??? ニコッ
誰かが優しく笑う。でも誰かは分からない。
私 「あれ?夢…?」
私はバハムート。幻獣界で王をしている。
カオス 「バハムート!おはよう!」
私 「おはよう」
彼はカオス。私と同じ六神の一人。
優しくて明るい守護神だ。
でも私は一つ疑問がある。それは、六神なのに私含めて五人しか居ないこと。
それをカオスに聞いても、話を誤魔化されてしまう。
どうして五人なのに六神なのか、どうして話を誤魔化すのか。
全てが疑問に感じてしまう。
でもある日、不思議なことが起こった。
それは、幻獣界でいつも通り空を眺めていた時の事だった。
一人の小さな子供が私の前に現れた。
白髪の綺麗な髪をした子供だった。
その子は私を見て優しく笑い、抱きしめてくれた。
でも何故知らない子供が私を抱きしめたのか、
突然現れた事に疑問を感じ、声を掛けようとした時には 姿を消していた。
私 「ゼロムス、エクスデスは大丈夫か?」
ゼロムス 「大丈夫、今は眠ってるよ」
六神の一人であるエクスデスは、精神が弱っている。
その理由は分からないが、昔の様に笑わなくなった。
いつも私が部屋に行くと、
「ごめんなさい」そう言って涙を流す。
私と何か関係があるのか?
夢に出てきた青年。
突然現れた子供。
涙を流す友人。
共通点は何処だ?
それで頭がいっぱいになる毎日だった。
何故か視界がぼやける、頭がクラクラする…
カオス 「なぁ、そう言えばエクスデス居なくね?」
アルテマ 「何かあったんですかね?」
ゼロムス 「心配だし、探してみるか」
カオス 「エクスデス!」
そこにはエクスデスが居た。
カオス 「おい!大丈夫か!?」
エクスデスはこちらに気付いて、青年を…いや、ゾディアークに技を放った。
ゾディアーク 「ゲホッ!うっ…」
私 「ゾディアーク!」
アルテマ 「な、何でこんな事を…」
エクスデス 「…私は悪が許せない…だから、殺人を犯したコイツを殺しただけだ…」
私 「ゾディアーク!ゾディアーク!」
ゾディアーク 「あはは…悪い…不意を突かれてしまった…」
私 「大丈夫だ!今止血をするから!」
ゾディアーク 「無理だ…心臓に衝撃が入って、止血出来ない…」
私 「そんな…」
ゾディアーク 「バハムート、エクスデスの事、助けてくれ…」
私 「どうしてだ!?お前を傷付けたのに!」
ゾディアーク 「アイツは、優しいから、溜め込んじゃうんだろ…だから…救ってやって
くれ…まぁ、お前は復讐しようとすると思ってさ…」
私 「当たり前だろ!許せるわけ無い!」
ゾディアークは首を横に振る。
ゾディアーク 「頼む…私からの…最期の我儘だ…頼んだぞ…」
私 「ゾディアーク…?ねぇ…目を…開けて…お願い…ねぇってば!」
ゾディアークは永遠の眠りについた。
私 「あ…あ…うわぁああああああああああ!」
ゼロムス 「バハムート…!?」
私は暴走を引き起こした。
愛しみと憎しみの感情が爆発した。
その力でエクスデスは眠った。
私 「あれ?カオス?」
カオス 「よう!起きたか?」
私 「…何でエクスデスは…泣いてるんだ?」
エクスデス 「ごめんね…ごめんね…!」
あぁ、全部思い出した。
六神が五人だったのは、ゾディアークが死んだから。
そう、エクスデスが殺したから。
ゾディアークは私に復讐はするなと入っていたが、許す事が出来ない。
殺す…絶対に…!何があっても!
あれからエクスデスは回復した。ようやくだ。私の復讐を始める時だ。
私 「バハムート!バハムート!」
私はゼロムス。ゾディアークが死んで何日かが経った。
でもそのせいでバハムートは暴走した。
そして、記憶を失った。
だから私達は決めた。その事は話さないと。
でも突然とバハムートは姿を消した。
だから私達は必死に探している。
そしてやっと見つけた。
でも、
エクスデス 「あ…あ…」
カオス 「は?」
バハムートはエクスデスの首を絞めている。
私 「何やってんだよ!バハムート!」
バハムート 「思い出した…」
私 「え?」
バハムート 「全部思い出したんだよ!コイツがゾディアークを殺した事!何でだよ!何で今まで言わなかったんだよ!」
アルテマ 「バハムートさん…」
バハムートは息を切らしながら怒りを露にする。
バハムート 「もう許さない…コイツも…お前らも…全部殺してやる!」
私 「はぁ…はぁ…エクスデス…そろそろ、限界だろ?」
エクスデス 「…あ…あ…ごめん…ね…私の…せいで…苦しませて…本当に…
ごめんなさい…責めて、私を殺してくれ…」
私 「…そうだな…とっとと死んでくれ…」
誰かの声が聞こえた。
優しくて、暖かい、大好きな声。
後ろを向くと、ゾディアークが居た。
私 「あ…あ…ゾディアーク…」
ゾディアークは私の側に寄って、優しく抱きしめる。
ゾディアーク 「大丈夫…私は…ずっとお前の側に居るから、どんなになっても、大好きだ」
私 「でも…だって…」ポロポロ
ゾディアーク 「エクスデスは、バハムートの事が大好きだから、恨まないでくれ、約束だ」
私 「…約束……分かった…約束する…!」
ゾディアーク 「おう、またな、相棒。エクスデスも、自分を責めないでくれ、大好きだぞ」
エクスデス 「あり…がとう…」ポロポロ
私とエクスデスは和解する事が出来た。
ゾディアークはあれから見えていない。
きっとあの時の子供はゾディアークだったんだろう。
最後まで私の側に居てくれて…愛してくれてありがとう…
私も大好きだ。
コメント
4件
復讐は憎しみしか生まないのに、、、ゾディさんは絶対そんな事望んでないですよね😭😭 最悪な結末にならなくて良かった、、、
ゾディアークさん😭バハムートさんのゾディアークさんへの愛が強かったから復讐したいと思ってしまったんですね。でも和解できて良かったです!末長く仲良くお過ごしください🙏