テラーノベル
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kn×smがくっつくまでのすったもんだ。
!センシティブな内容を含みます
「お邪魔しまーす」
「どうぞ」
2人でプレイするゲームの撮影をする日、俺はスマイルの自宅に来ていた。開錠音を合図にドアを開ければいつもの仏頂面のスマイルが出迎えてくれる。
部屋に足を踏み入れるとスマイルの匂いに混ざってふわっと甘い匂いがした気がしたが、特に気には留めなかった。
そのままリビングに一緒に入り、冷蔵庫を漁るスマイルを他所目にダイニングの椅子に腰を下ろした。どうやら冷蔵庫の中に目当てのものを見つけられなかったらしいスマイルはいそいそと上着を着込み始める。
「ごめん、何も飲み物ないから買ってくる」
「はーい」
さっきとは逆に、俺がスマイルを玄関から見送ってから部屋に戻る。家主がいない他人の家で過ごすのは中々珍しい……などと考えていると歩いている途中で距離感を見誤り、高い棚に足をぶつけてしまった。
「いった…
……ん?」
自分が発した声とともにガシャン、と音がした。
「…これ……」
足をぶつけた衝撃で棚の上の方からカゴが落ちてきたらしい。高いところに置いてあったのか、落ちた拍子に中身が散乱する。
床に散らばった中身はどぎついピンクや紫色、黒色などの様々な色の棒状のものだった。中には通常のそれよりもサイズが大きいであろう男の象徴を模したものもある。(俺の方がデカイ。)などと謎の対抗心を燃やしてみるも所詮相手は無機物だ。張り合ったところで特に意味は無い。
(……つーか、アイツ澄ました顔して結構性癖エグいんだな。付き合う女も女だろ)
あの整った顔のスマイルがこれを持ってる姿を想像して、なんか似合わねえなと笑ってしまった。
勝手にひとのものを触るのは良くないが、ものがモノだ。それもこんなふうに人の目に触れるところに保管していたアイツが悪い。ちょっとからかってみたらどんな反応するかな、と考えていると開錠音に続いてドアを開ける音がしてスマイルが部屋に入ってきた。
俺が手に持っているものを目にした途端、彼は目を見開いて固まる。
「これさ、」
「……ぁ……ッちが、違う……!!」
俺の声を遮るスマイルの声は震えており、ひどく悲痛な響きを持っていた。
光のない目をさらに暗くさせたスマイルが手に持っていた荷物を取り落とす。ビニールががさりと大袈裟に音を立てた。なんだか、俺が思っていたよりもとても大きなショックを受けているようだった。
……もしかして、
「……お前が、これ、使ってるの?」
スマイルは何も言わない。ただ俯いて身体を震わせるだけ。そっと近づくと彼の戦慄く唇から、か細い声が漏れた。
「……っ誰にも、言わないでくれ…」
「…ねぇ、スマイル」
さっきよりも距離を詰めた位置から声をかけると、肩をびくりと揺らしてこちらを恐る恐る見上げた。潤んだ紫色の目の周りは赤く染まり、庇護欲が掻き立てられる。……なんか、かわいいかも。
不安の色をいっぱいに含ませた瞳に、自分でもとんでもないと思う提案を投げかけた。
「みんなには黙っといてあげる。代わりに、コレ使ってるとこ見せてよ。」
◾︎◾︎◾︎
「…………は?」
たっぷりと時間を置いた後に俺の口から出たのは間抜けな1文字だった。
にこにこと笑顔でこちらを見つめるきんときの瞳には、言葉の意味を理解できていない、という顔の自分が映っていた。
コレ、即ち玩具を使っているところ。
きんときの前で〇慰をしろという意味。
いや、意味がわからない。
「なんで……お前になんのメリットが「やるの?やらないの?」
情けなく震える唇から出た小さな声をはっきりと遮る低い声。
笑みの形に細められた中の、温度のない深海に見つめられてヒュッと息を飲む。
「ッ…………わ、かった。…………準備、するから待ってて」
◾︎◾︎◾︎
「…………………はぁ…………」
いつもならもっと押し入れの奥深くに仕舞ってあるのに。昨日やってから片付けずに棚の上に置いておいたままだった。
俺が悪い……と言えば悪いけど、俺の〇慰なんか見てきんときに何のメリットが。誰かにバラして笑うようなやつでもないし、弱みでも握るつもりか。でもあの情報だけで十分弱みになるのに…確固たる証拠が欲しいのだろうか。いつものことだが今日は尚更、きんときの考えていることはわからない。
胸の飾りを触りつつ、濡らした手を後ろに伸ばした。昨日散々いじめたおかげで柔らかいそこは意思に反してどんどん指を咥えこんでいく。どう考えてもおかしい状況なのに身体に染み付いた快感を嫌でも拾ってしまう。
人前でだなんて当たり前に初めてだからどうなるかわからない。きんときの視線を思い出して背筋がぞくりと冷えた。感じたことのない種類の恐怖が体を覆う。……今の状況が今まで経験したことのないものなのだから怖いのは当たり前か。自分の浅い思考に嘲笑が漏れた。
体の隅々を洗い、全てを綺麗にしてから風呂を出た。
◾︎◾︎◾︎
「……なぁ、ほんとにやるのか。」
「当たり前じゃん。」
風呂から出てリビングに行くと、風呂に入る前と同じところにきんときが座っていた。玩具を真顔で眺めていたきんときの表情からは感情がよく読めない。
「寝室、行ってもいいか。」
いつも寝室でやっているし、何よりリビングの照明は明るすぎる。なるべく暗いところの方がいい。
「ん……まぁいいけど。」
カゴを手に取り寝室へと歩く。
「どーせ脱ぐのに、新しい服着たの。」
「……。」
何やら言っているのを無視して無言のまま寝室へ足を踏み入れると、後ろから着いてきていたきんときが後ろ手でパタリと戸を閉める。
ベッドに上がり、枕元のヘッドライトをつけた。
きんときの様子を伺うと、壁を背にこちらを見ている。その深く底の見えない青は「早くしろ」と言っているようだった。
“コレを使っているところ”と言っていたので風呂の中でなるべく入るようにはしてきた。
カゴの中を漁り、小さめのものを取り出してローションまみれにする。
ああ、これの匂いか。と小さく呟く声が聞こえた。
きんときの方に頭を向けて四つん這いになり、ズボンと下着を膝まで下げる。なるべく彼のことは意識しないように、シーツに顔を伏せる。
大丈夫。いつも通りに。
ふー、と息を吐いて気持ちを落ち着かせる。腰だけを高く突き出した体制でゆっくりと後ろに挿入していった。
「……ぁ、ぁ……ふ、……ぅうっ……ッん、」
「……」
「ッ、はぁ……ぅ、ぁ……」
シーツに顔を埋めて声を抑えるも喉からは抑え切れなかったくぐもった吐息が漏れる。
準備で柔らかくなったそこは、比較的小さなものをずぶずぶと全て飲み込んでしまった。中を馴染ませるために動きを止めて浅い呼吸を吐いていると、近づいてきていたらしい頭の上の気配に顔を上げる。
「……きもちよさそーじゃん。」
壁際にいたきんときが眼前まで来ていた。口元には薄い笑みを浮かべ、こちらをじっと見ている。
その深い青の瞳には、みっともない姿の自分が写っていて。
あぁ、こんな惨めな姿をきんときに見られている。
青色の視線に足ががくがくと震えた。
「ッぁ、……ぅ、ふぅっ……!」
中がぎゅうと締まり、高みに引っ張りあげられる感覚がする。じわりと視界がにじんで目の前のきんときの姿がぼやける。
自分が今どんな酷い顔をしているかも分からず、顔を背けた。
「はは、見られて感じてるんだ」
「っちが、ぁ」
「……スマイル。」
「…ぁ!、~~~ッ!!」
顕になった項から背中までを指がつい、と滑ると同時にきんときの低い声が耳元を掠めた。びりり、と腰骨から背筋に電流が流れ、目の前がバチリと白む。
腰が震えた感覚に下を見ると白濁が飛び散っていた。
「ぁ……?なん、で……っ」
動かしていないのに。しかも、いつもよりかなり小さい玩具。それを自らぎゅうと締め上げる刺激だけで。
頭では今の状況がわかっているはずなのに、どろどろに溶けた脳では思考が上手くまとまらず、はあはあと熱い息をベッドに吐くことしかできない。まるで発情期の犬のようだ、と思った。
「……俺の声でイッちゃった?」
耳元で注がれる声にまた腰がぶるりと震える。
顔を伏せたまま浅い呼吸を繰り返していると耳元に近づく気配がした。
……ふふ。かわいーね♡
確かに、きんときはそう言った。ご丁寧に語尾にハートマークまでつけて。
かわいい。誰が。おれが?
きんときは頭でもおかしくなったんだろうか。成人男性が前も触らずに後ろだけで〇精したというなんとも間抜けな光景に、あろうことか「かわいい」などと。
いや、そもそも友達に〇慰(それも一般的ではない特殊な方の)を要求する時点でこいつの頭のネジはいくつか外れているんだろう。”普通”を自称する割には普段からその片鱗はあったが。
ベッドの隣に腰掛けるきんときに、スマイルは一等大きく息を吐いた。
身体の震えがある程度落ち着いてきたのできんときの様子を伺うと何やらもぞもぞと動いているようだった。何してるのと声をかけようとするときんときが振り返る。
「……たっちゃった。」
何が、と言う前に目の前に現物が現れた。俺が持っているどの玩具よりも更に大きく見える。
自分のものではない、バキバキに反り勃ったそれを見るのは初めてだった。
「ねぇ、なめて?」
甘えるような柔らかい声音で喋りかけてくるきんときが目の前の狂気のようなそれの持ち主であるとは、頭でわかっていても理解が追いつかない。
もうどうにでもなれ。
目の前のそれをぱくりと口に含んだ。
初めてなので勝手は分からないが、同じ男として気持ちいい場所はわかる。舌でちろちろと先っぽを舐めたり裏筋を舐め上げたりしてみる。手で擦りあげるとカウパーが滲み出てきた。まずいがこれが男の味なんだろう。
「うっわ……すごい光景、だけど、んん……?」
頭を撫でてくるきんときは疑問符を頭に浮かべている。咥えたまま怪訝な顔できんときを見上げると青色と目が合って、口の中のものがどくりと脈打ち大きさを増す。
はは、かわいー…と薄く口を開いたきんときは先程の言葉を続けた。
「なんか、へたくそ、だね……?」
その言葉に今度はスマイルが疑問を覚える番だった。
というか、慣れていないことでもへたくそと言われて良い気分はしない。熱でゆるんだ青色を睨みつけながら反駁した。
「…たりまえだろ。最初からフ〇ラ上手いやつがいてたまるか」
「……ん?最初?」
きんときは俺の発言に引っかかるところがあったらしい。無視して更に刺激を与え続けていると、頭を掴まれてベリッと引き剥がされる。
「フ〇ラ、はじめてなの?」
「だからへたくそなんだろーが。」
先程言われたことを返せば、きんときは口元を手で押さえる。ああ、こいつが今考えていることがなんとなくわかった。
「……ごめん。てっきり男慣れしてるのかと思ってた。」
「なんでだよ」
きんときは、俺のことが好きなんだろう。きっと思い上がりなんかではない。
俺の痴態を見るだけでなく自分の体への要求もしてきたのはおそらく、存在などするわけがないスマイルの相手に対する無意識の嫉妬から。
そう思うと目の前の彼がかわいく見えてくる。
「なんでも何も……。こういうことするのって、俺が初めて?」
「当たり前だろ。誰にでも足開く尻軽だとでも思ってんのか」
「いや尻軽も何も今日知ったことだし。ていうか、え……?その言い方だとさぁ……」
口をごにょごにょさせ始めたきんときに今度はこちらからアプローチをかける。
いつまでも自分の方が立場が上だと思うなよ。
ジャージの襟元をぐっと引っ張って顔を近づける。
「……相手がお前じゃなかったら、バレた時点で記憶無くなるまでぶん殴ってたかも。」
「わーお、熱烈な告白をどうも……」
言いながらきんときは顔を逸らした。多分照れている。こいつは俺の顔によわいらしい。
顔の距離はそのままに、きんときが背中に手を回して抱きしめてくる。
「ねぇ、こんなきっかけだったけどさ。俺ずっと前からお前のこと好きだったわ。」
「おれも、さっき気づいた。」
どうやら俺たちは似たもの同士だったらしい。こんなとんでもないきっかけが無ければ気持ちを自覚できない、有り得ないほどの察しの悪さを持った人間だったという意味で。
透き通る青を見つめると嬉しそうに細められる。ふに、と触れたその唇は柔らかくて少しかさついていた。
二人とも下半身丸出し、しかも片方はバキバキに勃った状態でなんて話をしていたのだろうか。ハッと我に返るもこの場には俺ときんときしかいない。ならば、好きなようにすればいい。
思いが通じ合ったからにはと考えていると目の前の彼も同じことを思ったのだろう、身体に指を滑らせながら口付けてくる。 俺はきんときの甘い動きを享受した。
この後どうなったかは言うまでもない。
拙作をお読みいただきありがとうございました!楽しんでいただけていれば幸いです´`*
もし希望がございましたら続きも書こうと考えております。
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