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現実が夢に、そうなってくれと願う、願い続ける。あの日、そう、あの日を思い出して、私はその時からずっと夢で、これは酷い悪夢だとそうであってくれと願い続ける。
あの日俺たちは天使を見た。天使は言った、全てを我々に捧げなさいと…天使は言った、逆らうのであれば死しかないと…
だから、俺たちは天使に従うしかなかった。
だが逆らった者もいた、当然見せしめとして磔にされ、そのまま………
これは本当に天使の所業なのか?
そう皆が疑いながらも俺たちは従い、捧げ続けた。
天使は皆にノルマを課した。
一つ、ゲームに参加すること
一つ、子孫を作ること
一つ、ゲームに敗北した人を1人殺すこと
だから絶対に負けられない、勝たないと殺されるから。友達みんなで勝ってそして殺したくないけど人を殺す。
そんなことを繰り返してたら友達の何人かが狂ってしまった。笑いながらゲームをし、わざと負けそうなフリをして、
ギリギリな勝ちを納め続け、ゆっくり大切なものを扱うように壊れないように殺す。
天使はそれを見て満足そうに頷いていた。
そんな状態になった友達や人は暫くすると天使に連れられ何処かに行き、そのまま会うことは無かった。
噂では天使の奴隷になった、殺された、別のノルマが課された。
そんなことが言われていた。
だから、まだ生きているかもしれない、そんな希望を少しだけ持っていた。
たとえ、狂っていたとしても、あいつらは友達だったから。
だが俺は気がついてしまったんだ、配給される食料の中に友達の体を見つけてしまった。
食べられなかった
天使は俺が何らかの病気かを疑い、元々病院があった場所に運ばれ検査をされた。
異常は見当たらなかったのだが念の為数日間入院となった。そこでも出されたのはいつも配られる食べ物だった。無理やり口に入れて、必死に咀嚼して、飲み込んだ。
それでもどうしても吐いてしまう。まぁまだマシだったのは、医療のノルマに入っている人はまだまともな思考を持っていたことだった。
深夜、天使がいない時、必死に俺は食料が人で出来てることを天使に気が付かれないように人に伝えた。
信じて貰えなかったが、あまりにも必死だったからだろう秘密裏に成分を調べてくれた。
想像通りの結果だった。
人の肉だった。
「…そんな、なら今まで連れられた人は」
「………全員この肉塊だ」
俺はもうこれを食えない、今の今までこれを普通に食べていた、そう思うだけで吐き気が止まらない、もう、当たり前に食べることは出来ない。天使は怪しむだろう、処理されるかもしれない、それでも、もう
こんなもの、食べたくもないし欲しくもない
死んでもいいから食べたくない、要らない
「………これが全て《夢だったら良かったのにな》………」
そう呟いても何も変わらない、明日はどうなるのだろう、この人たちも食べられないのだろう、どうしよう、俺が巻き込んだ。
気にするなと手を振って外に出たあの人たちはわかりにくいようにしていたが、とても汗をかいていた、知ってしまうことは罪だった、気が付かない振りをしていれば俺も、あの人たちも危険な目に合わなかったはずなのに………
あぁ、俺は失敗したんだ、そして
俺はもう、次のゲームで負けるんだ
………なぜそう思うのかだと?ははっ当たり前だろ、次の俺のゲームは大食い対決だ、
前までの俺なら人よりもかなり大食らいだからな、間違いなく勝てた。
だが食料の正体を知ってしまったからもう、ひとつも食えない。
残った友人たちはどうしようか………食料の正体を告げる?いや、ダメだそんなことしたら俺の二の舞となってしまう。
あぁどれだけ考えても、もう、俺は、終わりだ
諦めてしまおう、もう、何もかも忘れて寝てしまおう。
…部屋のベットがいつもより固く感じた。
人間が1人、食べ物の正体に自分から気がついた、他の人間にも教えていたがもうそいつらは記憶処理を施し、そのことを忘れている。
………なんて素晴らしい、このことに気がついたのはこれで2人目だ、まぁ1人目は狂って病院の窓から飛び降りたけど………
この人間は狂っていない、面白い、非常に面白い。
彼女はこちら側に引き入れれる、それだけの知能、精神状態の安定という条件が全て揃っている。
こんな人間は今まで、何千年も現れなかった。
欲しい
欲しい欲しい
欲しい欲しい欲しい欲しい欲しい欲しい欲しい欲しい欲しい欲しい欲しい欲しい欲しい欲しい欲しい欲しい欲しい欲しい欲しい欲しい欲しい欲しい欲しい欲しい欲しい欲しい欲しい欲しい欲しい欲しい欲しい欲しい欲しい欲しい欲しい。
彼女は我々が欲しかった存在だ、やっと、現れた、出てきた、
次のゲーム、彼女は確実に敗北する、だが、殺すわけにはいかない、
ならどうする?ゲームの前、連れて行ってしまおうか、我らの元に、
彼女は特別な存在だ、狂わなかった、なんて素晴らしい。
………この感動を、同族にも伝えることにしよう、ああ、凄く、感情が湧き上がる、嬉しい、最高の気分だ。
彼女に、現実を見せてあげよう、我らの現実を。
対等になろう。