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スライム達が各々合成素材を決めている間に、ゼロは直訴に来た5体のスライム達を連れてマスタールームに戻る。
何をする気かと思ったら、カタログを取り出した。なんとこの5体には、カタログから素材を選ばせるらしい。
ルリとユキをスキル教室から呼び戻し、直訴スライム達の世話をするようにお願いすると、俺達はまた錬金部屋に逆戻り。なかなかに忙しい。
錬金部屋では、合成素材を決めたスライム達が、きちんと列を作って待っていた。
「ゴメン、待たせちゃったみたいだね。早速やろうか。ハク、錬金釜のむこうでかき混ぜてて」
「えっ!?俺もやるのか!?」
驚愕。
見守るだけだと安心してた…。
まさか、生命の神秘に自ら手を加える事になろうとは。
「失敗したくないから…僕とハクは運が異常に高いから、一緒に作業に入れば成功確率が底上げされると思うんだ」
マジでか…。
喉がゴクリとなる。
今ならブラウが震えてた気持ちも分かる。そしてゼロが殺気だつ気持ちも理解出来る。
素人オンリーで、失敗出来ないオペを今から何十体もやるって…無茶過ぎるだろう…。
気軽に「スライム達がやりたがってんだから、合成してやれば?」って思ったのを反省する。謝るから、勘弁して…くれないか、やっぱり。
覚悟を決めて、錬金釜の前に立つと、釜の中では何とも言えない色の液体が、グツグツと煮たっている。
無造作に突っ込まれていた棒を手に、得体の知れない液体を混ぜ混ぜしていると、ブラウがスライムを抱っこして釜の前に立った。
いよいよか…!
俺も緊張するが、ブラウは腕がガクガクと震えている。 ただ、どうあがいたところで、ブラウのスキルは「てきとう錬金」だ。思い切って、てきとうにやるしかない。
「ブラウ!思い切って、やれ!」
ブラウを勇気付ける。
スライムの気持ちもあるから、「てきとうに」の部分は伏せておいた。
ブラウの手から、スライムが釜にダイブ!慌ててブラウは瓶から液体を垂らす。
釜の中身が激しく光り始めた。
すげぇ!
錬金の現場、初めて見る!
「ハクさん!高速で混ぜて下さい!」
高速!?
スピード関係あるのか!?
マーリンの檄に、力任せにグリグリ混ぜる。
つ、疲れる…!
「今度はゆっくり!」
見兼ねてゼロが代わってくれた。
ゼロがゆっくり、ゆっくり、丁寧にかき混ぜていくと、そのうち、釜から発する光がだんだんと優しい色に変わってきた。
「もうちょっとですぅ!ブラウ、最後はブラウだけでかき混ぜて!」
ブラウがひと混ぜ、ふた混ぜ。すると、一際明るい光が錬金部屋を満たした。
釜の中から飛び出す何か。
それは、明るいピンクのスライムだった。
くるくるっと空中で華麗に回転し、着地を決める。うん、明らかに成功だな!
「やったぁ!良かったよ~!!」
ブラウは号泣している。
ゼロはダッシュでマスタールームに走り込んだ。
「凄い!メガヒールスライムだって。メガポーションと合成したから…やっぱりそのスキルがつくんだね」
メガヒールスライムか…。
そういや、この前のヒールスライムは淡いピンクだった。ヒール系はピンクなのか?
これから続々誕生するだろう、新たなスライム達を分類すれば、ちょっとしたスライム図鑑が作れるかもな。
「ハク!次々いくから、かき混ぜて!」
おっと、考え事してる場合じゃなかった。集中、集中!