テラーノベル
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続き
しばらく抱き合ったまま、呼吸が少し落ち着いてきた頃。
涼ちゃんが僕の耳の横で遠慮がちに口を開く。
藤澤「…ねえ、元貴」
大森「ん?」
藤澤「僕、心配だから……今日、元貴の家泊まりに行ってもいい?」
僕の耳に涼ちゃんの声が微かに震えて伝わる。
藤澤「なんでもするから。だから今日は、無理せずちゃんと休んでほしい。」
その言葉に、僕は嬉しさでいっぱいになりつつも、少し考えて、困ったように笑った。
大森「…涼ちゃんが泊まってくれるのは、めちゃくちゃ嬉しいけどさ」
涼ちゃんの背中を撫でながらゆっくり続ける。
大森「涼ちゃんこそ、休まないとじゃない?
今日だってずっと頑張ってたでしょ 」
すると涼ちゃんは体勢を直して僕に向き合って、泣きそうなのにどこか柔らかく笑った。
藤澤「それがさ…… 僕、一人で自分の家に帰ったら、元貴の事が心配で仕方なくて」
藤澤「たぶん、それこそ休めないよ、笑 」
そう言って僕を真っ直ぐ見つめる。
藤澤「ちゃんと元貴の様子が確認できるように…… 僕、元貴のそばにいたい」
迷いの無い声。
当たり前みたいに言う、その優しさが胸に刺さる。
僕は言葉を発したかったのに、
話そうとすると、視界が滲んだ。
大森「あ……」
涙が頬を伝う。
大森「……ありがとう」
喉が詰まって、声が少し掠れる。
「そんなふうに思ってくれる人がいるって…
ほんと、救われる」
珍しく、はっきり涙を流す僕を見て、
涼ちゃんは目を丸くした。
藤澤「え……」
それから、ふにゃっと表情を崩して
藤澤「元貴が泣くなんて…珍しいね」
そう言う彼の目からも涙が溢れてきて、
藤澤「ちゃんと弱ってる元貴も、僕は好きだよ。今日は僕がそばにいる番だから。」
僕は涼ちゃんの肩に顔を預けて、小さく笑いながらもう一度ぎゅっと抱きしめた。
大森「……うん、 じゃあお願いしようかな」
二人とも泣いているのに、なぜか空気はあったかくて。
楽屋の片隅で、
お互いの存在を確かめ合うみたいに
泣きながら、笑いながら、 抱き合っていた。
レコ大中に失礼します🫣
誰が大賞取っても祝福したいなって思います✨
第3話に続く
コメント
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心が温かくなるお話しをありがとうございます😊 続き楽しみにしています