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この物語はフィクションです。
実在の人物、団体、事件等には一切関係ありません
男子学生は明らかにうろたえた様子でふらりと後ずさった。
「わ、わるい……そんな、つもりじゃ」
「つもりも何もねえだろ。おい!」
高梨のどなり声が聞こえ、直後に男子学生の謝罪の言葉も耳に届いた。
自分で思っているよりも出血しているのかもしれない。手のひらを伝った赤い雫はパタパタと地面にたれて手のひらほどの染みを作っていた。
赤いな、なんて思いながらシャツの袖で目元を拭う。
僕よりも、周りの方が慌てている気がする。
「と、とりあえず医務室に」
そう言ったのはおそらくショートカットの女子学生だ。
見るからに青ざめて、慌てた様子でカバンからタオルを取り出して差し出してくれた。
「いや……ちょっと、切れただけだから。大丈夫…****************
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