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𝓗𝓪𝓶𝓾
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#アイドル
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26
やがて数ヶ月が過ぎた頃、鷹騰社長の方から連絡があり、
「彼女とは話をしたんで、もうおまえと付き合えるから」
そう電話越しに告げられた。
通話口から聴こえる彼の告白に、ドキドキとするのも束の間、
「今日は、俺と出かけないか?」
間髪を入れずに誘ってきて、相変わらずの押しの強さを感じる。
「……いいですけど、突然だしちょっと時間をもらってもいいですか?」
まだ付き合いが決まったばかりで、少しくらいは余韻というかゆとりがほしいと感じつつ、そう返すと、
「時間って、どれくらいだよ?」
電話から明らかに不機嫌なトーンが伝わってきた。
「もう、少しは待ってくださいって。私だって今お付き合いが決まったばっかりで、余裕がほしいんですから。それに女の人には出かける準備だってあるんだし、それくらいは待ってくれませんか。だいたいいつも言いなりにするだけじゃなくて、私の言い分だってちゃんと聞いてほしいです」
つい浮かんだままをまくし立てると、
くくっと笑う声とともに、「ああ、悪いな」と、謝られた。
「まったくおまえには、いつも調子を狂わされてばかりだよ」面白そうに笑いながら、「俺はいつも仕事で時間に追われてるせいで、待ち時間が無駄にも感じるんだよ」と、話した。
「俺は、なんでも急かしすぎだしな。これからは、なるべくおまえに合わせるようにもするから」
こちらの言いたかったことを察した言葉とともに、
「だから、責めるなって」
電話の向こうで、苦笑する声が聴こえた。
「おまえと話してると、自分がいかに仕事人間だったかを痛感させられるよ。俺が時間に追われるような仕事重視の生活でいるから、麗華ともうまくいかなかったんだろうしな……」
ふっと声を落とした呟きに、
「……麗華さんは、大丈夫だったんですか?」
バーで一緒に飲んだ際の言動が蘇り、彼女のことがにわかに気にかかる。
「うん……まぁ、もうわかってたみたいだったからな。俺にはしてやれなかったが、あいつには幸せになってほしいと思ってるよ……。それに、仕事の方では今後もいいパートナーでいてほしいことを伝えたら、同意してくれたしな……」
「そうなんですか……」頷いて、彼女は本当はどう感じていたんだろうと頭を巡らせていると、
「……じゃあ、一時間後ぐらいに車で迎えに行くから」
電話を切られそうにもなった。
「あの車で?」と、思わず気になって聞き返す。
「車で出かけるのに、なんか問題があるのか? 狭いところだと車が回せないから、駅前で待っていてくれるか」
狭いところには回せないってことは、やっぱりあの大きくて派手なスポーツカーで来るつもりなんだと、
「車じゃなくても……」
言いかけたところへ、
「じゃあな、駅前にいろよ」
と、一方的に電話は切れてしまった──。
コメント
1件
おお〜、ついに社長と正式に付き合うことになったんだね!😭💕 電話のやりとりで「待ってください」って言い返す主人公、成長したなあ…! 社長が「調子を狂わされる」って笑いながら謝るのも、なんか尊い…。仕事人間な自分を反省してるのも、ちょっとギャップ萌え。次は車デートか〜楽しみすぎる!!