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深夜逢いに行くまで ずっと 待っていて欲しい。
茈赩 / なんかのパロ / 地雷さん注意
学生にとって 夜、 いや 夜に限らず 暗い時間 なんて 、世界が輝い見える程 素敵な ものだ。
だって なんでもできるやん .ᐣ
親に隠れてゲームとか。 こっそり 寝落ち通話とか 。
ふと大人になった気がして、 チルい事とか エモいことに 溺れたくなる 時間だ 。
そんな 事を妄想している 俺。
21歳 大学3年生 。 勉強とバイトに明け暮れる ただの平凡な 人生の筈だった 。
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きっかけ 。
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桃 「いるまさ ー 、夢占いって 信じる .ᐣ」
茈 「は .ᐣ占い .ᐣ」
大学の 講堂で、 1個年上の 先輩が 話し出した。
占いを 全否定する訳ではないけれど、あーゆーのって 、それに 当てはまる人全員が そういう結果に なるわけじゃねぇし …。
とか そんな 浪漫 も 情緒の へったくれも 無い考えが頭を よぎる。
でも 先輩は 話してる限り 占いを 信じてそうだから 返答に 困る 。
茈 「…物に、 よるっすね 。 」
桃 「ものによる ? 笑」
茈 「都合の良い 事 …とか」
どう見ても占いを信じてそうな らん を 最大限傷つけない言い方を した …つもりだ。
らんは 軽く笑って、 そっか 、 それしか 知らないのか 、 と。
どうやら、らんに よると、 自分が夜に夢で見たものをきちんと覚えておいて 、 夢占いに かけると 、自分の 願いが ひとつ 叶う…というものだった。
生憎俺はオカルト的なのも 信じてねぇし、ほーん 、とらんに返事を返すあたり、本当に興味が無かったのだ。
桃 「ほんとに あれ 当たるから .ᐟ.ᐟ」
茈 「嘘つけ … .ᐣ」
桃 「試しにやってみなよ .ᐟ.ᐟ」
話はそれから .ᐟ.ᐟ詳しいことは後で連絡するわ !と言い、らんは 3限の 講堂へ 向かった。
1人取り残された俺は、らんから 勧められた サイトを見てみた。
が、しかし、どう考えても怪しい。
詐欺に使われてるような画面に、でかでかとした文字で、
“ あなたの 昨日の 夢を 教えてください “
と書いてあったからだ 。
幾ら信用してる先輩だからとはいえ、遂に先輩もマルチ詐欺をするようになったか、と少し軽蔑してしまう。
そして その日の夜。
らんから 一通の 連絡が 届いた。
それは、きちんと夢見ろよ!覚えてろよ!とか言う、昼間の会話を思い出させるような 内容だった。
茈 「…いや 、 誰が信じるねん 、って 感じ。」
独り言のようにつぶやき、スマホを充電器に挿して その日は 眠りについた。
だが、あまり 寝ることが出来ず、数分目を瞑った後に 目を開け、気になっていた 昼間のサイトを詳しく見てみることにした 。
茈 「どーせ ろくな 事ねぇんだろうなー」
URLを開き 、 いい夢の見方 というソースを タップする。
” いい夢の 見方 “
いい夢を 見るには 、 方法があります 。
まず、 夢に出てきて欲しい人を 思い浮かべてください。 1人でなくても大丈夫です。
そして 、その人を 何故思い浮かべたかを 、 ゆっくり、 そして はっきり 分かるように 理由付けてください 。
そうしたら、 きっと あなたと その人との 夢が 出てきます 。
貴方の望んだ結果では 無いこともありますが、それは 貴方の 心の底で 望んでいることなので、 深く考えなくても 大丈夫です 。
それでは、 良い夢を 。
また 翌朝 お会いしましょう 。
何度読んでも 怪しい内容だ 。
無料の 占いのように 大切な 内容は 課金を 進められるのかと思ったが、その心配は 無さそうなのが 救いだが 。
そして 俺は 1度だけ それを 確かめてみたくて 、さっきの サイトの言う通りの 事をしてみた。
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夢に 出てきて欲しい人
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茈 「って 言っても、 夢に出てきて欲しい人なんか …」
そこで ふと思いついたのが、数年前に 別れた元恋人だ。男同士だったけれど、一緒に居て楽しかったから 付き合っていた。
別れた原因は 、環境の変化だった。
向こうは 高卒で働く事にし 、 俺は 大学に 進学する事になった時。
赩 「絶対お前 女に 話しかけられたら そっち いくだろ .ᐟ.ᐟ」
茈 「行かねぇし .ᐟ.ᐟ」
赩 「い ー や 分かるね。 だって さっきだって
通り過ぎた女の 事見てたもん。」
茈 「見るくらいは いいだろ 、 .ᐣ」
赩 「どういうことだよ 、 俺の事は どうでも良いってか !?」
…というような感じで、このままいても お互い傷つけ合うから、と言って 別れた 。
だけど、 なんだかなぁ 。
好き………なんだよな、 あいつのこと。
可愛いし 、おもろいし 、でも 物事はっきり言うから、 正直で 、。
一緒に居て心地が良い 。
もう一度会えるなら 会いたい 。
っていう 、 我儘 。
忘れない恋愛を した事が無かった俺でも 一生忘れることの無い恋愛だと 思う 。
「思い出したくなかったのに 。」
ぽつりと 呟いた。
そして 涙が零れてきた。
「……らしくねぇわ 。」
涙を拭いて布団に潜ると、すぐに眠りについた。
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?
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「おぃ、 いるま .ᐟ.ᐟ」
誰、俺を呼ぶのは 。
「ねえ、 遅刻するぞ .ᐣ」
茈 「……え 。」
茈 「な、なつ .ᐣ」
時は数年前。まだ、俺となつが 一緒の家に住んでいた時に 戻っていた 。
でも、記憶は大学3年のまま。
だからこれが 夢であることも知ってる。
赩 「なに 笑笑」
赩 「お前、 ついに ぼけちったか .ᐣ笑」
きゃはっと笑う元恋人。今もずっと 忘れられない、 大好きな 俺の 元恋人 。
茈 「んなわけ 笑」
) 口付
茈 「起こしてくれて さんきゅ ー な 。」
赩 「いえいえ 笑」
赩 「早く家 出よ ー ぜ」
茈 「……うん、 わかった 。」
それからは 、普通の恋人だった 。
ずっと一緒に過ごして、 一緒にご飯食べて 、家に帰って。
終わりたくない、終わって欲しくないと 思った。
赩 「いるま 、 なんか 暗くね .ᐣ」
赩 「なんか あった .ᐣ」
心配してくれるなつに 申し訳なかった。
ただ自分の都合の良い夢を見ているだけだったから。
茈 「ない 、。何も 無いよ 。」
赩 「そっか .ᐟ.ᐟ」
美味しいものを食べよう、今日は 2人の好きな物だけを 食べようと 。
俺は自分の夢がそろそろ覚めることに 気づいたから 、その誘いに 乗れなかった。
赩 「……なんか 隠してる .ᐣ」
茈 「え .ᐣ」
) 口付
赩 「…⸝⸝ 早く 、 元気になればいいなって 。」
茈 「今ので 元気になったわ、ありがとう 笑」
付き合ってた頃は 、こんなことしてくれなかった、から、素直に嬉しかった。
あぁ、嫌だな。俺ってば、未練たらたらじゃねぇか 。
全く吹っ切れてない。
都合のいい夢を見て、幸せに浸ってる。
茈 「なぁ、なつ」
赩 「なに .ᐣ」
茈 「明日も、俺の事 好きでいてくれる .ᐣ」
赩 「なに急に笑」
赩 「すきだよ 。」
茈 「俺も 。笑 」
赩「……いるま .ᐣ」
茈 「ん .ᐣ」
赩 「だいすき 。」
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目覚め
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スマホのアラームで目を覚ます 。
いつもと変わらない、7時10分。
だけど、いつもと違う所があった。
俺はさっきまでの夢を、できるだけ鮮明に思い出し、サイトに打ち込んだ。
数秒したあと、結果がびっしり……ではなく、ただ一言だけ、書いてあった 。
” 会えたら それを 大切にね “
会えたら……もなにも、会えないし、向こうは俺を嫌っているだろうから、会えたとして 何をすべきか 分からなかった 。
やっぱ 当たんねぇじゃん。と思い、いつも通りの準備を開始する 。
そういえば今日は 近所の企業の社員さんがインターンの 説明に 来てくれるんだよな とか、中国語の単位えぐいな とか 。
んなこと 考えながら色々していたら、時計は8時を指していた。
そろそろ行くか、と重い腰を上げて大学に向かった。
友 「お、いるまやん .ᐟ.ᐟ」
大学の構内で会った友人。軽く挨拶をし、一緒に教室に向かう。
友 「今日の説明会の人、俺らと同い年らしいよ。」
茈 「あ、ほんま .ᐣすげぇな。」
友 「ばり イケメンらしい。」
茈 「なんだそれ 笑」
ねみぃなー、がんばろうな、とか言いながら教室の前に着くと、1人のスーツの男性が待機していた。
直感で、今日の講師のやつだ。と分かり、声をかけようとする。
その時、見た事のある顔が俺の姿を捉えた。
茈 「…、 なつ .ᐣ」
赩 「い、 るま 。」
茈 「元気、 .ᐣ」
先に行っておいて、と友達に言い、なつに近づく。
赩 「ま、元気やけど、。」
茈 「そっか、 良かった …… 。」
赩 「お前、 ちゃんと 大学通ってんのな。」
茈 「当たり前やろ 頑張ってるわ 笑」
赩 「…笑」
赩 「きょ ー は 俺の 授業だから 、」
赩 「ぜってぇ 寝んなよ .ᐣ笑」
茈 「起きてるわ 笑」
茈 「楽しみにしとくわ。」
赩 「プレッシャー 上げんな ばか」
茈 「ごめん 笑」
赩 「笑」
赩 「さ、 授業するぞ。」
たった数言話せただけで 幸せが 襲ってくる。
別れたのに、何故か心が温まる。
だけど、なつはなつで 前を向いている。
俺も 俺で 前に 進んでいる。
それで いいかなって 思った。
だけど、 まだ 傷が 癒えさそうだから、深夜夢の中で 会いに 行っても いいかな 。
ぽつりと 胸の底で 呟いた 。