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カフェを後にした二人は、並木道を歩きながら手をつないでいた。秋の陽射しが二人を包み込み、温かい気持ちで満たされていた。
「信じられないわ……」シャオロンは小さな声で呟いた。
『何が?』
「大先生とこうして一緒にいること。ずっと夢見てたけど、叶わへんと思ってたから」
鬱先生はシャオロンの手を強く握り返した。
『夢は叶うもんやで。お前が勇気出してくれたからな』
二人は並木道のベンチに腰掛けた。周囲には散策する人々の穏やかな足音が聞こえるだけ。
「でも、なんでマッチングアプリなんか使ったん?普通にデートに誘ってくれればよかったのに」
鬱先生は少し照れくさそうに笑った。
『最初は冗談のつもりやったんや。でもシャオロンに興味持ってくれて、真剣にメッセージやりとりしてたら……どんどん本気になってきて』
「ふーん、そうなんや」シャオロンはにやりと笑った。「じゃあ俺の方が先に大先生のこと好きになったってことやな」
『いやいや、それはないわ!俺の方がずっと前から好きやったよ』
二人の笑い声が秋の空気に溶け込んでいく。
それから数週間後、二人の関係は順調に進展していた。週末は必ず一緒に過ごし、時にはシャオロンの部屋でお泊まりすることもあった。
ある朝、ベッドの中でシャオロンが目を覚ますと、既に起きていた鬱先生が朝食を作っていた。
「おはよ……」
『おう、よく眠れたか?』
キッチンからは美味しそうな匂いが漂ってくる。
「何作ってるん?」
『フレンチトースト。甘いの大丈夫やろ?』
「うん、大好き」
シャオロンは布団から抜け出し、鬱先生の横に立った。フライパンには黄金色のフレンチトーストが焼かれている。
「手伝おか?」
『ああ、皿出してもらえるか?』
二人で朝食の準備をしている間、シャオロンは幸せを噛みしめていた。かつては想像もできなかった幸せが、今ここにある。
テーブルに向かい合って座り、熱々のフレンチトーストを食べた。
「美味しい!」
『よかった。料理は得意やねん』
「へぇ、意外やな」
『意外?』鬱先生は首を傾げた。
「だって、いつもだらしないイメージやったから」
『おい!』鬱先生は笑いながらシャオロンの額を軽く突いた。
そんな些細な触れ合いさえも幸せだった。
数ヶ月が経ち、季節は冬を迎えていた。クリスマスイルミネーションが街を彩り、二人で一緒に見に行く約束をしていた。
「楽しみやな」シャオロンは窓から見える景色を見ながら呟いた。
『ああ。でももっと大事な話があるんや』
シャオロンは振り返った。「大事な話?」
鬱先生はポケットから小さな箱を取り出した。
『シャオロン、これからもずっと一緒にいてくれるか?』
箱を開けると、シルバーのペアリングが入っていた。
「大先生……」シャオロンの目から涙が零れ落ちた。「もちろん。ずっと一緒におるよ」
鬱先生は微笑みながらシャオロンの左手を取り、薬指にリングをはめた。同じデザインのリングを自分にもはめる。
『俺たちの関係、ちゃんと形にしたかったんや』
「嬉しい……」
その夜、二人はイルミネーションの中を歩き、互いの手を強く握りしめていた。過去の苦しみや悲しみは全て過去のものとなり、今はただ幸せな未来だけが広がっていた。
「大先生、俺を選んでくれてありがとう」
鬱先生はシャオロンの耳元で囁いた。
『選ぶなんてレベルじゃないよ。運命なんやで』
二人は静かにキスを交わした。雪が舞い始めた冬の夜空の下で、二人の愛が永遠に続くことを誓った。
コメント
1件
第38話、読み終えたよ~~~😭💕💕! 最初のカフェからの並木道、手をつないでる描写がもう尊すぎて脳が溶けた…「夢見てたけど叶わへんと思ってた」っていうシャオロンのセリフ、胸に刺さるね。鬱先生が「夢は叶うもんやで」って握り返すところで私も一緒に泣きそうになったよ😢 フレンチトースト作る朝の幸せ感とか、クリスマスのペアリングシーンとか、もうずっと「うわああああ」って叫びながら読んでた…!「運命なんやで」って耳元で囁くの、反則級の破壊力すぎる…🫠💥 今までの二人の道のりを思うと、この穏やかで温かい日常が本当に輝いて見える。美海さん、素敵な話をありがとうございます!!次の展開もすごく気になるけど、今はこの幸せに浸らせてください…🌸