※今回、めっちゃファンタジーです
🖤視点
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これは多分、神様の悪戯
この日は新曲リリースに合わせた番宣で、佐久間くん、俺、ラウールの3人であるダンスレッスンのスタジオに来ていた
将来はダンスで世界を!!
なんて大きな夢を目標に頑張る子供たちにエールを送って、最後はみんなで一つのダンスを踊るという企画
なので、メンカラに合わせたジャージに着替え、生徒がくるまでの間、控え室で段取りなんかをスタッフと話し合っていたんだけど
子供たちを乗せたバスが渋滞にハマり、遅れてるという情報が入って、待ち時間が伸びた
夜はまた別の仕事があるが、それまでは比較的楽なスケジュールだったため、ゆっくりすることに
「これ、良かったらどうぞ」
初めて見る女性スタッフが可愛い猫の模様が入った箱を持ってきた
「カイガイのメーカーなんですけど、味は日本人向けなんです」
パカッと開けると中には、3種類の猫のカタチをしたチョコレートが3段ずつ入っている
ビターチョコの黒猫
ミルクチョコの茶猫
ホワイトチョコの白猫
デフォルメされた可愛い猫のチョコに
「可愛いぃ」
やはり反応が早かったのは佐久間くんだった
猫大好きだからなぁ
でも俺としては
そんな佐久間くんの方が可愛いと思う
まず声がもう既に可愛くて、パシャパシャとスマホでカメラを撮る姿も何だか微笑ましい
この中の一番の年上が、一番はしゃいで可愛いと言うのも、まぁSnow Manにおいての日常だ
「ありがとうございます」とお礼を言うと「いえいえ」
顔立ちが西洋よりの、ラウールみたいな雰囲気の女性スタッフはにんまりと笑い、「ごゆっくりなさって下さいね」と控え室を後にして行った
撮影も、子供たちがこなければ始まらない
普段忙しい分、たまにはいいかとチョコに手を伸ばす
「あ、俺飲みもん車ん中だったわ。何か買ってくる」
佐久間くんはそう言うと、俺たちにも何かいるか尋ねた後、控え室を出ていった
確かに甘い物食べたら喉は乾くかも
「先に食べちゃおっと」
ラウールが待ちきれずにチョコに手を伸ばす
選んだのは一番甘そうなホワイト
俺も手を伸ばす
『なんだよぉ、待っててくれてもいいじゃん』ってプンプンする佐久間くんが見たいから
あの人、拗ねて怒ってる姿も可愛いんだよね
激オコの時は素直に正座しちゃうけど
俺が選んだのはビター
「「じゃ、いただきます」」
2人でぽいっと口に放り込む
日本人に合うとスタッフは言っていたが、美味しいかどうか分からない不思議な味がした
ラウールが食べたホワイトも微妙だったのか、2人して首を傾げていると
急に視界がぐにゃりと揺れた
咄嗟にラウールを見ると、ラウールも顔を歪ませ、次の瞬間には気を失ったようにパイプ椅子をひっくり返しながら床に崩れていく
「!!」
助けに行きたくて立ち上がるも、俺も力が入らず、ラウールと同じくパイプ椅子がひっくり返る派手な音を発てながら床に倒れた
と
ドアが勢いよく開いて
「どうした!!」
焦ったような佐久間くんの声がする
俺は咄嗟に…なんでか…折り畳みの長机の下に身を潜ませた
体が勝手に動いた感じだ
そこで気付いた
視界がいやに低いこと
そして、俺と同じ行動を取った者がもう一人…てか、もう一匹…
長机の下でお互いの姿をマジマシと見る
「にゃにゃ」(めめ!!)
副音声のようにラウールの声が聞こえる
驚く事にラウールは真っ白な猫になってた
スタイリッシュなフォルム
明らかに洋猫といった感じだが、ラウールを猫にしたらこんな感じだろうながまんま再現されている
そして、俺も…
ひょいと掌を見たら、ぷにぷにの肉球がそこにあった
因みに毛色は黒
こんな不可思議な現象は認めたくないが、原因はあのチョコ以外に考えられない
佐久間くんにも教えなきゃ、と思うのに…大きな気配に体が動かなかった
ラウールも同じ事を感じているのか、そっと俺に寄り添うが、その体は震えている
「あれ…?蓮?ラウ?」
佐久間くんが俺たちを呼ぶ声がする
「おっかしいな」
出演する子供たちにバレないよう、俺たちの控え室は人目につかない奥まった所に位置していたが、建物自体が分かりやすい造りのため、控え室を出たら自販機に飲み物を買いに行った佐久間くんと遭遇しない訳がない
しかもパイプ椅子が二つ、床にひっくり返ったままだ
「いる訳ないよなぁ」
なんて呟きながら、長机の下を覗き込む
ただでさえ大きな目がまんまるく開かれて
「えっ、なんで」
ちょんとしゃがみ込んで、声が弾んだ
大きな気配は佐久間くん
分かっていたのに、本能が先にくるのか体が勝手に反応してしまう
猫にとって人間は大きさからしても脅威なんだな、きっと
「どっからきたのぉ〜?」
なんて
めちゃくちゃ可愛い声で佐久間くんが聞きながら、ゆっくりと手の指を差し出してきた
猫の挨拶
指先からその人の情報を猫は読み取ると言うが―――
差し出された指に顔を近付ける
くんくん
佐久間くんの指から普段は感じない甘くて優しい香りがした
安心出来る人
一緒にいたい人
俺は無意識に佐久間くんの指を嘗めた
「ふふ」って笑う顔が可愛くて
一歩、また一歩と近付いていくと、普段は小さく感じる佐久間くんの手が俺の頭を撫でてくれる
ビリビリって全身に電気が走った気がする
びっくりするぐらい気持ちよくて、気付けは喉を鳴らして、佐久間くんの掌に頭を擦り付けている自分がいた
「…にゃにゃ…」(…めめ…)
背後からじっとり絡みつくような視線にハッとして、振り返ると
白猫ラウールがジト目で俺を見ていた
心なしか耳が後ろに折れているような…
「あれ、白猫さんはご機嫌斜め?こんにちは〜」
ラウの方に手を伸ばす
ぷいっとラウはそっぽを向いたが
「ありゃ、ごめんね。嫌だったねぇ」
佐久間くんの寂しそうな声に気付いて、ラウールはおずおずといった感じで佐久間くんの指に顔を寄せる
くんくんくん
吸い寄せられるようにラウも佐久間くんの指を嘗め出した
「にゃ」(ラウ!!)
「にゃにゃ」(なにッ)
ぷいってしたくせに
秒で掌を返した態度に、なんでか凄く腹が立ってきて、ネコパンチ
「にゃーごぉ」(俺んだぞ)
「にゃ」(は?)
「にゃ、にゃー」(佐久間くんは俺のなの!!)
佐久間くんが側にいるのに、思わず口走る
まぁ、佐久間くんには聞こえてないんだけど
急な俺の告白に
「にゃ、にゃにゃ」(俺だって好きだもん)
「にゃ」(はぁ?)
応戦のラウ
バチバチと火花が散って臨戦態勢
ラウールも佐久間くんが好き?
聞いてねぇけど
譲るつもりは全くないから
「ちょ、えっえっ、なんで喧嘩?」
驚く佐久間くんを置いて
耳を伏せながら、毛を逆立てる俺たち
多分、猫だから
理性がちょっと働かなかったんだと思う
「喧嘩はダメだよぉ」
佐久間くんは床に座り込むと、ぽんぽんと自分の太ももを叩いた
「ほら、喧嘩やめて。おいでぇ。遊ぼ」
ぽんぽん
ぽんぽん
佐久間くんの太ももの上!!
ラウールと睨みあいながら、じりじりと佐久間くんの方へと歩いていく
両者一歩も退かぬ攻防は――――
「可愛いぃねぇ♡」
佐久間くんの掌で一時休戦
器用に右手で俺、左でラウールを撫でる
流石はネコマスター
その手の感触、力加減、完璧過ぎた
心地好すぎてどうでも良くなり、喉をならしながら、もっととねだるように頭を擦り付けて
到達した佐久間くんの太ももをふみふみ
俺の肉球でサービスすると
「うぁぁ」
幸せそうな声に満足
と
ラウールを見ると、佐久間くんの身体に自分の身体を擦り付けてマーキングしてるのに気付いた
マーキングは自分のものという主張
そっちがその気なら、と
俺は佐久間くんの胸に前足をかけると大きく伸びをして
ちゅ
佐久間くんの唇にキスを一つ
「にゃにゃ」(大好きだよ)
『あらあら』
頭の奥で、あのチョコを薦めた女性スタッフの声がした
『キスは魔法を解いてしまうわ』
遠くの方でアラームのような電子音が鳴り響く
煩すぎて、俺は目を閉じた
「――――ん?」
「――――蓮?」
次に目を開けると
視界いっぱいに佐久間くんのドアップが
「えっ」
何がなんだか分からずに、数回瞬きを繰り返す
「寝かせててやりたいんだけど、あと10分だから。ほら、起きて」
ぽんぽんと胸を叩かれて、頭が漸く状況を理解しようとした
角度や感触から言って、俺はどうやら…
佐久間くんに膝枕されながら寝ていたらしい…と言う事実にいきたあり、ガバッと身を起こした
どこだっけ、ここ?
見覚えのあるレッスンスタジオ
壁一面の大きな鏡
そこに映る俺と佐久間くん、そして
「ほら、ラウも起きて」
佐久間くんの肩に頬を置いて、寝ているラウール
佐久間くんは肩を揺らしながらラウールを起こそうとしているが、ラウールは「うぅん」と小さく唸って、佐久間くんの脇から手を伸ばし、ぎゅっとその身体を抱き締めた
それを見て
脳裏に浮かんだのは、さっきの白猫ラウールが佐久間くんの身体にマーキングをしている光景
負けるかって思ったら、身体が勝手に動いてた
「佐久間くん」
名前を呼んで、こっちを向いた瞬間に
ちゅ
俺は佐久間くんにキスをした
「大好きだよ、佐久間くん」
猫じゃないから
ちゃんと言葉も伝わる
「へっ?えっ?な?」
伝わるはずなのに伝わらない佐久間くんと
俺が佐久間くんにキスをしたタイミングで夢から覚めたラウール
「ずるい!!」
佐久間くんを抱き締めた状態のまま、ぐいっと後ろに引っ張ったラウールは
「俺も、佐久間くんの事大好きなんだから」
状況を理解出来てないままの佐久間くんの頬にキスをした
「ラウ!!」
「なんだよ」
* * *
黒猫VS白猫の攻防戦は人間に戻っても続く
「何事!!」
ネコマスター佐久間大介を置いてきぼりに
これは神様の悪戯
「界外のメーカーなんですけど、味は人向けなんです」
そう聞いていたのに、あまり美味しくなかったみたい。人間は難しいわね
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2月22日と言う事で
猫にちなんだ話を書こうと思い
一風変わって
猫に扮するのではなく、猫になっちゃった話になりました
前からメンバーが猫なら、めめは黒猫、ラウちゃんは白猫と思っていたので、2匹登場の🖤→🩷←🤍にしてみました
まぁ、2人とも犬の方がしっくりくるんですけど-w-w
色々矛盾というか背景が分かりづらいので、補足やら続編やら書けたら書きます
あぁ…私もお猫様をもふもふしたい(*ノωヾ)💕







