「え…なんでですか?」
あたしは思わずそう言った。いきなり事務所の社長からそんなことを言われるなんて思わなかったもん。私が言われたことは何かって?それは…後で言うね。配信しようと思っていたら電話が鳴って、出てみると
「しずく先輩!みましたよ、あの投稿!事務所をやめちゃうなんてさみしいです…」
ひめりの声だ。
「ありがとう、はげましてくれて。ちょうど落ち込んでたところだったからさ。」
「しずく先輩は私の憧れの存在だったのでね… 卒業ライブは絶対に参加させてくださいね?」
「当たり前じゃん。あたしにとってのひめりも大切な存在だったよ。来月にライブするから楽しみにしててね。」
「待ち切れないです!じゃあまたライブで会いましょう!」
「またね。」
電話を切った瞬間、涙がこぼれてきた。なんでこんな時に卒業しなきゃいけないのか。こんなに
応援してくれた仲間がいたなんて。あ、言われたことの内容、言っちゃった。そう、卒業するの、あたし。配信を終わる時ミュートを切るの忘れちゃって、そこでなんかよくないこと言っちゃったんだって。自分も気づいてなかったから急に卒業とか言われてびっくりした。あっ、配信しなきゃ。じゃあ今回はここら辺で終わりにする。次に会えるのはライブの日かな。じゃあ、また卒業ライブの日に会おうね。
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