嫌だよ……思い出してよ……」
桃「…………どうやって」
橙「俺らと居れば思い出すかも」
赤「だからいっぱいお話しようね!」
桃「……遠慮しておきます」
赤「なんでよ!?」
紫「ゆっくり変えていこうね」
桃「………………」
人生で1番面倒くさくなりそう……
橙「ほな、そろそろ帰るか」
青「そうだねー!」
紫「あ、桃くん。今日から車で行き帰りするからね」
桃「……車?」
赤「そ!車!」
桃「………貴族…だから?」
黄「歩いて来る人もいますけど…」
赤「俺達はみんなで車乗って来てるの!」
紫「今日の帰りは車だよ」
桃「…………普通じゃない…」
青「貴族にとって普通だけどね」
桃「……俺は貴族じゃない…」
青「あーね?」
紫「大丈夫大丈夫!慣れるって」
桃「…………」
母さんにバレないかな……
コメント
1件
(文句じゃないです) 確かに人生で1番面倒くさそう、、 桃くんの気持ちすっごい分かる