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怜
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DV?最高じゃないですかッッ!歪んでてもいいしぽわぽわの純愛でもいいんですよ旧双黒ハッッ うさぎって……可愛い。(・∀・)ニヤニヤ(何を言ってるんだコイツ)
ええ〜!?!? 太宰と中也が両方とも雌兎になって交互に攻められてるの、最高にツボなんだけど!!!笑 まず太宰が赤ちゃんウサギで中也の腕の中にすっぽり収まって「あうあう」言ってるのが、もう尊すぎて鼻血出るかと思った… 普段あんだけ強気なやつが全部委ねてきて、しかも耳とか尻尾がぴこぴこ反応するの、反則っしょ。中也が仕方なくお世話してるうちに「可愛すぎて離せない」みたいになってるのもいい。 そして二本目! 今度は中也が雌兎で、太宰が完全に「俺のもの」って顔で弄んでんの、鬼畜すぎて好き。恐怖支配のあとの甘やかしの温度差が脳焼ける…。「ずっとこのままでいいのに」の声、実際聞こえてきそう。この完全なる支配関係、癖になるわ〜〜! 続き待ってるからな🔥
全然こっち投稿してなかった!!そして昨日投稿サボっちゃった!!すみません
こっちで太中♀と中太♀の赤ちゃんうさぎ書くから許して………
ちゅうい
赤ちゃんうさぎです
お世話です
色々おかしいところがある
無駄に長い
その日は、最初からおかしかった。
ポートマフィアの準幹部、中原中也がいつも通り自分の執務室の扉を開けたとき、ソファの上に「それ」はいた。
普段なら、黒い外套をだらしなく引っ掛け、人を食ったような薄笑いを浮かべて自殺の計画でも練っているはずの相棒――太宰治。
だが、そこに丸まっていたのは、中也の知る太宰であって、完全に太宰ではない何かだった。
「……は? おい、太宰、手前何して……」
中也の声が途切れた。
太宰の癖毛の頭頂部から、ふさふさとした白い、長い耳が二本、力なく垂れ下がっている。それだけではない。低腰のソファの隙間から、白くて丸い、大きな綿毛のような尻尾が、心細げにぴこぴこと震えていた。
「んだ、その耳。莫迦な任務の変装か?」
呆れ果てて歩み寄り、その肩を掴んで強引にこちらを向かせる。
太宰の身体の大きさは、いつもと変わらない。ひょろ長くて、手足が余るくらいに長い、見慣れた十七歳の体躯だ。けれど、中也を見上げたその顔には、いつもの底意地の悪い光がひとかけらも残っていなかった。
「……あ、う……ぅ」
太宰の、いつもは怜悧な包帯の隙間の瞳が、うるうると濡れている。
まるで言葉を忘れてしまったかのように、小さな唇が頼りなく震え、意味を成さない水音が零れた。
「太宰?」
「あう、うう……っ」
中也が眉をひそめて顔を覗き込むと、太宰はびくりと長い耳を跳ね上げ、そのまま両手で自分の顔を覆ってしまった。いや、よく見ると、顔を覆い隠すようにして、自分の長い耳の先端を口元に運び、前歯でふにゃふにゃと噛み始めている。
「おい、何してんだ手前! 自分の耳噛んでんじゃねえよ!」
慌ててその細い手首を掴んで引き剥がすが、太宰は抵抗するどころか、手首を掴まれたショックでぽろぽろと大粒の涙を流し始めた。
「ふあ……、う、あ、あん……」
声が、極端に小さい。
まるで大きな声を出す方法を知らない生き物のように、喉の奥でひっそりと、ひな鳥のように鳴くだけだ。身体の芯から力が抜けているようで、座っていることすらままならないらしく、ずるずると中也の胸元に倒れ込んできた。
「ちょ、おい! もしかして手前、頭まで縮んでんのか!?」
普段の太宰なら、中也に触られるだけで「あからさまに嫌な顔」をするか「蛞蝓に触られた」と騒ぎ立てるはずだった。それが、今は中也の衣服の裾を、細い指先でぎゅっと握り締め、胸に額を押し付けてふにゃふにゃと身体を擦り付けてくる。
温かい。いや、いつもより明らかに体温が高い。
そういえば、ウサギという生き物は平熱が高いらしい。身体の作りが、何かの異能のせいで「都合良く」ウサギそのものの性質に変質してしまっているのだ。
「……ったく、どこのどいつの異能に引っかかりやがった。人間失格はどうしたんだよ。」
中也は大きく溜息を吐きながらも、腕の中に収まった驚くほど大人しい相棒を無下に突き放すことができなかった。
何しろ、今の太宰は完全に「赤ちゃん」だった。知能が幼児退行というレベルを通り越して、乳児のそれになっている。
「あー……、よしよし、泣くな。怒ってねえよ」
不器用極まりない手つきで、太宰の背中をぽんぽんと叩いてやる。
すると太宰は、涙で濡れた睫毛を震わせながら、ふにゃりと締まりのない笑みを浮かべた。普段の、腹の底が全く見えない冷徹な笑みとは対極にある、無垢そのものの笑顔。
「あう、うー……」
「おう、うー、だな。……って、俺は何を喋ってんだ」
頭を抱えたくなったが、目の前の「雌兎」と化した太宰は、中也の困惑などどこ吹く風で、今度は中也の上着の襟を掴み、そのまま口を開けてはむはむと噛み始めた。
「こら、噛むな。布地は美味くねえだろ」
「はむ……、あ、う」
「ウサギは物を噛む習性があるってのは本当かよ。ったく、何でもかんでも口に入れんじゃねえ」
中也は太宰の口から襟を引き抜くと、代わりに自分の手袋を嵌めた人差し指を差し出してやった。太宰はそれを嬉しそうに両手で包み込み、前歯で優しく、はむはむ、と甘噛みし始める。
小さな前歯が指に当たる感触が、妙にむず痒い。
「……ほんっと、可愛げのねえ奴が、とんでもなく可愛くなってんじゃねえよ。反吐が出る」
口では悪態をつきながらも、中也の指は太宰の頭頂部、その柔らかいウサギ耳の付け根を優しく撫でていた。太宰は気持ち良さそうに目を細め、喉を鳴らすような小さな声で「くぅ、う」と吐息を漏らす。
その日は、マフィアの通常業務など全て放り出すことになった。
幸いにして、首領である森鴎外からは「太宰君が元の知能に戻るまで、中也君が付きっきりでお世話をしてあげてね」という、面白がっているとしか思えない命令が下っていた。
執務室のソファの上で、中也は太宰を自分の膝の上に抱きかかえていた。
身体の大きさは変わらないから、自分より背の高い十七歳の女の身体を抱くのはなかなかに骨が折れる。だが、太宰の身体は驚くほど柔らかく、骨格までしなやかになっているようだった。中也の腕の中に、隙間なくすっぽりと収まっている。
「あ、う……」
太宰が、中也の胸を小さな手で、ふにゃふにゃと押し始めた。
何かを訴えかけているようだが、言葉にならない。
「どうした、太宰。腹でも減ったか?」
「う、あ……、ん」
太宰は、自分の意思が中也に伝わらないと分かると、すぐにまた目元を真っ赤にして涙をためる。
「あー、待て待て、泣くなって。飯か? 飯だな?」
中也はあらかじめ部下に用意させておいた、柔らかく煮た野菜のスープの器を机から取った。今の太宰に固形物は無理だろうという判断だったが、これが大正解だったらしい。
スプーンでスープを掬い、少し冷ましてから太宰の唇に当てる。
「ほら、あー。食えるか?」
「ん、あ……」
太宰は小さな口を開け、スプーンに吸い付くようにしてスープを飲み込んだ。
一口飲むたびに、満足したのか、長い耳が嬉しそうにぴこぴこと左右に揺れる。その様子が、たまらなく愛らしい。いつもなら「そんな甘ったるいもの、私の胃袋が拒絶するよ」などと言いそうな女が、今は中也の手から与えられる食事を、ひたすら純粋な目で待っているのだ。
「美味いか?」
「あう!」
初めて、少しだけ大きな声が出た。と言っても、普段の太宰の囁き声よりもまだ小さい。
スープを半分ほど飲んだところで、太宰は急にコクコクと船を漕ぎ始めた。
ウサギの身体は消化にエネルギーを使うのか、あるいは赤ちゃんの知能のせいですぐに眠くなってしまうのか。
「おいおい、食いながら寝るなよ」
「ふ……、ぅ、ん……」
スプーンを置き、器を片付ける間にも、太宰の頭は中也の肩へと傾いていく。
中也は観念して、太宰の長い身体をソファの上に横たわらせようとした。だが、それを察した太宰が、途端に「ふあ、うあ、あん……!」と、今にも泣き出しそうな悲痛な声を漏らし、中也の服を必死に引っ張った。
寂しがり屋。
ウサギは寂しいと死んでしまう、という俗説があるが、今の太宰はまさにそれだった。
一瞬でも中也の身体が離れるのが恐怖でたまらないらしく、細い腕で中也の首にしがみついて離れようとしない。
「……離さねえよ。ここにいるから、静かにしろ」
中也が低い声で宥めると、太宰は安心したように、またふにゃふにゃとした表情に戻った。
結局、中也はソファに腰掛けたまま、太宰を縦に抱っこするような形で眠らせることにした。
太宰の顔は中也の首筋に埋め込まれ、規則正しい、少し早めの呼吸が中也の肌をくすぐる。
背中に回した中也の手には、時折、太宰の丸い尻尾がぴくぴくと動く感触が伝わってきた。
「……莫迦太宰」
中也は、静まり返った部屋の中で、小さな声で呟いた。
普段の太宰は、何を考えているか分からない。冷酷で、計算高くて、自殺マニアで、中也を苛立たせる天才だ。その太宰が、今はただの、守られるべき無力な生き物として自分に全てを委ねている。
その事実に、中也の胸の奥が、妙に熱くなるのを止められなかった。
数時間が経過し、部屋に夕闇が差し込み始めた頃。
中也の腕の中で、太宰の身体が僅かにびくりと跳ねた。
「ん……、あ、う……」
「起きたか?」
中也が声をかけると、太宰の頭頂部の耳が、心なしか小さくなっているように見えた。
いや、耳だけではない。お尻のあたりの尻尾も、心なしか萎んでいる。
異能の効果が、薄れ始めてきているのだ。
太宰はゆっくりと目を開けた。
その瞳に、先ほどまでの「赤ちゃん」の曇りのない無垢さは、もう半分ほどしか残っていなかった。徐々に、いつもの暗い、深い、知性の光が戻りつつある。
「……ちゅ、や……?」
掠れた声で、はっきりと中也の名前を呼んだ。
それは喃語ではなく、確かな人間の言葉だった。
「太宰、手前、自分が分かるか?」
「私は……、何を……」
太宰は自分の頭に手を当てた。そこにはまだ、少し小さくなったウサギの耳が残っている。
自分の現状を自覚した瞬間、太宰の顔が、みるみるうちに真っ赤に染まっていった。
普段の太宰なら、どんな窮地に陥っても顔色一つ変えない。それが、今は耳の先まで真っ赤にして、中也の胸元から飛び退こうとした。
「な、何、これ……! 何で私が君に抱きつかれて……っ、ていうか、私の頭に何が生えてるの!?」
「あ? 異能のせいでウサギになってただろ。都合良く、雌兎にな」
中也は、腕の中から逃げ出そうとする太宰の腰を、がしっと片腕で捕まえて離さなかった。
まだウサギの性質が完全に抜けていないのか、太宰の身体は驚くほど柔らかく、そしてまだ熱い。
「離したまえ、中也! 気味が悪い! 私は今すぐ入水しに行く!」
大きな声を出そうとしているが、やはりウサギの特性が残っているせいか、声が掠れて大きく響かない。いつもの威勢のいい嫌味のトーンが出せないのだ。
「おい、まだ声がちいせえぞ。それに、まだ耳も尻尾も残ってんだろ」
中也は意地悪く笑いながら、太宰の頭に残る、少し萎んだ耳の付け根を指先でなぞった。
「ひゃうっ……!?」
太宰の口から、聞いたこともないような可愛い悲鳴が飛び出した。
身体がびくんと跳ね、太宰は両手で自分の耳を押さえて中也を睨みつける。その目には、怒りよりも、恥ずかしさと涙が滲んでいた。
「な、何をするんだい……! そこは、駄目……っ」
「へえ、まだ感度はウサギのままか。都合がいい身体だな、おい」
「中也の莫迦! 犬! 脳筋! 最低!」
必死に罵倒の言葉を並べる太宰だが、声のボリュームが小さいため、中也にとっては子猫――いや、子ウサギが威嚇しているようにしか見えない。
しかも、太宰は動揺のあまり、また無意識に自分の耳の先を口元に持っていき、はむはむと噛み始めていた。
「あ、また自分の耳噛んでやがる」
「あ……」
中也に指摘され、太宰は慌てて耳を口から離したが、時すでに遅し。
羞恥心が限界に達したのか、太宰の目から、ぽろぽろとまた涙が溢れ出した。知能は戻っても、涙腺の弱さはまだ元に戻っていないらしい。
「う……、ぐ、う……」
声を押し殺して泣く太宰の姿は、普段の「可愛げのない相棒」とは程遠く、中也の独占欲と加虐心をこれ以上ないほどに刺激した。
「泣くなって。ほら、こっち来い」
中也は抗議する太宰をもう一度力任せに引き寄せ、その細い身体をソファーの上で組み敷くようにして抱き締めた。
太宰は、もがこうと手足を動かしたが、やはり体力がウサギ並みに落ちているのか、すぐに疲れて中也の胸にぐったりと額を預けた。
「……中也の、嫌がらせだ」
「嫌がらせじゃねえよ。お世話してやってんだろ、お・世・話」
中也は、太宰の耳の裏を優しく撫で回しながら、その耳元で低く囁いた。
太宰は、恥ずかしさに身を震わせながらも、中也の手の温もりから逃れることができず、ただ小さく「くぅ……」と切ない吐息を漏らすことしかできなかった。
完全に異能が解けるまでの長い夜の間、中也はその「可愛すぎる相棒」を、一歩も部屋から出さずに、たっぷりと可愛がり続けた。
おいてめぇら(誰?)!!!!
ツンデレは太中♀の特権だと思ってねぇか!!!?
中太♀のツンデレもいいぞ!!!!(?)
つぎ、太中♀。
先に言います。太宰がクズ。
優しいふわふわ甘々太中♀が好きな方は推奨しません。(大声)
何でだろうね、意識しなかったら私の書く太中♀は高確率でDVになるんだ
苦手だったら見ない方がいい!
ポートマフィアの最年少幹部、太宰治の執務室は、不気味なほど静まり返っていた。
いつもなら書類を放り出してどこかへ消えているはずの主が、今日に限っては机の前に座り、頬杖を突いて愉しげに目を細めている。
その視線の先にいるのは、異能の暴走だか何だか、妙な呪詛に引っかかって「都合のいい雌兎」と化してしまった相棒、中原中也だった。
中也の十七歳の身体、その均整の取れた小柄な体躯はそのままだった。だが、いつもの黒い帽子はなく、赤茶色の癖毛の隙間から、ふさふさとした見事なウサギの耳が二本、警戒するようにピンと立ち上がっている。お尻のあたりからは、丸くて白い尻尾が、恐怖と混乱で小刻みに震えていた。
「おや、どうしたんだい、中也。そんなに隅っこで丸まって。私のことが怖いのかい?」
太宰がわざとらしく、椅子を大きな音を立てて引いた。
ガタタッ、と乾いた衝撃音が響いた瞬間、部屋の隅の棚の隙間に隠れていた中也は、短い悲鳴すら上げられずにびくりと跳ね上がった。
「きゅ゛ぅ゛っっ、ぅ、……!」
喉を詰まらせたような、必死の威嚇の声。
だが、その声は驚くほど小さく、掠れていて、ちっとも怖くない。ウサギという生き物は声帯が弱く、大きな声が出せないのだ。
知能が赤子レベルまで下がり、涙腺も緩みきっている中也は、太宰の発した物音ひとつに恐怖し、大きな瞳にぽろぽろと涙を溜めていた。
「可愛いねえ。本当に頭が弱くなっている。普段の生意気な口の利き方も忘れて、そんな声しか出せないなんて」
太宰は立ち上がり、ゆっくりと、獲物を追い詰める肉食獣の足取りで中也に近づいた。
中也は必死に逃げようと、床を這うようにして後退りするが、身体の自由がうまく利かないらしい。焦れば焦るほど、自分の長いウサギ耳を巻き込んでしまい、パニックになってその耳の先端を前歯で、はむはむ、と必死に噛み始めた。
「おやおや、怖くて自分の耳を噛んでいるのかい? ウサギはストレスを感じると色んなものを噛むというけれど、自分を傷つけるなんて感心しないねえ」
「あ、う……、うぅ……っ」
「ほら、捕まえた」
「きゅ、ぅっ!」
ちっちゃくて弱い今の操作能力では、太宰の手から逃れる術などなかった。
太宰は中也の細い脇の下に手を差し入れると、そのままひょいと、その身体を高く持ち上げた。
ウサギにとって、地面から足が離れるということは、捕食者に捕らえられたことを意味する。最大の恐怖だ。
中也の足が宙に浮いた瞬間、彼女の身体は硬直した。
「あ、や゛……、う、あ、あん……!」
「そんなに怯えなくてもいいじゃないか。私は君を美味しく食べてしまいたいだけなのだからね。……おや、本当に涙が止まらないねえ。ふにゃふにゃして、まるで本物の赤ん坊だ」
太宰の顔には、酷薄でありながらも、歪んだ愛おしさに満ちた笑みが浮かんでいた。
いわゆる、キュートアグレッションというやつだった。可愛すぎるものを見ると、いじめて、壊して、泣かせたくなる。太宰はウサギの生態を全て知り尽くした上で、中也が一番怖がることをわざと仕掛けているのだ。
わざと大きな音を立て、地面から引き離し、恐怖でぶるぶると震えさせる。
中也は太宰の胸の中で、小さな手でポカポカと彼の胸を叩こうとしたが、その手には全く力がなく、ただ柔らかい肉球で触られているかのような心地よさしか奢らない。
「う、あ……、ふあ、あん……っ」
大粒の涙が、中也の頬を伝って太宰の衣服を濡らす。
限界まで怯えさせ、そのプライドも知性も全て涙と一緒に流させ終えたのを見計らい、太宰はふっと表情を和らげた。
ここからは、お楽しみの「甘やかし」の時間だった。
太宰は中也を抱えたまま、部屋の大きなソファに腰を下ろした。
そして、中也の身体を自分の膝の上にしっかりと乗せ、包み込むようにして抱き締める。
「よしよし、可哀想な中也。もう怖いことはしないよ。私が守ってあげるからね」
低く、極上の蜂蜜のように甘い声。
先ほどまでの冷酷な捕食者の気配を綺麗に消し去り、世界で一番優しい守護者の顔をして、太宰は中也の頭を撫で始めた。
長いウサギ耳の付け根、一番気持ちがいいとされる場所を、細い指先で丁寧に、ゆっくりと揉みほぐすようにマッサージしてやる。
「……あ、う?」
中也は、あまりの環境の変化に、涙を浮かべたままぽかんと太宰を見上げた。
恐怖の対象だったはずの男の手が、今は信じられないほど温かく、心地いい。
頭を弱くされている中也には、太宰のこの手のひらが、世界の全てのように思えてしまうのだ。
「きゅ、……う……」
「そう、いい子だ。怖かったね。痛いことはしないよ」
太宰は中也の涙を指先で優しく拭い、今度は自分の上着の袖を彼女の口元に近づけた。
「ほら、耳ではなく、これを噛むといい。何でも噛みたいのだろう?」
「はむ……、ん、う……」
中也は素直に太宰の袖を両手で掴み、前歯ではむはむと噛み始めた。
ウサギ特有の、細かく小刻みに動く口元がたまらなく愛らしい。太宰はその様子を眺めながら、もう片方の手で中也の背中や、丸い尻尾の周りを優しく撫でてやった。
恐怖のあとに与えられる、過剰なまでの優しさと快感。
中也の単純になってしまった脳は、あっという間にその快楽に染まっていく。
先ほどまであんなに威嚇し、怯えていたのが嘘のように、中也の身体から完全に力が抜けた。ふにゃふにゃとした、骨のないぬいぐるみのような柔らかさになって、太宰の胸に身を預ける。
「あう、うー……、ふにゃ……」
「おや、もうぽわぽわになってしまったのかい? 本当に扱いやすい雌兎だ」
太宰はふっと、満足げな笑みを漏らした。
恐怖で支配し、その後に優しさで依存させる。やっていることは、おぞましい精神的な支配、いわゆる質の悪い恋人の手口そのものだったが、今の知能が赤ちゃんの中也には知る由もない。ただ、太宰が優しくしてくれることが嬉しくて、心地よくて、喉の奥で「くぅ、くぅ」と小さな愛らしい鼻鳴らしを返すだけだった。
「ちゅうや、私は誰だい?」
「あ……、だ、じゃ……?」
「そう、太宰だよ。君を可愛がってあげる、世界で唯一の主人だ」
太宰は中也の耳元でそう囁き、柔らかい耳の裏にそっと唇を寄せた。
中也の身体が、甘い痺れを感じたように小さく跳ねる。
「あ、ん……、う、うー」
「可愛いねえ、中也。ずっとこのままでいればいいのに。そうすれば、君は一生、私の腕の中から逃げ出さずに済むのだから」
太宰の手のひらは、中也の背中を、お尻の丸い尻尾を、どこまでも優しく愛撫し続ける。
中也は完全に安心しきって、太宰の胸に顔を埋め、すやすやと小さな寝息を立て始めた。
その無防備な姿を見下ろしながら、太宰の頬の緩みは、夜が更けるまで戻ることはなかった。
赤ちゃん雌兎っていい。
一生書いてたい………