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QuartoMew
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輪廻
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須古星 れい
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ー花崎side ー
仕事が終わり、市役所へ向かった。何から始めればいいのかまったくわからなかったので、まずは事情を説明するところから始まった。おかげでだいぶ時間がかかってしまった。でも、代わりに燈李のことをたくさん知ることができた。本当は本人から聞きたかったけど不可抗力だ。
「こちらが宮村燈李くんの居た児童養護施設の番号と住所です」
「ありがとうございます」
早速施設へ電話をかけた。
ー燈李sideー
預かってくれた人に怒鳴ってしまった。だから、俺は出ていく準備をしなくちゃならない。今度は迷惑かけないように、遠く、遠くへ行かないといけない。
お昼ご飯は食べてない。喉を通らない気がして、作る気にもならなかった。家の鍵を閉めて、鍵はポストに入れた。もう帰ってくることはないのだから。
今回は今までで1番早かった。一晩で独りになるのはさすがに初めてだ。前は1週間ぐらいいれたはずなのに。
「何してんだろ、俺」
薄暗くなってきた空を見上げて、雨が降るんだろうなと思った。
どれだけ神様は俺をいじめれば気が済むんだろう。俺はなにか神様に悪いことをしたのだろうか。ここまでの仕打ちをしなければならないほどの悪いことを。だとしたら、 俺はバカすぎるんだ。
「ばーか…」
俺はそのまま暗くなっていく道を進んだ。
ー花崎sideー
「児童養護施設の花の村ですか?花崎という者なんですけど…はい。実はそちらにいた宮村燈李くんを預かることになって、その報告を」
『あぁ、これはわざわざありがとうございます。燈李くん今16歳ぐらいですかね。元気にやっていますか?』
「はい。少し心配になる時があるんですけど、大丈夫そうです」
『良かった。燈李くんは外見から近寄り難いみたいなところがあって、人間関係がどうしても行き詰まってしまうんですよね』
少しドキッとする。なにせ俺はその外見に惚れて燈李を家に連れてきたのだから。
『でも、優しそうな人の家に行けたんですね。一応預け先の家の事は知らされるんですが、やっぱり心配で。こうやって電話をかけてきてくれるご家庭も少ないですから』
「そうなんですね」
『燈李くんをよろしくお願いします』
「はい。失礼します」
燈李がいた施設はすごく優しいみたいだった。でも、そんな優しいところから急に知らない人の家に行って、捨てられてまた拾われて。燈李はわけもわからないままに大人の都合に振り回されていたんだ。
俺が絶対に幸せにする。そう意気込んだが、家に帰ると鍵が閉まっていて、ポストを見ると燈李に預けた合鍵が入っていた。
俺は気がついたら走っていた。どこに向かえばいいのかさっぱりだけど、走らなければと思った。迎えに行かないと。
コメント
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第5話、読み終えました……もう胸がぎゅっとなりましたね。燈李が「ばーか…」って自分を責めるところ、それまでどれだけ傷ついてきたか想像してしまって切なくなりました。施設の電話口の対応がすごく優しくて、だからこそそんな場所を離れざるを得なかった燈李の事情に、大人の勝手を感じずにはいられません。鍵がポストに入ってたシーン、花崎さんが走り出すラスト、次が本当に気になります……! どうか燈李に追いついてほしいです。