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花月夜れん
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オシスからアクリムへと戻ったニティア達。街に着くなり、いつのまにか目の前に現れたスズに連れられ、城の奥、玉座の間へと入っていった。
「うっす!連れてきたっス」
玉座の間に入るや否や、玉座に胡座をかくように座っているティアシャが笑顔で迎えてくれた。
「うぬ。長旅ご苦労じゃったな」
建前上、一度片膝をついて挨拶をする5人。しかし、次の瞬間にはもう普通に立ち上がり、話を始めていた。
「ティアシャも元気そうで!」
「うぬ。お主らこそ……ふむ。精霊術師が体調を崩したとあったが、無事なようで何よりじゃな」
その言葉にぺこりと軽く頭を下げるエラリス。
「それはそうと、女王様」
会話のタイミングを伺っていたルシオが、ティアシャに尋ねる。
「なんじゃ?」
「手紙に書かれていたアマテラスの話……魔女が現れた件は本当なのか?」
「うぬ」
隣で立っているカエデに視線を送るティアシャ。
「はい。まずはアマテラス国と合流を持つ為、出身国の私がアマテラス国へ向かったのですが……」
「カエデさんもスズさんも。元はアマテラス国から来た方達でしたものね」
「うっす!まぁ奴隷として来たのも子供の頃なんで、あんまり覚えてないっスけどね」
アルテアの言葉に笑いながら後頭部をさするスズ。カエデは一度小さな咳払いをし、話を続けた。
「アマテラス国に着いた時には、すでに魔女が襲来した後だったようでして……。代表と話をしようにも、国の一大事。手紙に書いた通りの簡単な現状は聞くことができましたが、それ以上の話はなかなかできず……」
「まぁ……国が崩壊寸前の時に、そんな他国の人と話している余裕なんてないものね」
「ええ。なので、相手が聞いてくれる話……。アクリムから復興支援の物資、人材を派遣する。と言った話を持ち出し、相手国との交流を持つことをまずは優先。そうすれば、助けてくれた国を相手に無下な対応はできないでしょう……。という感じで、現在アマテラス国への支援準備を行っているところです」
「へぇ……その場でよくそんなに頭が回ったもんだな……」
「ふん♪まぁそれだけすごい人物に仕えているからの。それくらい当然と言えば当然じゃ♪」
カエデが褒められ、なぜか嬉しそうにしているティアシャ。カエデは小さなため息をひとつついた後……
「まぁ、それくらい普段から仕事をやらされていると言うことでもありますけどね」
「なに!?」
「確かにそれは言えるっスね」
「スズにはそう言う難しい仕事をやらせてはおらぬじゃろ!」
3人のやりとりで、場の空気が少しだけ軽くなるのを感じ、ふっと笑うフィニス達。
「と!とにかく!アマテラス国への出向は明後日の予定じゃ。お主らも行くのであろう?」
首を小さく縦に振り、一歩前に出るエラリス。
「炎の精霊」
ポツリと呟くと、カエデがハッとしたように少しだけ目を見開いた。
「その件については、地下資料室を調べても詳細は分かりませんでした。しかし、前回アマテラス国を訪れた際には、国民が皆……鳥のような形の御神体を崇めていたため、もしかしたらそれが……」
「行く」
即答するエラリス。
「まぁ、精霊抜きにしても、魔女の情報は集めたいからな」
そう言い、フィニスも一歩前進する。
「それじゃ決まりじゃの♪あと、アマテラスには当然カエデも同行させる。何かあったらカエデに言ってくれ」
「また留守番っスか!」
隣でぶーぶー不貞腐れながら文句を垂れ流すスズ。ティアシャはスズがいる側の耳を塞ぎ、呆れた顔をしながらフィニス達を一人一人見回した。
「ひとまず、それまではここを自由に使って良い。束の間ではあるが、ゆっくり休むと良い」
ティアシャの言葉で表情をコロっと変えたスズが視界から一瞬で消える。
「それじゃ、料理長に宴の準備に入るよう伝えてくるっス!」
いつのまにかフィニス達の後ろにある扉の前に立っていたスズが、片手を挙げながら大きな声でそうティアシャに伝えると、再びその場から消えていなくなってしまった。
「宴……肉!」
宴という単語に涎を垂らしながら目を輝かせるエラリスを見て、隣のフィニスは呆れたように笑っていた。
「……涎が垂れてるぞ」
コメント
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おおおおお!!第91話読み終えたよ〜!!😭💕 ティアシャ様の「うぬ」口調とカエデ、スズとの軽妙なやりとりがもう最高すぎる!!特に「スズにはそう言う難しい仕事をやらせてはおらぬじゃろ!」からのスズの「また留守番っスか!」の流れ、めっちゃ好き笑っちゃった😆 そしてエラリスの「宴……肉!」で涎垂らしてる姿、フィニスの呆れ顔もセットで完全に脳内再生できたよ…!推し過ぎて語彙力死ぬ😭💕 魔女の情報と鳥の御神体、明後日のアマテラス行き…次の展開が待ちきれないよおおお!!月白さんの筆致、今回もエモとギャグのバランス天才すぎる〜✨