【 1話 】
※リクエスト作品!!!!!!!!!!
※絵潔。絵心パイセンがシィットォ(ねっとり)しちゃうものです。ぶっちゃけるとくそ書くの楽しかった!!!!!!!!付き合ってる設定!!
※短いかも。ゴメンナサイ……氷黒がご登場しまっする
青い監獄総監督こと、絵心甚八は頭を抱えていた。彼の視線の先には、カメラ越しだが楽しそうに喋っている男子高校生達が映り混んでいる。
詳しく言えば、その男子高校生達というのは氷織羊と黒名蘭世。そして______
「……潔世一」
可愛らしくはにかんで、仲良くタブレットを見つめている潔世一の姿があった。艶やかな黒髪に、濃くて綺麗な藍色。童顔で手足は馬鹿みたいに細く、容姿端麗という言葉が好ましかった。こんな好青年な少年が、生粋のエゴイストなんて誰も思わないだろう。自身の黒々しい瞳を揺らし、欠伸をかます。気だるそうに見えるが、嫉妬心にまみれたオーラを撒き散らした。
そんな絵心に、裏方でありマネージャーの帝襟アンリは苦笑した。男子高校生達に嫉妬をするだなんて、なんて大人気がないんだお前は、と。青い監獄の看板に恋心を抱いているのがまるで隠せていない。好んでいつも食べているカップ麺を口にする手も止めてるんだから、相当な位だろう。
「はぁ…絵心さん!そんなどんよりしたオーラを出されたら、私も仕事に集中できませんよ…!」
カップ麺の空を袋に入れながら、アンリは大声で彼に聞こえるように言った。絵心はアンリの声に気づくと、モニターから目を離し彼女を見つめた。数秒二人は見つめ合うと、絵心はわざとらしくため息を漏らした。
「……仕方ないだろ、誰だってこんなオーラだす時はあるよアンリちゃん。俺の心情位見抜けるような有能マネージャーになってよね」
「いやいや!そんなの神位ですよ心情見抜けることが出来るの!」
ぷんすか!と、可愛らしく頬を膨らませる。いつも通りの彼女を見届けると、視線をまたモニターに映した。勿論、そのモニターは全部潔世一が入っているもの。アンリは若干絵心自身に引くと、集めたものをゴミ箱に捨てた。手をパンパン、と払うとそそくさ監視室の出口へと向かっていった。…が、何か言いたげな様子を眉をひそめると、もう一度絵心を見つめた。彼はモニターを不機嫌そうに監視している。
「自分から行動しないと、相手は気づいてくれませんからね!!この恋愛初心者!」
アンリはそう叫ぶと、早歩きで監視室から出ていった。
隈だからけの目を大きく開かせると、絵心はニンマリと口角をあげた。”ほう…”と感心したように出口を見る。
(………………行動、か。)
「ここはこうした方がええんやない?」
「同意、同意。確かにそうだ。ここは理想論では綺麗にパスできたらいいが、理想みたいに必ずしもできるわけじゃない。潔はこんな感じでいいか?」
「ああ!こんな感じでいいと思うっ!…でも、ここは効率性に欠けてるからこんな感じにしたらもっといいと思うぞ!」
「「あ~………成る程」」
ワイワイ…なんて、楽しそうに意見会をしている三人組。ドイツ棟に所属している黒名と氷織、そして潔の図である。モグモグ、と異なった夕食を食べながらなため、潔の口には米がついていた。それを氷織が指摘すると、照れ臭そうに”ごめん、ありがと”とはにかむ。ギスギスし合っているこの監獄内にとって、この三人組は異例だった。なんならこの監獄内での癒し枠と言っても過言ではない。
…だがしかし、ここに馬狼が居ると、きっと三人は注意されていただろう。タブレットを触りながら飯を食うな、行儀が悪いと。メイド・バロウの名に恥じない行動である。
「ん、ごちそーさまでした!」
パチンッ、と両手を合わせる。”美味しそうに平らげるなぁ潔はん”と、何故だか嬉しそうに氷織が笑った。潔は首を傾げた。別にそんな美味しそうに食べているつもりはないのだが…。でもまぁ、美味しかったのは事実だ。あまり意味はよくわかってないが”ありがとう”と感謝を伝えると、食器を使い終わり食器棚に置いた。そうしたら、自動的に食器が洗われるのだ。最近の技術は凄い。
____その刹那。
“ブンッ”と、大きいモニターから音が響いた。夜遅いからか、余計音が食堂内に響く。三人は吃驚してモニターを見ると、モニターからは隈だからけの男…絵心甚八が堂々と座っていた。
「やぁやぁ。才能の原石共よ」
いつもの恒例な挨拶と左手をワキワキと動かせる仕草。目には感情が籠ってなく、いつも通りって感じである。
「今回はお前らに関係がある話じゃない。
…潔世一、監視室に来い。話したいことがある。
いじょー。はい自主練がんばー」
そう言うと、”ブンッ”と音を鳴らしモニターが切れる。潔は状況をまだ掴めていないようで、口を大きく開いてずっと真っ黒になったモニターを見つめていた。黒名と氷織は互いを見つめ合い、苦笑した。
「……失敬失敬。行ってこいよ潔、”お呼ばれ”されてるぞ」
真っ黒なモニターを不敵に笑いながら、黒名は潔に向けていった。お呼ばれを強く強調して言うため、氷織は黒名にも苦笑をした。黒名も中々な奴だ、一言一言が嫉妬心にまみれている。
「お、おう…なんで呼ばれたかわっかんねぇけど、行ってくる!先寝てていいからなっ」
勢いよく席から離れ、二人に軽く手を振ると潔は食堂から出ていった。氷織と黒名は、そんな潔に手を振り返す。振り返すも、返答は得られなかった。
「……えーと、こ…此処か?絵心さんが言ってたのは…」
監視室に来い、と言われましても。監視室なんて、軟禁されている側としてはどこにあるのかわからない。監獄内のマップを見ながら、潔はそう呟いた。目の前には他の部屋といたって変わらないシンプルな自動ドア。マップ上では此処なのだが、入ってみないとわからない。蜂楽のようにこの状況をワクワクできる脳が欲しいと切実に思ってしまった。
だがしかし、行動に移さないとわかるものもわからないので、勇気を振り絞りドアの目の前に立った。自動な為、自らがドアノブに触れなくてもドアは開いた。”失礼します”と小声で言うと、周りをキョロキョロ見る。
モニターが何枚、いや何十枚も貼ってあるシンプルな部屋だった。モニターの目の前に座っている全身黒い服装の男は、映像に釘付けである。その黒い男というのが、潔を呼び出した張本人だ。呼び出しておきながら、此方の存在には気づいていないらしい。潔は眉を困ったように下げながら、”あの…”と絵心に話しかけた。
「……ぁ、世一……」
潔の存在に気がついたのか、席から離れ潔を思いっきり抱き締めた。いつもの罵倒罵倒罵倒…な絵心とはまた違う絵心だった。潔はフッ、と笑うと”お久しぶりです!”と愛想よく言う。そう言うと、さっきよりも力強く潔を抱き締めた。
「で、絵心さんは、なんで俺を呼び出したんですか?」
ポンポン、と絵心の背中を優しく叩きながら言った。絵心は一瞬顔を歪ますが、仕方ないと思い再度口を開く。
「………と……ば……か、」
「ん…?な、なんて?」
ボソボソと耳元で喋られ、何を言ってるのかわからない反面、耳元で喋られることに羞恥心を持っていてまさにそれどころじゃなかった。もう一回、と言うとまた眉を潜める。
「嫉妬したんだよ、ばか」
耳まで紅く染めながら、ぎゅっと噛み締めるようにまた抱き締める。ボンッ、と効果音がつく程潔も同じように顔を赤く染めた。こんなのを他の青い監獄生達に見られてしまったら、絵心総監督としての威厳が死ぬだろう。でも、甘えたがりな絵心も潔は好きだった。
久々の二人きりの空間。総監督と青い監獄の看板。立場こそ違うが、二人とも愛し合っているのは事実である。
互いに見つめ合い、そして笑った。ちゅ、と軽いリップ音が響く。
(少しだけでもいい。少しだけでもいいから。)
「______お前を、独占させて。」
コメント
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最高すぎてやばスンギ!えっ、何(?) やばいって、神じゃん!! 神ですやん、クェー(?)!!
最っ高すぎる‼️これだから絵潔はやめられない!!
とうとぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃ