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えっクラーケン戦激アツすぎた!!🔥🔥 船酔いでダウンしてるフィニスたちの姿がちょっと可愛くて笑っちゃったけど、「だいたいこういう時って」からのカエデフラグ回収が完璧すぎる(笑)ニティアとカエデの連携プレイめっちゃカッコよかったし、最後ルシオがトドメ刺すところで「おおっ!」って声出た😭💕 「今日のご飯はイカ食べ放題ね!」のニティアのセリフに思わずニヤけたよ〜!次も楽しみにしてるね⋆♡
「それでは頼んだぞ」
船に乗り込もうとするフィニス達とカエデを見送りに来たティアシャ。その後ろでは少しだけ不貞腐れた顔のスズがいた。
その様子を見たカエデが、少しだけ困ったような笑顔でスズに声をかける。
「スズ。ティアシャ様を頼みましたよ」
「……任せてくださいっス」
呆れたようにため息をつくティアシャ。
「スズ。お主にはこっちでどうしてもやってもらいたいことがあるのじゃ。それに今回で交流を持てるようになれば、その時に改めて妾とスズでアマテラスに挨拶に行けばよかろう」
「分かったっス……それじゃみなさん!よろしく頼んだっスよ!」
ティアシャの言葉で少し吹っ切れたのか、少しだけ晴々とした顔でフィニス達を見るスズ。その顔を見てフィニスも……
「おう!任せとけ!」
拳を突き出してそう言うと、皆で船に乗り込み、アマテラスへ向けて出航していった。
⸻
「……気持ち悪」
「………」
「うぷっ……」
船が発って数時間。船内には顔面蒼白で横たわっているアルテアとフィニス。そしてエラリスの姿があった。
「あんなカッコつけて船に乗ったのに……」
船内の壁に背を預けるように座り込み、船酔いでダウンしている3人を見つめるニティア。
「こんな揺れるとは……うぷっ……初めてなんだから……うっ……」
ニティアの声が耳に届いたのだろう。フィニスがなんとか答えようとするも、その度に胃液が上がってくる為、まともに話すことができなかった。
「なんだって?」
ニティアの隣で槍と盾を磨いているルシオ。フィニスの謎の言語を理解することができず、ニティアに尋ねる。
「こういう船に乗るのも、この揺れを経験するのも初めてだから気持ち悪いって事でしょ」
大きなため息をつきながら答えるニティア。
「ニティアも初めて乗るんだろ?お前は平気なのな」
槍からニティアへと視線を移すルシオ。
「まぁ、私は飛んだり浮いたりで揺れには慣れてるから……なのかな?」
首を傾げるニティアに、ルシオはふっと笑った。
「それに、アルテアとエラリスも意外だな……」
「……」
「……うっ」
反応すらできずに横になっているアルテアと、時折口を押さえているエラリス。
そんな5人の様子を見に、甲板にいたカエデが船内に入ってきた。
「3人とも潰れてますね……まぁ、エラリスさんは先ほどの食事で食べ過ぎていたのが原因な気もしますが……」
会話ができそうなルシオとニティアの方に身体を向けるカエデ。
「で、航路は順調なのか?」
「はい。今のところは」
「何か心配事でもあるの?」
一瞬だけ変な間を開けるカエデ。その間に首を傾げるニティア。
しかし、すぐにカエデがボソリと呟いた。
「だいたいこういう時って、悪天候に見舞われるか……巨大な魔物に襲われる……っていうのが定番ですよね」
「……」
「おい、やめろよ」
カエデの言葉。ルシオもニティアもなんとなく察してはいた。このままスムーズにアマテラスに辿り着くことは無い。何かしらのイベントが起こるはずだと……
そして案の定……
「ま!魔物だー!!全員武器を持てー!!」
甲板から叫び声が聞こえてきた。
「言わんこっちゃない……」
「私のせいではありません。決して遠くに魔物の影を見かけたからここに降りてきた……とかそう言うわけではありませんから」
「全く……」
そう言いながら杖を手に持ってニティア。ふとフィニス達に視線を送るも……
「うっぷ……」
「……」
「おえっ……」
相変わらずの3人。
「はぁ……」
本日何度目だろう。大きなため息をつくと、杖を握りしめながら甲板の方へ向かうニティア。
それに続き、磨いていた槍と盾をしっかりと手に持ち、ニティアの後に続こうとするルシオに、カエデが後ろから口を開いた。
「今回は私もサポートします」
胸元から羽を取り出すカエデ。フィニス、アルテア、エラリスの3人を船内に残し、残る3人は甲板へと出て行った。
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花月夜れん
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⸻
「砲弾準備!撃てー!」
ドォーン!!
甲板に出るや否や、乗組員が騒がしく動き回っていた。そんな中、1人の乗員がカエデの存在に気づく。
「カエデさん!」
「どうしたの?」
顔を青白くした乗組員が船の前方を指差しながら答える。
「11時の方向に大型の魔物……クラーケンが!」
「おい急げ!砲弾をありったけ持って来い!」
船の前方から聞こえてくる怒号に、目の前の乗員は大きな返事をし、軽く会釈をした後に船の後方まで走って行ってしまった。
「クラーケンか……」
「巨大なイカだっけ?」
ポツリと呟くルシオに、ニティアが尋ねる。
「イカかどうかは知らんけど、とりあえず足がいっぱいある分面倒なやつらしいな。俺も実物は見たことないけど」
「全身を粘液で守っている為、炎は勿論、電気も通りにくいんですよね。よりによって1番めんどいのに遭遇するなんて……私も見たことありませんけど」
ルシオに続き、ため息をついたカエデが追加で情報を呟いた。
「みんな知らないんじゃない!けどまぁいいわ。とりあえず行ってみましょ」
「そうですね」
話を聞く限り面倒そうではあるものの、所詮は大きな頭足類。そんな軽い気持ちでニティア達は足早に船の先頭まで走っていった。
⸻
ザパーン!!
ドーン!!
船の先頭に到着するニティア達。
「あれはイカね」
「タコ説もあるな。なんかあの辺の丸みとか」
「いやいや、あの感じは足8本以上あるでしょ」
船からはまだ距離はある。それでも目視で確認出来るほど巨大な魔物が砲弾を浴びながらも徐々にこちらに近づいてきている。
「どっちでもいいですが、このままこっちにきて暴れられたら船が壊れてしまいますよ」
そういいながら、手に持ったペンで空中に文字を書き始めるカエデ。
何かを感じ取ったのか、クラーケンが一度大きく海を叩きつけた後、物凄いスピードで船に向かってきた。
「あれは確か……」
そんな様子を見ていたルシオが、急いでカエデの目の前で盾を構える。ルシオが盾を構えた次の瞬間……
ガガガガガ!!
「!?」
飛んできた何かを盾で受けたルシオ。盾に当たらずに地面に落ちてきたものを見てみると、そこには小さなイカが触手をまっすぐに伸ばし、地面に突き刺さっていた。
「魔力を感じると子供達に喰わせようと飛ばしてくるっていう話を聞いたことがあったけど……」
地面に突き刺さったイカだけではなく、盾で弾かれたイカももぞもぞと動き始める。
「ほら。やっぱりイカじゃない」
「ちっ!紛らわしい見た目しやがって!」
そう言いながら槍で小さなイカ達を対処していくルシオ。
「ルシオさん。ありがとうございました」
言葉を発すると同時に魔法を発動させるカエデ。空中に浮かび上がっている文字がカエデの周りをクルクルと周りだし、そのまま上昇。大きな炎の塊となり、クラーケン目掛けて飛んでいった。
「でかっ!って、でもあいつに炎魔法は微妙なんじゃない?」
小さなイカの処理を終えたルシオが、飛んでいく炎の塊を見ながら呟く。
「大丈夫ですよ。目的は別にありますから」
そう言い、ニティアをチラリと見るカエデ。
「!!」
ニティアもカエデが組み込んでいた術式とこの発言から何かを察知したのだろう。
「そう言うことね」
ニヤリと笑うニティア。てくてくとルシオの元まで歩いて行き、盾に触れると……
「うおっ……」
ルシオは一気に自分の身体から魔力が消費していくのを感じた。
「それなら前も使ったことあるから使いやすいでしょ」
そう言い、今度は杖を構えて術式を構築し始めるニティア。
「なんなんだよ……」
何もわからず、再び飛んでいった炎を見ていると、そのままクラーケンの正面に直撃。
ドゴーン!!
立ちこめる水飛沫の中、クラーケンの勢いは止まらずにそのまま突撃してくる。
「やっぱり効いてない!どうするよニティ……ア?」
振り向くと、ニティアの姿がなくなっていた。慌てて再度クラーケンの方を見るルシオ。
「ん??」
クラーケンの周りに広がっている、キラキラと輝きながらフワリと舞っている光。クラーケンも動きを止め、複数の足をブンブンと振り回し、そして大量の子供を自分の周りの光にむけて飛ばしている。
その光の正体は……
「炎の……羽根?」
燃えるように光を発し、フワリフワリとクラーケンの周りを舞い続ける羽根。
「そう。あれ自体に対した攻撃能力はありません」
「なんのために?」
「子供を飛ばすことまでは知りませんでしたが、魔力に反応して攻撃をしてくるとは聞いていたので。言わば……」
スッと上を指差すカエデ。その指に釣られて天を仰ぐルシオの視線の先には、膨大な魔力を注ぎ込んで構えたニティアの姿があった。
「ジャミングです」
そうカエデが小さく呟いた瞬間、ニティアが膨大な魔力をクラーケンの眉間にあるコア目掛けて撃ち放った。
「今日のご飯はイカ食べ放題ね!」
ドォーン!!
クラーケンの身体を貫通するニティアの魔法。しかし、クラーケンは崩壊せず、ぷるぷると震える足をニティアに向けた。
「ちっ!向こうもデコイだったみたいね……ルシオ!」
上空から叫ぶニティア。
「なんだよ!」
「私の開けた穴をよく見て!体内にもう一個コアが見えるでしょ!」
目を凝らしてクラーケンを見るルシオ。ニティアにより開けられたクラーケンの体内を見ると、確かにニティアの魔法を掠めてヒビの入ったコアの上方部分が見て取れた。
「なるほど……そういうことね!」
槍をコアに向けて構え、魔力を込める。矛先が強く光りだし、ルシオの魔力を一気に消費すると、先ほど盾に込めてもらった魔法、高出力(ルシオ調べ)の魔力の塊がクラーケンのコア目掛けて飛んでいき……
パキーン!
クラーケンのコアを粉砕した。